yamamba’s diary

日朝国交正常化なくして、拉致問題の解決はなし

嫌韓厨も顔負けの「元駐韓大使」の屁理屈

韓国・文大統領が日本に報復できない理由、元駐韓大使が解説 | 元駐韓大使・武藤正敏の「韓国ウォッチ」 | ダイヤモンド・オンライン https://diamond.jp/articles/-/208508

>そもそも日本の輸出管理の措置は、韓国が主張するような「元徴用工」問題への報復として取ったものではない。

平気で嘘を言ってますね。そんな事は誰も本気で信じていません。(多分言っている本人も。)

最近トランプという無能で粗暴なアメリカの大統領が、大国の権力を振り回して弱小国を「制裁」で脅しまくっている手口を、軍事同盟国で子分格の日本政府(安倍政権)がサル真似しているだけの事でしょう。

どうも安倍氏やその取り巻きの右派の政治家には、かっての栄光の大日本帝国時代の「大国意識」が病的に抜けないらしい。

 しかし、昔と違って日本と韓国の国力差はごく僅かだし、米国との軍事同盟国と云う点では韓国も同格だし、「報復」の実効効果は全く上がらないでしょう。そもそもGDPが韓国の50分の一と言われる北朝鮮ですら、10年以上の日本の「経済制裁」で何の実績も上がらなかった事をもうお忘れですか?

北朝鮮の事例は、安倍政権の完全な「戦略的失敗」の見本です。(そりゃあ実力も踏まえないで、幻想の大国意識だけで「空威張り外交」(一言目には圧力・制裁)をやったって、うまくいくはずがない。)

日本の外交が【気晴らし・面白半分のナショナリズム】(E・トッド)で失敗すると言われる所以ですね。(笑

山本議員の国会質問と安保法制を巡る議論(BLOGOS 2015年7月コメント)

何はともあれ、まずこの痺れるビデオを見よう。

山本太郎事務所編集】Taro Yamamoto 2015.8.19①安保特「今回の安保法案は、第3次アーミテージ・ナイ・レポートの完コピだ!」

www.youtube.com 

田中龍作:【安保法案】山本太郎議員「原発にミサイル攻撃の想定なし」

https://blogos.com/article/125347/

 ◆2015年07月30日 16:10
ホント、ネトウヨ君達のロジックに対する理解力というのは、最低ですなあ。(笑
安倍政権が、さかんに北朝鮮のミサイルの脅威を喧伝し、国民の恐怖を煽り、その安全対策と称して安保法制の改定を主張しているのだから、それ程脅威だというなら、原子力発電所へのミサイル攻撃の対策なども「想定内で」きちんとできているのですか?・・という山本太郎議員の質問は余りに当然でしょう。

そんな「とんでもない仮定の話」に答えられないというなら、政府の提案する安保法制そのものが、とんでもない仮定の話、虚構の話の上に作られている事になります。
結局、安倍政権はアメリカとの軍事同盟の強化(すり寄り)の一つの口実に、中国の脅威や北朝鮮の脅威を騒ぎ立てているだけ、つまり口先だけの話なのです。その事が、今回の安倍首相の答弁で、北朝鮮弾道ミサイルの脅威を言いながら、その具体的で有効な対策を持っていない事を自己暴露し、論理的な破綻を証明しているのです。

もち論、日本政府は高額な予算を使って、ミサイル防衛システムを構築している事になっています。(イージス艦、PAC-3等)それなら、山本議員の質問に、安倍首相はこう答えればよかったのです。

 >大丈夫ですよ、原発に飛んでくる北朝鮮弾道ミサイルは、アメリカ軍と共同して、全部日本海上で撃ち落として見せますので、ご心配は無用です」と。

 しかし、その様に答えられないという事は、政府としてホンキの本気で北朝鮮のミサイル脅威など考えていない、という事なのです。「平和惚け」というのはなく、それが現実なんです。核弾道ミサイルが日本列島に飛んできたらほとんど防御のしようがない。数百万人が死ぬでしょう。あとは報復戦争があるのみです。 だから、「国民の命と安全を守る為」と称して出されている安保法制のインチキぶりが、炙り出されたのです。

山本太郎議員、Good Job!!ですね。

 

◆2015年07月30日 17:14

よもぎねこさん
>つまり日本の原発がミサイル攻撃を受けると言うことは、つまり9条なんぞあっても日本が戦争に巻き込まれない保証はないと、山本議員も理解しているのでしょう。

それはそうです。安倍政権は、「9条なんぞあっても」それを無視して、集団的自衛権名目で外国の戦場に自衛隊を派遣しようとしているのですから、「日本が戦争に巻き込まれない保証」など全くありません。

>だったら並みの知能があれば当然でしょうが、ミサイル攻撃を受けない為には、日本が先制攻撃をして敵ミサイル基地を破壊する事ができるように、法改正をするべきでしょう。

安倍政権が提案した今度の安保法制には、そういう「先制攻撃」の意図があるという事をお認めになるわけですか? しかし、先制攻撃は国際法上違法行為になりますが、別に違反行為でも構わないとお考えですか?

>つまり憲法を改正して、普通の国としての軍事行動をとれるようするべきなのです。

普通の国は、どこでも先制攻撃という軍事行動を取るとお考えですか?

>だって日本本土がミサイル攻撃を受けると言うのは、本格的な対日侵略戦争が始まると言う事です。

この場合ミサイルは原発だけに落ちるとは限りません。 日本が先制攻撃を仕掛ければ、それに対して相手国が自衛権行使を宣言して、日本に反撃してくるだろう事は当然予想される事です。

>都市にも落ちるのです。 その時大量の人が死ぬのを放置しておいてよいわけはないですからね。

それは、日本の先制攻撃をうける相手国でも、状況は同じようなものになる事が予想されます。

  

山本太郎:2015.7.30 安保特「原発への弾道ミサイル着弾の影響について~想定していません」https://blogos.com/article/125505/

 ◆2015年07月31日 10:34
大変「非現実的」なお話なのですが、兎にも角にも、安倍政権はこれまでの平和憲法の呪縛から脱却し、日米軍事同盟をより一層強化し、戦時に備えた国内法制を施行し、(そしておそらくは)自衛隊の強面の攻撃能力を高めれば(←これは明言していない)、日本周辺の仮想敵国(中国、ロシア、北朝鮮等)は、その日本国の重大な覚悟と戦力に恐れおののき、わが国に軍事的攻撃を仕掛けるなどというハレンチ、かつ無謀な計画を思いとどまるだろう・・・・それが抑止力を高める今回の安保法制の目的であ~る、こう説明されておるわけです。

 

