yamamba’s diary

日朝国交正常化なくして、拉致問題の解決はなし

なぜ、安倍政権では「拉致問題の解決」が不可能なのか?(2014-18年 BLOGOSコメント)

天木直人横田夫妻の記者会見が教えてくれたことへのコメント

https://blogos.com/forum/78184/response/604762/

◆2014年03月20日 21:24

>横田夫妻が軟化すれば、ほかの家族会が騒ごうと、政府主導で拉致問題解決を押し切る事ができる。
> もし安倍官邸と外務官僚がそう考えていたとしたらこれほど残酷な事はない。

 多分「安倍官邸と外務官僚」はそんな事は考えていない、と思いますね。
むしろ、安倍政権は「拉致問題解決」が不可能なので、国民の不満の当面のガス抜きに、横田夫妻と孫娘との面会という美談を演出して(自分の内閣の内に拉致問題を絶対に解決してみせる、という大見得を切った手前)、安倍政権への風当たりを弱めようという姑息な国内向けパフォーマンスに過ぎないと、私は見ています。それはむしろ安倍政権の無策を物語るものでしかありません。

そもそも、根本的に「拉致問題解決」とはどんなゴールなのか(もち論可能性の範囲で)の構想が、政府にも国民にも欠落している中で、どうして拉致問題の解決が語れるのか、その思考停止ぶりには驚かされます。「横田めぐみさんが生存している」などという根拠のない虚構に何時までもしがみついて、北朝鮮政府に死人を生き返えさせる奇跡を起こせなどと要求しても、土台実現不可能な「解決策」である事は自明です。(怖らく横田夫婦もその事に既に気付いている。)

まず、そのボタンの掛け違いを日本政府が素直に認めることからしか、現実的な解決の一歩は踏み出せません。その為には例えば、帝京大学によるめぐみさんDNA遺骨鑑定の手法的な誤りを、日本政府は公式に認めなければなりません。 しかし、99%その様な現実的な解決策を打ち出すのは、安倍政権の下では無理です。もともと安倍首相を始めとする右翼勢力は、日本政府が朝鮮半島の植民地支配の歴史の非を認めるような謝罪と賠償を盛り込んだ日朝国交正常化の為の「平壌宣言」自体を「なきもの」(→白紙還元)にしようと活動してきたのだし、その大原則は絶対に譲れない以上、彼等の政権の下では解決不能なのです。

天木直人、うまく行くはずがない日朝局長級協議へのコメント

https://blogos.com/forum/78896/response/610814/

◆2014年03月30日 12:29

>なぜ、日本が戦争もしていない国に戦後賠償するのかという(また、すでに韓国に北朝鮮の分まで支払っているという事実も含めて)一般の日本人にとっての当然の疑問の回答が欲しい

 右翼の安倍政権は、その「一般の日本人」の「疑問」に対して回答を持っていないので(注)、日朝国交正常化交渉は進まず、従ってその交換条件として提示された「拉致問題の解決」も進まないというのが必然の結果となります。何か、強引に国民に公開されない裏取引(沖縄返還交渉の時の様に相手に裏金を渡す等)でもやれば別ですけど・・・。 その点、天木氏の「うまく行くはずがない日朝局長級協議」という論評は的を得ています。

(注)あなたのような言い分(日本は北朝鮮にも韓国にも賠償義務はない)が正しいと信じている日本人は数多いのですが、それならどうして日本政府が、日韓基本条約で「賠償問題は最終的に解決済み」などと言えるのか、その脈絡を矛盾なく説明できる人はほとんどいません。 賠償義務がないにも関わらず、「お人好し」の日本政府は巨額な賠償金を韓国に支払ったのでしょうか?(笑
そういう訳の分からない説明をしているから、何時まで経っても、日朝、日韓の国交問題のギクシャクは解消されないのです。


深谷隆司朝鮮人追悼碑問題へのコメント

https://blogos.com/forum/85463/response/696964/

◆2014年07月24日 09:30
2002年に小泉首相が訪朝した際に結ばれた『平壌宣言』に次ぎのような言葉があります。

http://www.mofa.go.jp/mofaj/kaidan/s_koi/n_korea_02/sengen.html

>2.日本側は、過去の植民地支配によって、朝鮮の人々に多大の損害と苦痛を与えたという歴史の事実を謙虚に受け止め、痛切な反省と心からのお詫びの気持ちを表明した。

今話題になっている群馬県朝鮮人追悼の碑と、この日朝交渉の経緯が直接に関係があるのかどうか、私は詳しい事情は知りません。
しかし、この平壌宣言はいまでも有効だ、というのが日本政府の公式見解だったと思います。
極右の安倍政権になってから、この宣言が無効になったという話もまだ聞いておりません。
目下行われている日朝交渉、拉致被害者の再調査等も、基本的にはこの相互理解を踏襲して行われているはずです。