この【抑止力理論】は、国民大衆にとっても分かり易い。その証拠にこのBLOGOSの代表的ネトウヨ論客の皆さんも、大概がこの説明に納得し、安倍政権のプロパガンダに一役買っておられます。 それはまた「戦争をしなくても済む」理論なので、これまでの平和主義の日本路線とも矛盾しません。彼らネトウヨ君らは左翼の平和主義路線は大嫌いだけども、やはり戦後70年の日本の平和的環境に馴染み、それなりに愛着をもっているわけですね。(笑

【戦争を抑止するための戦争準備】・・・一言で言えば、これが今回の安保法制の要諦であります。左翼は安倍首相が戦争を望んでいるとか言っているがそれは間違いである、戦争をやらせない為にこそ、国民の平和と安全を守る為にこそ、安倍首相はさまざまな妙策を考えているのである、・・・と、ネトウヨの皆さんは力説されるわけですね。 私は、この【ロジック】こそが、嘘だ、詭弁だ、誤魔化しだ、ペテンだ、落とし穴だ、と思うわけです。

この文脈では、一つだけ重要な「問い」が抜けているのです。
つまり、安倍政権が盛んに吹聴し喧伝している、この「戦争という危機に対する備え」の前提となる、【重大かつ差し迫った(日本に対する軍事的な)脅威】という状況認識が本当なのかどうか、という初歩的な疑問です。
ここで多くの人が思考停止してしまっているわけです。

新聞テレビでは、動乱の世界情勢が毎日の様に報じられいるので、この「差し迫った危機」は本当だ、と皆さん信じて疑わないわけですね。 南シナ海をみろ、東シナ海をみろ、中国共産党政権の居丈高な態度をみろ、北朝鮮の核ミサイル恫喝をみろ、ウクライナを見ろ、中東のテロの蔓延をみろ等々、世界至る所で「重大かつ差し迫った脅威」が日本の玄関口まで押し寄せている・・・・皆さん口を揃えてこう仰るわけですね。(テレビ新聞で見聞きした事をそのまま喋っているのですから、「口が揃う」のは当たり前ですね(^^;;

しかしもし、この重要な状況認識が誤っていたら、それが単なるお馴染みの戦争屋の危機を煽る常套のプロパガンダに過ぎないとすれば、本当はちょっとした主体的努力で簡単に変更できる状況を、テレビ出演の無責任な評論家が宿命論的な状況のごとく語っているとすれば・・・・、どうでしょう? 「戦争を抑止するための戦争準備」というものが全くの徒労であり、むしろ戦争への無用な挑発、危険、国民的憎悪の感情を増幅させているだけだ・・・という事になります。

長~いお話になりましたが(突然、結論です)、今回山本太郎議員は、国会特別委員会の質疑で、こうした安倍政権の【重大かつ差し迫った軍事的脅威】という国民向け政治キャンペーンの嘘とペテンを暴いたという点で(政府が北朝鮮弾道ミサイル攻撃を想定しているという話は虚構だった事を証明)、とってもよい仕事をしたと思います。(^_^)v

 

◆2015年07月31日 22:24

yahoo user 5805bさん

>北朝鮮が、国連との停戦合意を破棄し、南進を始めるという脅威です。 >その場合、当事者を除く、半島にいる邦人を含む西側外国人を救出するのも国連軍。 >その主力国がアメリカ軍だから、その各国の民間人を乗せた艦船の護衛をやりましょうってはなし。

国連軍は、事実上存在しないのも同然ですから(どこかに事務所があり、数人の職員を置いているようですが)余りあてにしてはいけないでしょう。 それと現在、朝鮮半島南部の主権国家である韓国は、その場合、韓国政府の事前了解なしに勝手に日本軍、あ、失礼、「自衛隊」を勝手に入れて貰っては困る、という様なコメントを発表しています。

非常時ですから、自衛隊を自国民の救助活動に出動させることに私も反対はしませんけど、基本的には韓国国内ので出来事ですから、主権国家である韓国の意向を尊重しなければなりません。

それと民間人の輸送を参戦国の軍艦で行う事は、民間人を戦闘領域に巻き込む事を意味しますので、可能であれば基本的に、赤十字旗を掲げた中立国の船舶で行う方が安全と思われます。(米軍艦船に民間人を乗せて撃沈されても、敵国の国際法違反を追及する事は難しくなります。)

>まぁ、外国に行って事件事故に巻き込まれるのは、そこにいた日本人が悪いので、殺されて当然と言うような意見の、やまんばさんに、邦人や外国人の救助するために必要という理由は理解できないとおもいます。

その様な発言をした記憶はありません。外国に居て、自国の軍隊の海外派兵を求めなければ安全が保証されない様な地域には最初から行くべきではなく、行った以上は自己責任だ、という事は言いました。 しかし、今の所、韓国国内への日本人ビジネスマンや旅行者は、主権国家である韓国の警察当局、軍当局によって安全は保証されている、と考えてよいでしょう。

 

(後日記:2018年10月に、シリアの武装勢力に拘束されていた安田純平さんが、3年4ヶ月ぶりに解放されて日本に帰国した当時、安倍政権の応援団のネット右翼は、左翼リベラル派のフリージャーナリスト憎しで、あたかも安田さんが言行不一致で日本政府の救援を求めていたにも関わらず、日本政府に一言の「感謝」の言葉も述べないのは傲慢でケシカランと騒ぎ立てていた。

しかし、安田さんは記者会見で今回の紛争地への渡航について「自己責任」を明言し、一切日本政府に救援を求めてはいなかったし、実際に日本外務省も安田さんの解放の為に具体的活動をほとんど行っていなかった事実を暴露した。

https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20190503-00000001-tospoweb-ent
安田純平氏シリア拘束で「日本政府による救出」否定 一連の報道に不満爆発

 

◆2015年08月01日 09:22

Yutaka Oyamaさん
>まず国連の集団安全保障体制が当てにならないのは中国が常任理事国だから。

アメリカもその常任理事国です。拒否権発動の実績では、アメリカが一番でしょう。

 

>で、それ以外の集団的自衛権が戦争抑止になるというのは、その時点での現状維持という体制が整うから。

>その地域の集団安全保障体制で法による支配ということが有効になる。

なにを言っているのか分かりませんね。現実に集団的自衛権で戦争は起きています(ベトナム戦争イラク戦争アフガニスタン戦争等々)。抑止力にはなっていません。また、集団的自衛権と集団安全保障体制は異なった概念です。

 >しかしながらアジア太平洋ではそのような条約機構が存在していない。

無かったら日本が積極的に働きかけて、それを作ればよい。北朝鮮問題で6カ国協議の枠組みができた位ですから、全く不可能ということはない。

 >だから中国が今好き勝手やろうとしているし、そこに国際法の支配を認めないようにしている。

つまり、また厄介な「ならず者国家」が一つ出現した、というわけですなあ。 で、イラクを攻撃した様に、予防戦争でも始めますか?まず先に国際法の支配を壊したのはアメリカですよ。 そのアメリカと軍事同盟を結んで、イラク戦争の反省もしないで、他の国に厚かましく「国際法を守れ」と、よく言えますねえ。
しかし、いろいろなプロパガンダにも関わらず、中国は基本的に国際法の枠組みは遵守していますよ。違法行為をやっているというなら、国連に議題として提訴すればよいのです。

 >まあ人間の屑の小沢一郎信者には認めたくもないだろうが、所詮小沢一郎は自称人民解放軍の野戦司令官である。

「人間の屑」の定義を教えて下さい。私は嫌いな政治家はいっぱいいるが(特に自民党に)根拠もなく「人間の屑」とラベリングした事は一度もありません。

 

山本太郎:2015.7.30 安保特「イラク戦争~日本も戦争犯罪者になる?!」https://blogos.com/article/125505/

 ◆2015年08月01日 17:58

よもぎねこさん
>しかしそれでは本当に他国を助けるのは悪い事なのですか?
>もしそうならドイツがポーランドに侵攻し、更にソ連に侵攻しても、対独戦に参戦したイギリスやアメリカは間違っていた事になります。

そうすると今回の安保法制の改定で集団的自衛権行使を認めるという事は、他国の戦争に、日本も参加する、・・という理解でよろしいですか? 安倍首相は、国会答弁で「武力行使と一体化するような自衛隊の海外派兵はありえない」と繰り返しと言っているわけですが、これはウソの答弁、あるいはあなた自身の考えとは異なる、という事でよろしいですか?

 

◆2015年08月02日 09:05

SUt7hbIEfAさん
>今現在、侵略戦争を各国に仕掛けているのは中国だと思いますが。

え??どんな【侵略戦争】が仕掛けられているのでしょうか?ぜひ具体的に教えて下さい。

 >それをファンタジーだと、できるだけ考えたくないと逃げていませんか?

私からみると、あなたは何かのSFパニック映画の映像でも観てうなされているのではないかと思います。

 >侵略される確率が0だとなぜ思えるのでしょうか?

話が突然飛びますねえ。あなたが言っているのは、「確率」の問題ではなくて、今現実に起きている「侵略戦争」の話ではなかったのですか?

 >その具体的な根拠は?

現に起きている「侵略戦争」の証拠はあなたが示すべきでしょう。 世界の戦争の歴史をみると、「敵が侵略を仕掛けてきた」とか言って反撃の権利(つまり自衛戦争)を主張する側で、しばしば証拠の捏造が行われた事実があります(例えば南満州鉄道爆破偽装事件とか)。安易なプロパガンダに騙されない為にも、きちんとした証拠の提示が必要ですよ。

>そして、もし侵略される事態になった時、あなた方はどういう行動をとられるのでしょうか?

ホラホラ、「もし」の話じゃないでしょ、今現に【侵略される事態】が起きているわけでしょ? その事態が、【存立危機事態】なんだか、【重要影響事態】なんだか、【武力攻撃事態】なんだか、あるいは【グレーゾーン事態】なんだか、ちゃんと説明する必要があるでしょ。日本政府は、それによって「切れ目の無い」細かい対処法(武力行使を含む)を決めようと法案を提出しているわけですから、非常にタイムリーな話題じゃないですか・・・。(笑

 

  室伏謙一:ご都合主義で状況分析能力も戦略的思考が欠如した政権に安保法制を語る資格なしhttps://blogos.com/article/125914/

  ◆2015年08月03日 10:41

>中国や北朝鮮が、川内原発をミサイル攻撃をするメリットってなんなんですか。

常識的に考えると、ほとんどメリットはないと思いますねえ。 川内原発だけではなく、日本の大都市にミサイル攻撃することにもメリットがないと思います。 むしろそんな事をすれば中国や北朝鮮が反撃を受けて、大戦争に発展し、自分の国が潰れることになるデメリットの方が大きいかも知れません。

 しかし、日本政府(安倍政権)は、その可能性はある、「重大かつ差し迫った脅威」として存在すると考えているようです。そこで、常識家の山本太郎議員がその点を疑問として、政府の考えを質したわけですね。

>安倍総理、実際に日本にミサイルを向けている国というのは存在するんですか、教えてください。


>国務大臣中谷元君) 中国、北朝鮮、ロシア、これは我が国に到達し得る多数の弾道ミサイル、これを保有をしております。しかし、それのみをもって我が国の安全に対する脅威と評価しているわけではありません。弾道ミサイルの能力のみならず、その時々の国際情勢、また当該国の言動、行動など総合的な分析、評価が必要となります。
>その上で、政府として、北朝鮮による弾道ミサイル能力の増強等は我が国の安全に対する重大かつ差し迫った脅威と認識をいたしておりますが、これは、まず北朝鮮が国際社会の自制要求にもかかわらず、核・弾道ミサイル開発を継続をしている姿勢を崩していない、そして過去三回の核実験を通じて、核兵器の小型化、弾頭化の実現に至っている可能性を排除できない、そして日本を、大半を射程に入れる数百発もの弾道ミサイルを配備をしている、そして昨今、弾道ミサイルの発射訓練を繰り返している、そして我が国の具体的な都市名を挙げて弾道ミサイルの打撃圏内にあることを強調するなど、挑発的な言動を繰り返していることなどを総合的に分析を評価した結果でございまして・・・(以下略)

 長文の引用で申し訳ありません。 もち論、政府は相手国にどんな「メリット」があるのかまで言及しておりません。動機は不明ですが、兎に角、日本に向けられたミサイル攻撃の準備は相当進んでいると認識しているようです。 そこで政府は、高額な予算を投じて、ミサイル防衛システムを構築したり、今回安保法制を整備し、日米軍事同盟の共同対処訓練を一段と強化したりして、「朝鮮有事」への備えを強化する事を国民大衆に訴えているわけですね。 政府はこれを一応「抑止力だ」と説明しています。つまりこうした軍事的な圧力を強めれば、相手国はこれを怯えて、戦争行為、あるいはミサイル攻撃の様な暴挙を思い留まるとだろう、と考えているようです。

しかしこの先でもう少し頭を捻ると、もともと中国や北朝鮮に日本をミサイル攻撃するメリットがないとすれば、その動機がないとすれば、別にそんな大袈裟な抑止力や脅迫のようなパフォーマンスの演出が本当に必要なのかどうか、という疑問が生じることも確かです。 あなたはどの様にお考えですか?