ネトウヨくんらや、深谷隆司自民党顧問の見解が、「朝鮮の人々に、なあ~んにも、迷惑などかけていません」、そんな「歴史の事実」は左翼のでっちあげ、「痛切な反省と心からのお詫びの表明」なんて片腹が痛い・・・とか仰るなら、是非、この平壌宣言も無効だという公式見解を出して下さい。

まあ、ネトウヨくんらにとって人権問題などどうだって構わない問題だろうけど、自民党はこれまでの経緯からして、多少困った事になるんじゃないかな?(笑

◆2014年07月25日 21:46

k_endoさん

>両政府は有効と言う認識でしょうが、これをとってしても実質無効なのでは。あくまで同宣言は国交正常化のための方便(私個人は紙くずみたいなみのと思料してます)であることは明らか。

そういう意見の人が多いので、今回のような「いやがらせ」も頻発するわけですね。 もともと自民党でも右翼系の人達(安倍晋三氏を含む)は、日朝国交正常化には反対だったのですが、「日本人拉致問題の解決」での国民人気の点数稼ぎの為に、ポーズとして北朝鮮政府との交渉テーブルに同席しただけですね。やっている事はずっと日朝国交正常化交渉の足を引っ張ることばかりです。(その目論見はこの10年間の日朝交渉の停滞で果たされました。安倍首相は、日朝交渉の下準備をした自国の外務省幹部を「売国奴」呼ばわりしている位ですから、日朝交渉に対する基本的姿勢がいかなるものか、お分かりになるでしょう。)
ですから、日本政府がそんな不誠実な態度では、今やっている日朝交渉も絶対に成功しない、とほぼ100%の確率で言えるでしょう。 (安倍政権が今度の日朝交渉でどういう「成果」を挙げようとしているのか、想像も付きませんね。金正恩に個人的に裏金でも渡して、何人かの日本人を返して貰う算段でしょうか。(笑

"北の報告書、あらゆる想定でシミュレーションをしている"?古屋拉致担当相が会見へのコメント

https://blogos.com/forum/87633/response/732613/

◆2014年09月01日 21:47

>具体的には、死亡したとする人間について、偽物の骨を提供しました。これは日本のDNA鑑定の最高技術により、偽物であることを判明させました。

そういえば、その「最高技術」のDNA鑑定をやった帝京大学講師の吉井さんは、その後警視庁科学捜査研究所の法医科長に栄転して姿を消してから、全くウンともスンとも消息がありませんねえ。(何か都合が悪くてお隠れになった、というのが一部の噂でした。)

再現性のない一度切りの試験結果を科学的真実とは見なせないというのは、例のSTAP細胞騒動でも証明された事ですが、なぜかそのめぐみさん偽遺骨鑑定結果だけは「不動の真実」としていまでもまことしやかに流通している。(その遺骨鑑定の手法が、科学誌「ネイチャー」に痛烈に批判されたことは、世間ではすっかり忘れされられている。)
はっきり言ってこう言うミエミエのウソを公言する政府の下では、何十回交渉しようと、再調査しようと、拉致問題の解決は不可能と考えるべきでしょう。

 

横田めぐみさんニセ遺骨鑑定問題
STAP細胞問題と旧石器ねつ造事件>古い地層からLEGOブロックが出てきても「なるほど」と言えた?へのコメント

https://blogos.com/forum/94963/response/821065/

◆2014年12月21日 22:13

私がSTAP細胞論文捏造事件との関連で思い出すのは、2004年の横田めぐみさんのニセ遺骨鑑定事件ですね。
私などは、あの時に日本人の「科学的思考能力」が完全停止したのではないか疑っている位です。

民間大学の一研究員が、公的機関である科学捜査研究所の検査結果を斥けて、1200℃の高熱で焼かれた遺骨から魔法の様にDNAを検出し、しかもそれがたった一回の検査結果だけで(サンプルは一回の検査で無くなってしまったそうですw)、日本政府が公式に認める不動の事実となって今でも一人歩きを続けています。(家族を騙す目的でニセ遺骨を送りつけてきた非道な北朝鮮は絶対に許さない、と。)