 

 ◆2015年08月05日 12:34

tune21さん
>国際法違反となることを前提に日本の原発を狙うというのは、まともな国ならやるとは思えない。
>やれば国際的信用を大きく傷付けるからだ。

エーエー、私もそう思います。日本へのミサイル攻撃は空騒ぎだ、と思っております。 常識的にそれはありえない。私はそれはシュミレーションから外してもよいと思います。

しかし、一部の人達、例えば安倍首相とか安倍応援団のネトウヨくんらはそうは思っていないようです。
北朝鮮や中国やロシアなどの国は【まともな国】ではない。 普通のルール、国際法などを平気で踏みにじり、まともな対話ができず、何事も力ずくでことを運ぼうとする、いわば【ならずもの国家】なのであり、何をしでかすか分からない。ありとあらゆる凶悪な攻撃を想定しなければならない。それは紛れもなく、わが国に対する【重大かつ差し迫った脅威】なのである、と。

だから、新安保法制、集団的自衛権行使の容認、日米軍事同盟の一層の強化なのだ、と。 ・・・安保推進派の方々はこう口を揃えて仰っています。

先の山本太郎参議院議員の国会質問に対する安倍首相の答弁も、さすがに北朝鮮、中国やロシアを「ならずもの国家」と名指しは避けたものの、基本的な認識はこうしたものでした、 「力ずくの現状変更を許さない」とフレーズを安倍首相が盛んに使用するのも、こうした現状認識が根底にあるでしょう。 こうして、ものの見事に「まともな国家論」と「ならずもの国家論」の認識が鋭く対立することになりました。 (日清戦争の時にも、「野蛮な国と「文明の国」という対比がよくもちいられました。これは相手の国はまともに話の通じない国なので、鉄拳で分からせなければならない、というメッセージなのです。)

 

山本太郎:2015.8.19安保特①「今回の安保法案は、第3次アーミテージ・ナイ・レポートの完コピだ!」https://blogos.com/article/129189/

◆2015年08月20日 13:46

yahoo user d5addさん
>価値観がほぼ同じ人間、国同士なら、
>だいたい、似たような結論になっていくのは全くおかしいことではないし、仮に一方から忠告をうけたとして、参考にすることもなく否定するなら、それは反抗期の子供でしかない。
>冷静に判断し、己に利ありと思えば、誰の言ったことであろうと主体的に取り入れる。 それが、常識的で、あたりまえの反応だ。

d5addさんは他の場所のコメントで、朝鮮半島有事(戦争)の際に、自衛隊の派兵は、韓国政府が拒否するはずだから、自衛隊の派兵はありえないと言ってましたが(それは世界から「侵略」と見なされる、とも言ってましたね)、もしアメリカ政府が、集団的自衛権行使によるアメリカ軍支援の名目で、自衛隊の派兵を求めてきたら、どう回答しますか?

 

◆2015年08月20日 14:07

空飛ぶキツネさん
>そうですか、アメリカ人が作ったものをコピーするのは嫌なんですね。
>それなら憲法も変えちゃいましょうよw。

 日本国憲法は、別にアメリ憲法の「完コピ」じゃありませんけどね。 似ている部分もあるけど、相当違いますよ。そもそもアメリカの憲法が戦力放棄を唱っていたら、アメリカは今みたいな戦争国家になっていなかった事でしょう。
ネトウヨくんが言いたいことは、毒を食らわば皿までで、ついでに憲法アメリカの「完コピ」をやっちゃいましょう、という意見ですね。日本のウヨク勢力は、どこまで奴隷根性に染まったら気が済むんだよおーー、という話でつね。(笑

 

◆2015年08月20日 18:36

backhou21さん
>アーミテージ共和党で、今アメリカの政権握ってるのは民主党でしょ?

CSIS戦略国際問題研究所)の職員は、共和党からも、民主党からもお仕事を貰っているようです。

>命令って、どういう権限に基づいているんすかね?

やくざのお兄さんも、一般市民を脅す場合、特別な権限は持っていないのだけど、「断ったら痛い目に遭うかも知れない」という恐怖心を与え、「お願い」が自動的に「命令」のサインになるわけですね。 痛い目にあった事例としては、小沢民主党代表(当時)とか、鳩山首相とかの例がありますね。 日本の一部マスコミとか、自民党とか、霞ヶ関の官僚機構とかは、アメリカの権力機関の代理人みたいなものですから、アメリカの意向を受けて、やくざのお兄さん以上の活躍をします。(笑

 

◆2015年08月20日 21:08

yahoo user d5addさん
>一番の問題は、それが日本の存立危機にあたるかどうかだ。
>あたらねば、日本としては集団的自衛権行使はできない。
>従って、交戦目的での派兵は不可能となる。

これまでの話を総合すると、要するにd5addさんは、集団的自衛権行使に反対する野党や私の様な反対意見を、「反抗期の子供の主張だ」「なんでも反対ありきの主張だ」とこき下ろしているわけだけれども、そんじゃ、集団的自衛権行使に賛成するd5addさんが、集団的自衛権行使を必要とする具体的・実際的な事例を挙げて見て下さい、とこちらから質問すると、何かあやふやな回答しか返ってこない・・・というのがこれまでの話の経過だと思います。

普通の市民が、鉄砲を所持したいと望む時には、警察署の公安委員会に鉄砲の所持目的について届け出し、よほどきちんとした目的(主に職務上の目的)を示さない限り、公共秩序の安全上、許可されないのが普通です。どんな場面で使うか分からないが、とりあえず安心目的で鉄砲を所持したいと言っても、日本国内ではふつう通りません。
ところが、d5addさんの話に限らず、少なからぬ人達が、なんとなく気分的な(不安?)理由、あやふやな理由で、「集団的自衛権行使」という、非常に重大な暴力行使、武力行使に繋がる軍隊の海外行動の拡張を認めようとしているのです。
あまりに安易な判断だと思いませんか?
試みにd5addさんとは、朝鮮半島有事を一つの具体例の俎上に載せて議論しましたが、やはり予想通り通りに、集団的自衛権行使に関わるその目的を全く意味不明なものでした。

 >条件が少なすぎるからなんともいえないと思う。

これが議論の結論ですね。 普通の市民が鉄砲を所持して武装しなければならない「条件」がほとんど不明なのに、その武装を認めましょうというのは、絶対に”変な話だ”とは思いませんか?(笑

 

◆2015年08月21日 10:40

vT35+MtOJwさん
>いつかは袂を分かつ必要があるが、それには非常に高度な戦術と
>全国民のインテリジェンスと独立心を上げる必要がある。

まあ、「正論」や「WiLL」などのウヨク論壇誌に登場するお馴染みの、安倍応援団の「論客」の顔ぶれを眺めていると、そんな【インテリジェンス】があるとは夢にも思えませんなあ。(笑

最近は、「虎穴に入らずんば虎児を得ず」とかいうキャッチフレーズで、対米従属の奴隷政策の自己弁護論を苦し紛れにもっともらしく展開していますが、まあ同じ格言レベルで言えば、「ミイラ取りがミイラになる」のが関の山でしょう。
奴隷が奴隷で有ることの現実を客観的に冷厳に見る目がなくて、どうして奴隷から抜け出す賢明な方策など見出せるでしょうか?ミッドウェー作戦で大失敗をしながら、その事実を隠し通してどうしてその後の賢明な戦術的展開などあり得たでしょうか?