もち論、当時の(今でも?)常識では、1200℃もの高熱で焼いた骨からDNAが抽出されるなどという事はほとんど絵空事に思われていましたから(それに反証するには、有機化合物の分子結合が、一体何度までなら分解せずに原状に留まるか、の簡単な数値を示せばよい)、科学誌「ネイチャー」などからも、一体どんなノーベル賞級の検査方法でそのDNAの抽出がなされたのか、再現検証を求める意見があって当然でした。(一番の可能性はもち論、他の場所からの他人のDNAの混入・付着、という通俗的結論です。)

しかし日本政府は、そうした疑問には全く回答せず、何ら科学的再現実験も行わず、10年後の今日でも、民間大学の一教員(この後、彼はすぐに政府お抱えおの公的機関に栄転されたそうですw)が行ったたった一回の検査結果は、不動の「科学的知見」として保持し続けています。 丁度、どんな科学的反証を突きつけられても、瞳をきらきらさせて『STAP細胞はあります!!』と、情熱的に語り続ける小保方さんの姿は、何の証拠もなしに10年一日のごとく、『横田めぐみさんは生きている!!』と頑迷に主張し続けている日本政府の姿に瓜二つです。(笑


◆2014年12月22日 20:42

vistapointさん

>1,200度の高熱で焼かれたという根拠があるなら提示すべし。ハナシはそれからだ。

北朝鮮当局がそう言っているんですよおーー。
http://www1.korea-np.co.jp/sinboj/j-2007/05/0705j1212-00002.htm

横田めぐみさんの遺骨DNA鑑定問題 経緯と経過 (もう古い話なので、北朝鮮当局の発表文はほとんどリンク切れになっていて見つからないで、上記の間接資料を挙げておきます。) 文句があるなら、反論をどうぞ。

◆2015年01月02日 09:16

vistapointさん、コメントを有り難うございます。
>それは科学的根拠とは言えない。

横田めぐみさんのものとされる遺骨の試料は、帝京大科学警察研究所の二カ所に送られ、そこで鑑定された結果が発表されているわけですが、少なくとも、科警研の検査結果では「DNAは検出されていない」のです。

科学的な説明としては、同じサンプルを使って別の結論が出るのは、検証方法が違うからだ、と言うしかありませんね。
当初の新聞発表でも、帝京大の吉井富夫講師は、微少な試料からミトコンドリアDNAを検出するにはかなり「高度なテクニック」を使った、と自慢気に語っていたはずです。従って、少なくとも(あなたが「仮説」として述べている様な)遺骨が「温度管理や時間が不十分」で、たまたま「DNAが残っていた」から検出できた、という様な「ローテク」の話ではなかったはずです。(→それなら科警研でも、DNAは検出されたはずですから。)

実際に、北朝鮮側から反論書が提出された時に、吉井講師からも、科警研からも、「1200℃という主張は間違いである、もっと低温で焼かれた可能性がある」、という様な再反論は行われていなかったと記憶しています。

北朝鮮側は次の様に述べています。(上記URLを参照)

>(ロ)遺骨の元素分析を行い、生骨やあまり高温に加熱されていない骨を対照試料として、成分を比較すれば、試料がどの程度の温度に加熱されたかを推定することができるであろう。とくに、あまり高温に加熱されていないのであれば、有機物が分解した炭素が多量に検出されるであろう。

・・・私はこれは、十分に「科学的根拠」のある反論だと思います。

◆2015年01月02日 10:04

>実際にはどうだったのか?

 これは判らないとしか言いようが無い。しかし、遺骨の取り扱い過程で第三者のDNAが混入したという仮説の蓋然性は高いと思います。

このエントリーの話題の中心である小保方氏のSTAP細胞の「発見」は、第三者を含めた追試実験結果で完全に否定されました。その根拠は、要するに小保方氏が行ったとされる実験方法によっては、データにある同じ事象は繰り返し再現されなかったという事ですね。普通、これが「科学的結論」とされているものですね。 それと同じ「科学的検証基準」を適用すれば、帝京大の吉井氏が行った「横田めぐみさんのニセ遺骨鑑定」の結果も、「科学的に正しい」結論とは言えず、むしろ、データの捏造すら疑われても致し方ありません。
 
 なにせ、それは吉井氏が行ったたった一回(あるいは数回)の試験でのみ得られた知見であり、第三者の手によっても、あるいは別の機関の検証によっても全く確認されていないからです。 簡単な話、吉井氏の行ったミラクル鑑定が「科学的に正しい」という結論を得るには、もう一度、彼の実験室に大勢の科学者や新聞記者を呼んで、その目の前で、誰でもいい別の人骨を1200℃の高熱で燃焼させ、そのサンプルからミトコンドリアDNAが検出されるのかどうか、彼に再現実験をやってもらえばよいだけの話なのです。そんな簡単な子供でも分かる追試をやればすぐにインチキがばれるから、日本政府は、彼を警察の研究機関の職員として採用し、その職務の守秘義務を口実に、彼を「世間から隔離する」という窮余の策を用いたわけですね。