アメリカの悪党も、日本の悪党の魂胆などとうの昔に見抜いた上で、「お人好しのヤンキー」を装い騙されたフリをして、ウヨクを利用しているだけですよ。インテリジェンスは向こうの方が一枚も二枚も上手です。散々ぼろ雑巾のように使われて、後は用済みで始末されるだけです。

アメリカから独立する為の、私の「正規戦術」を言いますと、それはやはり徹底した「公開制」の確保と広汎な「民主主義」運動の発展です。自民党政権を潰して、民主連立政権をもう一度打ち立てる事です。アメリカの邪悪な政治家の影響を最大限に退け、アメリカのリベラル政治家との連帯を強化する事です。軍事部門での提携の拡大は、この中で最悪のオプションなのです。それは、上記したアメリカの邪悪な政治家の縄張りと資金源を強化するだけの結果となります。

(この稿終了)

山本太郎氏の議員活動を評価する(BLOGOS 2014-15年コメント)

天木直人小沢一郎山本太郎の末路を残念に思う

https://blogos.com/article/102277/

 ◆2014年12月27日 10:46

> そんな二人が、生き残りのため、政党交付金目当てのために、およそ政策やこころざしとはまったく無関係に、野合したのだ。

党名は「ダサいなあ~」という感じだけども・・(笑、そんな極端に「政策やこころざし」が「まったく無関係」とは言えないでしょう。
民主党の「右」と「左」を比べてご覧なさい。 私が最も重視する、安倍政権の軍拡路線や対米従属路線、辺野古基地建設に反対する点でも一致しているでしょう。こういうのは必ずしも「野合」とは言えないので、私はとりあえず支持します。(党名はなんとかして貰いたいw)

 

◆2014年12月27日 11:55

そおーーなんだよねええ。 天木氏がなにをもって「野合」と言っているのか、分からない。 だいたい、彼はいつも「坊主憎けりゃ袈裟まで憎い」の感情論が多い。 天木氏は今度の合流問題以前に、小沢氏や山本氏と離縁しているのだろうから、何も今更未練たっぷりに、逃げられた古女房の生活の悪口をいうことは無い。(笑

 

 (後日記:2019年6月段階でも天木氏はこんな事を言っていますね。よっぽど小沢氏や山本太郎氏に未練たっぷりなんですねえ。(笑

ちなみに山本太郎支持者である私も、【対米自立】を明確に主張する天木直人氏のオリーブの木構想をそれなりに評価しているので、天木さんを含めた「野合」ではない「野党共闘」の実現を期待しております。

 

田中龍作:十分な検証ないまま「対テロ非難決議」 山本議員のみ退席

https://blogos.com/article/105094/

◆2015年02月07日 20:50
圧倒的に山本太郎議員の行動を支持します。
日本がアメリカの軍事同盟国で、アメリカの戦争を支援しているのなら、目下アメリカと戦争中の敵武装勢力から反撃を受けて、その手先&スパイと見られた日本人が殺害される事態は必然的の成り行きととみなければならないでしょう。戦争とはそうしたものです。
(捕虜の取扱いに関するジュネーブ協定を守っていないのは、アメリカも同様です。)

日本の国会議員でアメリカの戦争を支持し、アメリカとの軍事同盟に賛成する人たちには、イスラム国の非道な暴力行使を一方的に非難する権利はありません。 もしその非難が正当であれば、アメリカとその有志連合国による空爆・武力攻撃により、イラクシリアの多くの無辜の民が殺害されている「非道な暴力行使」に対しても、同様の非難決議が上げられるべきでしょう。
今日の「テロリスト武装勢力」「イスラム国」が生まれたのは、アメリカがイラク大義なき戦争を仕掛けて、フセイン政権を打倒し、イラクの全ての国家機能を壊滅させた事に始まっています。その軍事行動の結果責任を曖昧にする事は絶対に許されません。 「イスラム国」の野蛮な暴力に対して、人道的な観点から批判する事ができるのは、唯一、そのアメリカによる大義なきイラク戦争に明確に反対の態度を表明をした人達だけでしょう。

非道な戦争を支持・支援しながら、敵からの武装攻撃を予測しないのは、単なる自己チューの平和惚けと言うべきでしょう。 日本の国会がまずやるべき仕事は、抽象的空文句を挙げる事ではなく、安倍首相によるエジプト演説が、アメリカや有志連合によるイラク・シリアでの軍事行動を支持・支援するものであったのかなかったのか、その物質的な支援は、安倍自民党政権がそれを目指すと宣言している、アメリカとの軍事同盟による海外での集団的自衛権行使の一部であるのかないのか、を一点の曇りもなく明確にする事です。

 

山本太郎北朝鮮経済制裁に関する採決を棄権した理由

https://blogos.com/article/109145/

  ◆2015年04月01日 17:47

正雪さん

>こいつに投票した東京都民は、自分の見識のなさを反省しろよ。
>(極左シンパの年寄りは除く)

いえいえ、私の期待に違わぬ、十分立派な活動をしていますよ。 なにせ、私が○○年間投票して当選した初の国会議員ですから・・・(笑

 

◆2015年04月01日 21:39

安倍晋三氏は、小泉政権官房副長官の頃(2003年当時)、日本は日朝の国交正常化をしなくても全然困らないので、相手の方が困って降参と言ってくるまでジックリ待ちましょう、と言っていましたね。 その言葉通り、10年以上何も動きませんでした。 多分、これからも何も動かないでしょう。 それが安倍氏の希望的観測なわけですから、安倍政権である限り拉致問題は何の進展もないだろう、と考えるのがごく自然な判断です。

 ◆2015年04月01日 21:51

あ、ですから、山本議員が、拉致問題における「空文句」的な決議(河童の屁みたいなもん)を全く無作為の偽装と見なして、投票を棄権したのは懸命な判断といえます。

 

◆2015年04月02日 09:58

矢神さん
>なぜ経済制裁を行っているかはこちらの決議案を見ればわかると思います。

そうすると、拉致問題が解決したからと言って、日本が勝手に北朝鮮に対する経済制裁を解いたら、国際社会から(核兵器開発の阻止問題の方は何一つ進展がないわけですから)足並みを乱す行為として非難を受けるのじゃないでしょうか?現にアメリカ政府は、「事態を注視する」と言って日本政府を牽制しています。味噌もクソも一緒にして、勇ましい進軍ラッパを吹いていると、後で自縄自縛に陥ることになります。

 

◆2015年04月02日 10:42

umoonさん
>現実的な話が1㍉もなくてワラッタw

ま、その参議院本会議で採択されたとする決議案自体が「1ミリ」も現実性の無い話だったと思われるので、(その証拠に、この国会決議とやらはどこを探して見当たらず、翌日の新聞テレビでニュースとして流れた形跡もない)ワラウべきは、その採択に加わらなかった山本議員の方ではなくて、意味不明の国会決議(私は河童の屁、と形容しましたが)をしながら、何の説明責任も果たさず、ただアリバイ的に「お仕事をしています」「拉致問題に真剣に取り組んでいます」という体裁だけを取り繕っているその他の党の国会議員ではないでしょうか?