山本太郎北朝鮮経済制裁に関する採決を棄権した理由へのコメント

https://blogos.com/forum/101755/response/919395/

◆2015年04月01日 21:39
安倍晋三氏は、小泉政権官房副長官の頃(2003年当時)、日本は日朝の国交正常化をしなくても全然困らないので、相手の方が困って降参と言ってくるまでジックリ待ちましょう、と言っていましたね。 その言葉通り、10年以上何も動きませんでした。 多分、これからも何も動かないでしょう。 それが安倍氏の希望的観測なわけですから、安倍政権である限り拉致問題は何の進展もないだろう、と考えるのがごく自然な判断です。(笑

ですから、山本議員が、拉致問題における「空文句」的な決議(河童の屁みたいなもん)を全く無作為の偽装と見なして、投票を棄権したのは懸命な判断といえます。

◆2015年04月02日 13:13
拉致問題で一番不思議なのは、10年以上も政治家の空手形の振り込め詐欺が続いているにも関わらず、誰も何時までも騙されているとは思わない日本人の底なしのお目出度さですね。それともただ頭が悪いだけなのかな?

安倍晋三氏を始めとして、自民党民主党などの右派議員が集まった拉致議連のメンバーは、この10年間、北朝鮮に対する高圧的姿勢などでマスコミの脚光を浴び、テレビなどに何度も出演して有名人になり、どんどん出世しました。現在の自民党の主な幹部は、ほとんどがこの拉致議連出身者です。(多分拉致問題が無かったら、彼らはその能力から言ってただの平議員に留まっていたでしょう。議員でいられたかどうかも分からない。) この10数年間に起きた事はただそれだけ(右派政治家の出世)の事ですね。

10年一日の如く、「拉致問題の解決」が叫ばれ、「圧力と対話」が空念仏の如く繰り返され、被害者家族会は、「残り時間が少ないのです」「今度の内閣こそ期待が持てます」とつぶやき続けて来ました。 いい加減、安倍首相をはじめとする右翼の政治家に対する幻想を捨てましょう。彼らを見限りましょう。彼らには何一つ解決能力がない事はもう完璧に証明されているのです。


拉致問題は期限決めた交渉必要】~「救う会」西岡氏に聞く、日韓・日朝の抱える問題~ 細川珠生へのコメント

https://blogos.com/forum/118965/response/1036606/

◆2015年07月26日 23:04
北朝鮮当局は、誠意をもって拉致被害者の再調査にあたり、その結果を速やかに公表すべきであると同時に、日本側でも、帝京大講師(2005年に科捜研科長に栄転)による横田めぐみさんニセ遺骨鑑定のインチキを再検証する必要があるでしょう。

北朝鮮当局は、「誠意をもって横田めぐみさんの遺骨を引き渡したのに、日本外務省は極めて不誠実な態度を取った」と怒っているわけですが、それも道理があります。イギリスの科学誌ネイチャーも、この遺骨鑑定の手法を批判しました。たった一回の検査でサンプルを消費し、再現実験ができないというのは明らかに科学的検証として信憑性が疑われ当然です。
そもそも横田めぐみさんは、その元夫、娘さんが、既に亡くなるっている事を証言しています。日本政府は、「彼らは、北朝鮮当局から洗脳されてそう言わせられているのだ」という荒唐無稽な説明をし、横田めぐみさんの死亡を否定し続けている。
しかし客観的に考えて、北朝鮮当局が「生きている横田めぐみさん」を今の段階まで隠し続ける理由がない。生きて日本側に引き渡せば、拉致問題の解決に大幅に近づき、日朝国交回復の結果にも結びつくからです。

しかし残念ながら、どんなマジックを使っても死者を生き返させることはできない。だから、この本質的な問題を日本政府が、無責任に誤魔化し続ける限り、拉致問題の解決は一歩も前進しないし、その解決策はただただ引き延ばしの愚策にならざるを得ないのです。 日本政府、とくに安倍政権は、いい加減に国民と拉致被害者を騙し続ける事を止めなければならない。

◆2015年07月27日 12:31

Mikeさん
>横田めぐみさんが亡くなっているなら、謝罪と倍賞は免れない。

ええ、それはその通りですね。他の拉致被害者も含めて、それはきちんと北朝鮮側に要求した方がよいと思います。
それと同時に、日本政府は、朝鮮人労務徴用者・従軍慰安婦に対する謝罪と賠償も行わなくてはなりません。それらの戦後賠償問題は、韓国との間では1965年の日韓協定で「解決済み」という事になっていますが、北朝鮮国民との間では未解決な問題として残されています。

拉致被害者家族の蓮池透さんが会見【全文1】

https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20151221-00000010-wordleaf-soci

◆2015年12月22日 09:37

>安倍首相には拉致問題の解決というのは何かを定義してほしい 

まさにここがポイントですね。
安倍政権にはこの「定義」が全くない。従って、この問題解決の戦略・戦術の構図を描く事が出来ない。交渉役の外務省の役人は、子供のお使いみたいに、北朝鮮側から何か美味しい手土産が貰えるのを口を開けて待っているだけです。
そして、長い交渉の結果、北朝鮮側から何も手土産が貰えないと、「誠意がみられない」と相手を一方的に非難する声明を出すだけです。 政権が主導して「拉致問題解決の定義」、いわばその「線引き」を明確にしない限り、何度交渉を重ねても無駄です。それこそ外務省の役人が勝手に問題解決に動いたりすると、右翼の政治家から「爆弾仕掛けられて当たり前」とか脅されるのが関の山です。
安倍政権が無駄を承知で、ただ国民向けに一生懸命拉致問題に汗を流しています、というプロパガンダ目的のアリバイ作りだけで交渉をやっているなら、これほど拉致被害者家族を愚弄する姿勢はありません。

◆2015年12月22日 10:03

yahoo user d0042さん
>そもそも、あれは誰の手柄、という話の持ってゆき方が、さもしい。

しかし、その手柄話は秘密でもなんでもなく、それで国民人気を得、安倍晋三が、官房副長官から、自民党幹事長、総理大臣にのぼりつめたのは事実。あ、そうそう二番手の出世頭である石破茂も、拉致議連の有力幹部でしたね。
彼らが国民から人気を得たのは、実際に拉致問題の解決に力を発揮したからではなく、ただ「弱り目に祟り目」の北朝鮮に対するバッシングで派手なアジテーションを展開していたからに過ぎません。当時は、アメリカのブッシュ大統領も、北朝鮮を名指しで「ならずもの国家」などと非難していましたので、対米従属の彼らには、恐いものは何もなかった事でしょう。(笑

 

北朝鮮が水爆実験? トランプ氏米国にとっての興味は自国に脅威となるかどうかだけ 安倍政権の「恫喝」一辺倒は最初から限界があることを知るべきへのコメント

https://blogos.com/forum/256543/response/1875961/

◆2017年09月04日 23:35

APv/vrHIxgさん
>当時、官房副長官であった安倍氏は、
>拉致被害者北朝鮮に戻すべきだと言っていた
>と蓮池薫氏が述べています。 

その話は、「蓮池薫」さんじゃなくて、兄の蓮池透さんの話ですね。 『拉致被害者たちを見殺しにした安倍晋三と冷血な面々』(2015年講談社)という本に書いてある事実ですね。
私は、概ね蓮池透さんがこの本で書いている諸事実には同意しますが(安倍晋三拉致問題を食い物にした冷血な政治家である等々)上記の点に関してだけは、ちょっと事実関係が違うのではないか、と思います。

日朝政府間の事前協議の約束を反故にして、一時帰国をした5人を「北朝鮮には戻さない」という強硬方針を打ち出したのは、やはり安倍晋三中山恭子らが根回しした結果だったろうと思います。 それは、5人を北朝鮮に戻したら再度の帰国が不可能になるという人道上人権上の配慮からではなく(蓮池透さんが憂慮したのはこの点ですね)、一連の日朝交渉のプロセスはぶち壊すにするという政治的目的からです。(この背景には、日朝間の国交正常化の自主外交を不快に捉え、これを阻止しようとするアメリ国務省による強い働きかけがあった、と考えられる。安倍晋三という政治家は、どこまでもアメリカの忠犬ポチとしての振る舞いを忘れた事が無い。)
その決定に至るプロセスの紆余曲折はとも角、この時の約束を破ったのが、日本政府側であるという事実は明白であり、Toshimi Minouraさんの指摘は正しいと思います。

なお、私はこの時、一時帰国した5人を北朝鮮に戻しても、家族を連れての日本への再入国→永住帰国は十分に可能だった、と思います。(この点で、蓮池透氏の懸念は、杞憂だったと思う。)