 

◆2015年04月02日 13:13

拉致問題で一番不思議なのは、10年以上も政治家の空手形の振り込め詐欺が続いているにも関わらず、誰も何時までも騙されているとは思わない日本人の底なしのお目出度さですね。それともただ頭が悪いだけなのかな?

安倍晋三氏を始めとして、自民党民主党などの右派議員が集まった拉致議連のメンバーは、この10年間、北朝鮮に対する高圧的姿勢などでマスコミの脚光を浴び、テレビなどに何度も出演して有名人になり、どんどん出世しました。現在の自民党の主な幹部は、ほとんどがこの拉致議連出身者です。(多分拉致問題が無かったら、彼らはその能力から言ってただの平議員に留まっていたでしょう。議員でいられたかどうかも分からない。)

この10数年間に起きた事はただそれだけ(右派政治家の出世)の事ですね。 10年一日の如く、「拉致問題の解決」が叫ばれ、「圧力と対話」が空念仏の如く繰り返され、被害者家族会は、「残り時間が少ないのです」「今度の内閣こそ期待が持てます」とつぶやき続けて来ました。

いい加減、安倍首相をはじめとする右翼の政治家に対する幻想を捨てましょう。彼らを見限りましょう。彼らには何一つ解決能力がない事はもう完璧に証明されているのです。

 

 (後日談:この辺の経過は、元拉致被害者家族会事務局長の蓮池透氏が、2015年12月に出版した『拉致被害者たちを見殺しにした安倍晋三と冷血な面々』(講談社)の中で、政府の内情も含めて具体的・詳細に暴露している。

2019/7/14段階で、日朝交渉はその後もノミの一跳ねほどの進展もないことは、ご承知の通りです。) 

 

◆2015年04月02日 23:07

安部之ハルカスさん
>なるほど、北朝鮮様が「死亡したといってる」のだから誰がなんと言おうとその通りな訳ですね。

なるほど、あなたは場合は逆に、日本様が「生きている」と主張しているのだから誰がなんと言おうとその通りな訳ですね。それじゃ、どっちもどっちでしょ。(笑

吉田清治証言と朝日誤報記事をめぐる再論(BLOGOS 2018年2月コメント)

コメント:ケント・ギルバート氏「歴史観が変わった契機は朝日誤報」


◆2018年01月26日 13:33
大久保さん、コメントを有り難う御座います。

>ああ、以前やまんばさんに勧められた今田真人『吉田証言は生きている』(共栄書房)、読みましたよ。
>吉田清治は自分で創作した箇所を認めていますね。
>歴史的な事実も反論できない。

スレ違いなので、この場で議論を再燃させるつもりはありませんが、大久保さんは<その本>を正確に読んでいないのではないか、という私の”疑念”は申し添えておきます。(笑

 

◆2018年02月02日 23:39

ケント・ギルバート氏は、「日本のクオリティペーパー」という評判で、朝日新聞の報道をそのまま信じ、長い間、<従軍慰安婦強制連行は事実としてあった>という「誤報に騙され続けてきた」と仰っているわけですが、彼が、そういう単純で根拠の薄い迷信(朝日は日本のクオリティペーパーw)に依って、報道の真偽を判断される頭の弱い人なら、朝日新聞の2度目の報道にも、つまり<従軍慰安婦強制連行は事実ではなかった>という「誤報」にも、また騙され続ける事になるのではないでしょうか?
早く言えば、自分は底なしのアホなので何度でも騙され続けます、と自己認証しているだけですね。(笑 

 

◆2018年02月03日 15:11

大久保陣太さん
何か突然、こちらのスレッドに飛んでますけど、第三者が読んでいる雰囲気もないので、まあいっか(笑

>取材できた40人がみんな戦後の移住者なら当然そう書きますよね。
>この人たちが現地にいた人ってのは当然の前提でしょ。

しかし、繰り返しになりますが、「当時からいた人」、つまり植民地時代(1943年当時)の住民に聞いたとは書いてませんよねえ。(当時の記憶がある老人だとすると、少なくとも2014年時点で85歳以上の高齢のお年寄りという事になります。)
新聞社が裏取りで、昔の質問である以上「あなたは当時どこに住んでいましたか」位の事を聞いてメモに残していると信じたいですが(普通一々そんな細かい資料まで表の記事にはしないでしょうから)、済州島の場合の特殊な歴史背景を考えれば、その裏取りは絶対必要なものでしょう。

科学的なオーラスヒストリーの「裏取り」であるならば、証人達の記憶力が確かかどうかを確認する為に(1943年の200人の慰安婦狩りよりは数十倍は大事件であるはずの)「1948年の4・3事件」についても聞いた方が良かったのではないでしょうか?老人達が「そんな話は見た事も聞いた事もない」と言えば、歴史の「証人」としては使えないのではないでしょうか?

(島民の9割近くが「共産戦力のシンパ」であったと言われ、彼らが軍・警察・反共右翼勢力から粛清の対象とされ、その大部分が殺されるか島を脱出したとすれば、どういう人達が島に残って、「島の真実」を素直に語り得るのか・・・、少なくとも、朝日新聞の”懐疑”は何も説明されていませんね。)


◆2018年02月03日 15:24

>姜貞淑氏ってのは韓国の慰安婦研究の第一人者。オーラルヒストリー研究にも定評のある人です。その人への取材を「超あいまいな伝聞情報」ですか?
>今田氏はただの頑固親父でしょ。何を見せても難癖つけるだけ。詭弁の論理でね。

それで?韓国挺身隊研究所元研究員の姜貞淑氏は、吉田証言の裏付が取れなかった結果、吉田証言は<虚偽だ>と言っているのでしょうか?

今田氏が言っている事はそういう『伝聞情報を幾ら重ねても、体験者の証言を<虚偽>と断定する事は出来ない』という話で、多分その点は、姜貞淑氏がオーラルヒストリーの研究に通じている人であれば同意されると思いますね。
貞淑氏も自分の発言が、朝日新聞の「吉田証言虚偽説」の一つに使われてビックリしているかも知れません。(あくまで私の推測ですが・・・w)

>② 今田氏は息子の発言は71年前に母親が日記をつけていたかどうかの証明にならないって書いています(p.139)。

日記の話では、吉田清治氏の話が二転三転している事は私も認めますが、重要な問題ではありませんね。
要するに彼の公開した「動員命令書」の実物がなければ、証拠が残されていないというだけの話で、批判者が、動員命令書は全くのニセモノであると言うのであれば、他の場所から「大日本労務報国会」の動員命令書の正規の書類を見つけてきて反証すればよいでしょう。

それとも、吉田清治氏が職員として働いていたという「大日本労務報国会」なる組織さえ、まぼろしの組織で実在せず、朝鮮人労務徴用・動員などの事実も一切なかった、と主張するのでしょうか?