なぜなら、北朝鮮はこの時、日朝国交正常化を強く望んでおり(その目的が、日本からの賠償金=経済協力金を引き出すという打算であったにしても)、その為に国家の恥を暴露する形で日本人拉致事件を認めたのですから、その交渉プロセスを自らぶち壊す理由はなかった。
この交渉プロセスをぶち壊す動機は、明らかに日本政府側(その中の安倍一味)にあった。
ある意味でこれは実に単純な話で、ちょっと考えれば誰にでも分かる道理です。

◆2017年09月05日 22:44

APv/vrHIxgさん
>安倍首相は、
>戦勝国史観に真っ向から対立してるじゃないですか。 

へえ~~??
そんな話は初耳ですね。
↓こんな演説のどこが「戦勝国史観に真っ向から対立してる」のですかねえ?(笑

>私の苗字ですが、「エイブ」ではありません。アメリカの方に時たまそう呼ばれると、悪い気はしません。民主政治の基礎を、日本人は、近代化を始めてこのかた、ゲティスバーグ演説の有名な一節に求めてきたからです。
> 農民大工の息子が大統領になれる、そういう国があることは、19世紀後半の日本を、民主主義に開眼させました。
> 日本にとって、アメリカとの出会いとは、すなわち民主主義との遭遇でした。出会いは150年以上前にさかのぼり、年季を経ています。


>「歴史修正主義者」なら、
>「米国のポチ」とは正反対じゃないんですかね(笑)

歴史修正主義者というのは、戦後のGHQ占領政策に協力した日本の反共右翼の後継者の人達の事で、アメリカに忠義を尽くしたご褒美に、「国内でなら、右翼の皆さんの愛国ごっこのお芝居を認めてあげます」といわれて、やっているだけの事でしょう。
だから従軍慰安婦問題なので、余りにも好き勝手な事を言い始めたら(米国新聞への日本右翼の意見広告)、アメリカ大統領や議会から叱られて、しっぽを巻いて退散するしかなかった訳でしょう。(爆笑)

◆2017年09月06日 13:04

tnsa2007さん
>でやまんばさんはどうなの
>人権無視して北朝鮮にかえせでいいの???
>それやるの?

人権無視の偽善者は、あなたの方ですよ。 あなたの言う「人権問題」は口先の事だから、5人の拉致被害者が日本に一時帰国した当時、北朝鮮国内に彼らの家族が8人残されていた事などは、もう忘れているのでしょう。(蓮池夫婦の子供2人、地村夫婦の子供3人、蘇我さんの家族3人。)

日本政府が強引に北朝鮮政府との約束に反故にして、彼ら5人を北朝鮮に戻さなければ、日朝交渉(国交正常化協議)はデットロックの乗り上げ、家族はそのまま両国に分断され、生き別れになる可能性があった。 それと、北朝鮮側は事前に、今回は5人の一時帰国であるが、「次回は家族全員揃って帰国させる」と約束していた。その事は当時、拉致問題を担当していた中山恭子内閣府参与の口から拉致被害者家族にも伝えられていた、と蓮池透氏自身が証言している。(上記「安倍晋三と冷血な面々」p123)

仮に、この約束の履行について不安があれば、日本側から5人を北朝鮮に戻す条件に、「家族全員の帰国」の再確認を覚書等で北朝鮮側に求めればよかっただけの事です。北朝鮮当局がその覚書を拒否すれば、日本政府は改めて、「人道的立場での措置」として自己の正当性を主張できます。しかし日本側からそういう交渉を持ちかけたという証言は一切ありません。 この証拠がないのは、田中均局長をはじめとする日本の外務省が、「家族全員の帰国」をほとんど疑っていなかったか(その北朝鮮側の同意を自明の前提に5人の「一時帰国」が進められてた)、あるいは日本政府内の安倍一味が北朝鮮に不意打ちを食らわせる為に(つまり最初から、日朝の国交正常化交渉全体をぶち壊す目的で)、交渉議題に持ち出さなかったかのどちらかの理由でしょう。

◆2017年09月07日 17:31

tororonさん
>どちらかが真実をいっていて、どちらかがフェイク・不誠実だ。と考えるととんでもなく誤認しかねません。どちらも嘘をつく前提。都合のよい解釈。屁理屈を用いると考えねばなりません

交渉事は仮に相手がならず者であっても、交渉を開始した以上は建て前としては約束は守る事が前提です。交渉は約束が破られた時点で終了です。 もち論、政治的交渉事では、最初から相手を騙して何かを手に入れるいわばマヌーバーという手法もあります。しかしこれも何度も成功するものではない。相手も学習能力のある人間です。