 

◆2018年02月03日 16:48

>そっちには疑問をなく、息子の証言は信じない?
>息子の証言で、その他の部分は息子は父親を信じたいって言っているのにね。
>どっちに信憑性があると思います?

要するに、これは「わらぶき屋根」は「かわらぶき屋根だった」という「反証」と一緒で、全くつまらない「証拠」ですね。息子さんと親父さんの記憶違いのどっちが正しいか、なんてほとんど証明不可能でしょう。
(その結婚の日付との矛盾の話は、秦郁彦氏が持ち出した「学説」で、朝日新聞の新情報というわけではないでしょう。)
こういう重箱の隅を突っついた様な「否定の論証」は、南京虐殺の否定説でも、ホロコーストの否定説でも沢山使われています。

>今田氏は、なんかそれらしい言葉を使えば批判したつもりかも知れないけど、まったく批判になっていない。
>外村氏は朝鮮人強制連行研究のマジメな研究者。永井氏は慰安婦の国家関与を主張している教授。いわばレフトサイドの人たち。
>吉見義明氏だけでなく、その人たちまで吉田清治の証言は間違っていると言っている。

大久保さんは、大学の教授の権威(おまけに左翼系)を余りにも易々と信用し過ぎていますね。(笑
例えば、外村大教授は

>「労務報国会」は「指揮系統からして軍が動員命令を出すことも、職員が直接朝鮮に出向くだろうことも考えずらい」

・・・と言っているわけですが、どうして考えずらいのでしょうか?

非常時の戦争がいよいよ苛烈を極め、全ての国策が軍事優先で、行政機関が全て戦争動員に駆り立てられていた1943~1945年様な時期に、平時の法律上の行政指揮命令系統がそのまま守られたであろうなどと考える方が不自然です。
吉田清治氏は、西部軍→山口県知事→労務報国会の系列で動員命令が来たと証言しているわけですが、「超法規的」であったかどうかはとも角、労務報国会が警察の外郭団体と考えれば、別に奇妙な話ではないと思います。

 

◆2018年02月03日 17:29

>吉見義明氏だけでなく、その人たちまで吉田清治の証言は間違っていると言っている。

大久保さんの早とちりは何度も指摘していますが、全然変わりませんね。

「間違っている」って、何が間違っているのでしょうか?

吉田清治氏は大日本労務報国会などという組織に属した事も無ければ、朝鮮人労務動員の仕事にも関わった事は無い、全部捏造である。そもそも朝鮮人徴用計画-強制連行自体などは無かったのであり、真っ赤なウソである・・こう言っているのでしょうか?

慰安婦問題の専門家でもある吉見教授は、本当に吉田清治氏の慰安婦徴用の証言は「間違っている(虚偽だ)」と言っているのでしょうか?

従軍慰安婦」を巡る30のウソと真実』(大月書店)p26~27

>「そこで私たちは、1993年5月に吉田さんを訪ね、積極的に反論するように勧めた。また誇張された部分があれば、訂正すべきだとも申し入れた。(中略) これに対して、吉田さんは、日記を公開すれば家族に脅迫などが及ぶことになるので、できないと答えた。そのほか回想には日時や場所を変えた場合もあるとのことだった。
そこで、私たちは吉田さんのこの回想は証言として使えないと確認するしかなかった。証言として肝心な点になる場所や前後関係に変更が加えられているとしたら、済州島での慰安婦「徴用」に関する吉田証言を事実として採用するには問題が多すぎる、というほかない。吉田さんには、慰安婦徴募に関するみずからの体験を伝聞と区別して正確に証言されるように望みたい。

しかし、だからといって朝鮮で強制連行がなかったと言えないことは7で述べた。」

 つまり吉田証言には不正確な内容が含まれると判断されるので歴史的史料としては採用できない、と言っているだけです。本来なら、吉見氏は自分の発言が、(朝日新聞も含めて)あたかも強制連行否定説の一部として歪曲して利用されている事に厳重に抗議すべきです。

 

◆2018年02月03日 18:48
とっても長くなりましたが、一つの結論です。

朝日が吉田証言虚偽説として挙げている主な証拠(私の数えでは8つ)は、単なる「怪しい」「確かでではない」というこまかい印象操作の積み上げて「有罪説」を成り立たせるものです。

私は、吉田清治氏の証言(手記)でもっとも重要な点は、彼が戦時中に疑いもなく、大日本帝国労務動員機関の末端組織、つまり「大日本労務報国会」の職員として働いており、そこが日本における朝鮮人労務調達の最前線基地とも言える場所で、末端機関の職員でなければ知り得ない朝鮮人徴用の<秘密の情報>が彼の証言によって暴露されている、という点です。

多くの人達は、吉田清治氏の2冊の著書(手記)を読まず、秦郁彦氏や朝日新聞が部分に引用したもの、さらに薄めら歪曲されたインターネットの伝聞情報だけを見て、吉田氏の証言を全く断片的に把握しているに過ぎません。

しかし、彼の証言の全体をみれば、当時の日本の戦時動員体制、とりわけ朝鮮人徴用の中枢組織にいたものでなければ知り得ない情報の多くが含まれ(本当の末端は民間のヤクザ系の手配師で、警察行政がそれを束ねて運用していた様な事実)、<概念>としての<国家の暴力的支配システム>が浮かび上がります。
そしてこの全体像が見えないと、また逆に、一つ一つの末端組織で行われる異常な暴力的事例が一般の平和的市民の頭では理解できないのです。
多くの人は単に吉田証言の内、<済州島で行われた慰安婦狩り>の証言だけを見ているから、「現実にはありそうにない異常な話」に見えるのです。
大日本帝国による朝鮮の植民地支配、そして国内への強制連行による残虐な朝鮮人支配の大規模なシステムがイメージとして分からなければ、細部の事実は理解不能なのです。

いわば、ズームを引いて視野を広げ森全体を見なければ1本1本の木の実態が見えないようなものです。

◆2018年02月04日 22:51

大久保陣太さん
>今度は私を歴史修正主義者といっしょにする詭弁ですか。
>カテゴリーを変えるやり方ですね。

先に一方的に<カテゴリ-を変えるやり方>をしたのは、あなたの方ですよ。
私が証拠を積み重ねる話をしている時に、その証拠に関する反論ではなく、最終的に「UFOを信じるか信じないか」のレベルにあなたが話を突然変えたから、皮肉を言わせてもらったまでです。

>やまんばさんにとって吉田清治の証言がウソだと認めることは、歴史修正主義者や「ネトウヨ」連中に対する敗北にでもなるんですか。
>私は事実に基づいて歴史を認識したいだけなんです。

そうですね。私もまずは単純にその歴史的真実を知りたいだけです。

仮に吉田清治の強制連行の証言がウソだとすれば、戦地にいた朝鮮人慰安婦のかなりの数の女性達は、一体どの様にその地に赴いたのでしょうか?
やっぱり民間の女衒が、強制性のない「自由募集」で売春婦を集めて、戦地に一緒に連れて行っただけなのでしょうか?そんな生温い方法で、一体素人の女性を慰安婦として、どれだけ集められたのでしょうか?