では、2002年の平壌宣言以降の日朝交渉は、こうした虚々実々のマヌーバーの闘いであったのでしょうか? そうとも言えるかも知れません。 この外交戦では、私は、日本側が多くの得点を稼いだと見ています。 特に小泉政権は、拉致問題を利用しての国民の人気取りパフォーマンスで点数を稼ぎ、歴代の自民党政権でも異例の高支持率を得ました。北朝鮮への強硬姿勢で名前を売った安倍晋三は、その後総理大臣まで上り詰める事になります。いまの安倍政権の主な幹部は、ほとんど拉致問題の宣伝扇動活動で名を挙げた政治家達です。

しかしこの外交戦では、日本側が巧みに立ち回ったというよりも、北朝鮮側が読みを誤った、いわば”敵失”による所が大きい、と私は見ています。 北朝鮮は基本的に官僚独裁国家(最終的には金正日総書記の判断)なので、政治家のトップや役人同士が決めた事は守られるものだと勘違いした節があります。

日本は一応「民主主義国家」なので、政治家のトップ、役人が取り決めた事でも、議会や世論の反応などでひっくり返る事がある。選挙で選ばれる政治家も常に世論の動向を気にしている。

北朝鮮の交渉担当の役人は、もっぱら外務省の役人だけを相手にしその口車に乗せられて、日本全体の動向を読み違えた可能性が高い。もち論、この外務省のマヌーバー的外交戦術が通用したのは、せいぜい2004年末位迄でしょう。

大局的にみれば、そもそも2002年の平壌宣言で謳われた「日朝国交正常化」の課題があまりにもデカイ課題で、外務省の役人一人の交渉能力で手の負える様な仕事でなかったとも考えられるでしょう。(だから必然的にこの外交は稚拙な免れず、失敗する運命にあったとも言える。)

日朝国交正常化の課題は、「拉致問題の解決」で相殺される様な簡単な問題ではなかった。 当時、韓国が金大中政権で南北間の宥和策をとっていた云う背景はあっても、何よりもアメリカが同意しない。必ずこの日本の自主外交に対して、アメリカ(ブッシュ政権)からの横やり、妨害が入る事が予想されました。(実際に、このタイミングに合わせて北朝鮮による濃縮ウラン再開発疑惑の情報がアメリカから流され始めた。)
日本の戦後処理の最後の大課題とも言える、日朝国交正常化を実現するには、アメリカ、そして国内の反共右翼勢力の反対を押さえ込む必要がありましたが、これはとても外務省一人で飛び越えられる様なハードルではなかった。 (この交渉全体を仕切っていた外務省の田中均局長は、その後、国内で「売国奴」「爆弾仕掛けられて当たり前」とまで言われ、徹底的にバッシングの標的にされました。) いずれにしてもこうした外交上の失敗のツケは、今日、朝鮮半島と日本列島の軍事的緊張として巡り巡って来ているという点で、単なる外務省の交渉技術に解消するのではなく、日本の政権担当者、政治家全体の長年の無作為の責任が厳しく問われるべきでしょう。


トランプ大統領北朝鮮の「完全破壊」を警告 初の国連演説でへのコメント

https://blogos.com/forum/259568/response/1894243/

◆2017年09月20日 13:02

tak_livedさん
>何処まで本気かはともかく、少なくとも「拉致問題」を把握・認識していて、過去の大統領に比べればそれを「重要テーマ」の一つだと考えている、という気配は伺えます。

アメリカとしては、日本から色々軍資金を引き出すのに、その程度の<リップサービス>は、お安い御用でしょうねえ。 ブッシュ大統領の時にも横田めぐみさんの家族とは面談していますが(2006年)、その時のリップサービスの見返りがなんだったのかよく知りませんけど、あれから10年、拉致問題は見事な位になに一つ進展がありませんでしたね。(笑
http://kukkuri.jpn.org/boyakikukkuri2/log/eid31.html
米大統領、拉致を批判「働き掛け強めたい」(産経)

◆2017年09月20日 13:33
拉致問題に関する、この前(2006年)のアメリカ大統領の<リップサービス>の日付について、ちょっと気になったので検索してみました。やっぱり出てきましたねえ。

横田早紀江さん、ブッシュ大統領と面談実現 - いとうな日々

産経抄 平成18(2006)年4月29日[土]
>日本がこれほど鮮やかな“外交力”を示したことがあっただろうか。しゃんと背筋を伸ばし、言うべき主張に過不足がなく、相手の心をぐっとつかんで離さない。米国議会で毅然(きぜん)と語る日本人女性に、多くの米国人が共感を覚えたに違いない。

外務省: 再編実施のための日米のロードマップ(仮訳)

>再編案の最終取りまとめ
> 個別の再編案は統一的なパッケージとなっている。これらの再編を実施することにより、同盟関係にとって死活的に重要な在日米軍のプレゼンスが確保されることとなる。 > これらの案の実施における施設整備に要する建設費その他の費用は、明示されない限り日本国政府が負担するものである。米国政府は、これらの案の実施により生ずる運用上の費用を負担する。両政府は、再編に関連する費用を、地元の負担を軽減しつつ抑止力を維持するという、2005年10月29日の日米安全保障協議委員会文書におけるコミットメントに従って負担する。 

つまり、拉致問題は日米軍事同盟強化の完全なダシに使われている事は、明白ですね。完璧な出来レースです。

◆2017年09月20日 22:24

パパウさん
>①世界各国に知られれば、対話に繋がる圧力が増すとの期待からです。

それはほとんど期待できないでしょうね。日本政府はこれまでも、海外における「北朝鮮による日本人拉致問題」の宣伝活動を派手にやっています。無論国連でもやっていますし、首相が外国訪問の度に、その国の首脳に「拉致問題の解決への協力」要請を行っています。 外務省のHPにはその「活動実績」がいっぱい載っています。
http://www.rachi.go.jp/jp/archives/2013/0116kaidan.html

しかしこの十数年間、外国の「圧力」のお陰で、拉致被害者が帰ってきたという話は一度も聞いた事がありませんね。 まあ、外国政府にしてみれば、世界第3位のお金持ち国の首相のお願いだから無下にその場で断るわけにもいかないし、何か見返りの援助金も期待できるし、一応リップサービスで「協力」は約束するでしょうね。しかし、外国政府の本音は、「そんな数十人の自国民の問題は、自分の国でさっさと解決しろよ」というのが正直なところでしょう。(私はこの話を聞く度に、自国政府の無為無策を晒しているようで恥ずかくなります。) 

 >只、専守防衛なので通常人質に取られた国に何もできない(但し、私は警察なりがインターポールまたは政府が北朝鮮の友好国にもっと早くに対応しなかったことは怠慢だと思ってましが)事情のひとつに、9条2があるからと報じているのもあるようです。 

まあ、外国に自国民が「人質」に取られたからと言って、軍隊を派遣して戦争覚悟で「人質奪還作戦」が自由に出来る国などは(その国に9条の様な法律があろうとなかろうと)、世界で唯一アメリカぐらいのものでしょう。それだって、強引にやれば人質の命だけではなく、その数十倍の犠牲者が出ますね。 アメリカの勇ましい戦争映画を、あまり現実問題と取り違えない方がよいでしょう。

トランプ大統領「非核化の費用は日本と韓国が負担」、日本が引かされたのは“ジョーカー”かへのコメント

times.abema.tv
◆2018年06月14日 10:34

>拉致した人を返すのは何ら生存を脅かさない簡単な選択だ。

そう簡単な選択でもないと思うよ。 一度死んだ人間を生き返させるのは現代の科学でも不可能だし(北朝鮮当局は拉致被害者の8名は死亡したとしている)、また一度死んだと発表した人の内何人かを『やっぱり生きていましたから、これから帰国させます』てな話に戻したら、日本国民はまた一億総激怒状態になり・・・ 『ホラ、見た事かあーー。やっぱり北朝鮮は15年間もウソを言い続けてきたあーー。そんな嘘つき国家との国交正常化なんてとんでもない。取引などすべきではなく、全員奪還まで制裁を強化し続けるべきである。』・・・てな話になるんじゃないかな?

そもそも2002年9月の日朝首脳会談直後の流れがそうだったわけで、北朝鮮側としては、日朝宥和ムードを高める為に、あえて自国の国家犯罪を認め、5人の拉致被害者を釈放するという異例とも言える措置を取ったわけだが、結果的にはそれが裏目に出て、日朝友好ムードが高まるどころかむしろ反対に北朝鮮に対する日本国民の憎悪感情を昂進させる結果になった。 (横田めぐみさんの遺骨返還の時にも同じ事が繰り返された。)

厄介なのは、感情の刷り込み効果で一度出来上がってしまった、敵に対するイメージと『国民感情』という怪物の始末です。安倍政権はひたすらその怪物に餌を供給し育て上げてきたのですから、その怪物を自ら退場させる事ができない。(それは安倍政権のコアな支持基盤自体でもある。)だから無為無策を続けざるを得ない。

(編集終了)