吉田清治氏は、1943年~45年に「大日本労務報国会」という組織で働いて、もっぱら朝鮮人徴用の仕事をしていたと証言しているわけですが(女子の慰安婦動員は、あくまでその仕事の一部に過ぎません)、彼の証言が全部嘘っぱちなら、一体「労務報国会」(その会長はあの吉田茂で当時貴族院議員だったらしい)何の仕事をしていたと言うのでしょうか?

それとも、そんな組織自体が吉田氏の捏造で、まぼろしだったのでしょうか?では、朝鮮人労務動員は当時の日本で、どの様な「指揮系統」で行われたと思いますか?
日本軍による慰安婦の調達と、その労務動員(女子挺身隊という様な名目)は、全く無関係だったと主張しますか?


◆2018年02月04日 23:12

朝日新聞がやった様に)大久保さんが、吉田証言「だけ」を、特に済州島に関する証言「だけ」を、その証言の矛盾や証拠不十分を根拠に否定する事ができたとしても(そのレベルでも失敗していると思いますけど)、そうすると歴史の客観的事実関係で説明のできない問題が多く生じるのです。

官憲や兵士に拉致されて連れ去られたという慰安婦の被害者証言は、他にもあります。
だから、吉見義明教授は、吉田証言を使わなくても慰安婦の強制連行の事実は立証できる、と言っているわけですね。
大久保さんは、これらの人の証言も全部否定し、とに角強制連行は無かった、全部自由募集で、十分な数の慰安婦が調達されたと主張するのでしょうか?

>リンクの姜貞淑の論文は現在の韓国の慰安婦研究の到達点を表していると思います。

↓この到達点の件でしょうか?

><植民地とした朝鮮では、徴用という課題を抱えた日帝が公然と奴隷狩りをするかのごとく軍「慰安婦」を動員することが一般的であっただろうとは考え難い。>

これはこれで特に文法的には間違った事を言っていないと思います。
しかし、論理的には<一般的事実>では無いから、<特殊的・希少的な事実>も無かった、とは言えないのではないですか?

吉田清治氏自身もその手記の中で、「慰安婦はみな暴力的手段で狩り出された」などという事実を<一般論>として書いているわけではありませんね。

ただ、彼が労務報国会で労務動員の仕事をしていた時期(1943年~45年)は、既に日本人女性を中心とした職業的娼婦が払底し、従来の単純な「募集」形式(主にはぜげんなどの民間の手配師を介して)ではなく、いわば「強制的に狩り出す」様な乱暴な手法をとらなければ、慰安婦の調達が非常に困難になった<特殊>な時期に重なっていた考えられるのです。

 

 ◆2018年02月04日 23:48

外地の日本軍の兵員(陸軍)は、1940年当時110万人程度だったものが、1945年の終戦直前には250万人近くにもなり2・5倍にも膨らんでいたのです。そして女性の多くも国家総動員体制で工場の労働力として既に動員されていました。
こうした状況の中で、「自由募集」なんて呑気な方法で、その需要に応じる十分な数の慰安婦が<一般的に>調達できたと考える方が牧歌的過ぎるのではないでしょうか?

吉田清治氏は、赤旗記者のインタビューの中で、こうした<特殊な時代背景>くどいほど何度も説明しています。戦後の平和的市民にはこの点が理解しにくいからです。

 

私の理解はこうです。
要するに、さまざまな戦争の進捗状況の中で、慰安婦調達の実態も変わり、奴隷的環境が次第に強まって行っただろう、と推測できます。だから、慰安婦問題を総括的に捉えるには、「一般論」として事態を単純化(一部だけを切り取る)するのではなく、そうした個別の事例を含めて総合的に判断する必要があるだろう、という事です。

例えば、『帝国の慰安婦』を書いた朴裕河女史がその著書の中で、朝鮮人慰安婦の中にも、自ら志願し「帝国の戦争」に協力しようとした「愛国女子」もいた事実を指摘している。
しかし、彼女がそうした事実を(一部の個別的事実としてあり得たとしても)<一般化>して語ってしまえば、それは客観的事実に反し、反学問的で、政治的イデオロギーに偏した意見と見なされ、当然韓国内でバッシングを避けられないでしょう。
丁度、吉田清治氏が日本国内で総バッシングを受けたと正反対の事が起きます。

ですから、歴史の客観的事実を正確に把握するには、一般論だけでなく、特殊論だけでなく、その総合的分析が必要になります。まあ、科学的、学問的な方法論からすれば当たり前の話ですが、なかなかこれが容易ではないのです。
大久保さんと私の意見が何時までも平行線を辿っている様に・・(笑

----この稿終了---

吉田清治虚言説=朝日新聞誤報をめぐる論争 (BLOGOS 2017年1月コメント)

「少女像」社説で日本政府批判する朝日新聞にその資格はあるのかへのコメント

https://blogos.com/article/205145/forum/

◆2017年01月14日 01:01

大久保陣太さん

>この吉田証言は、1992年3月に歴史研究者の秦郁彦氏が済州島で現地調査を行うまで、日本人は誰も本格的に調べていません。朝日新聞というよりジャーナリズム全体の問題でしょう。

 どうやら大久保さんは、その秦郁彦氏の【済州島での現地調査】とやらの話の信憑性をそのまま信じているようですね。 何を根拠に?実際にその「一次資料」(実はたんなる小説の類)である秦氏の『慰安婦と戦場の性』を読んでの確信でしょうか? もし、そうなら先入観を洗い直してもう一度、虚心坦懐にその著書を最初から読み直してみて下さい。

 そこで、秦郁彦教授が語る【現地調査】とはどのようなものであったでしょうか?

 

済州島の貝ボタン工場(吉田証言に出てくる)のあった城山浦に行って、そこの島民(貝ボタン工場の元組合員5人の老人)の話を聞いて、『男子の徴用はあったが、慰安婦狩りはなかったらしい事を確認した。』(注→島民の直接の証言ではなく、なぜか間接話法になっている)

②現地の済州島新聞の記事で許栄善記者の書評を見つけ、『吉田著の著述の信憑性に強く疑問を投げかけ』ている記事を読んだ。現地でこの元記者許女史に会うことができて、彼女から「何が目的でこんな作り話を書くのでしょうね」という話を『聞いた

郷土史家金奉玉の「何年かの間追跡調査した結果、事実でないことを発見した」という証言 (注→済州新聞に載っていた金奉玉の証言なのか、その現地調査で本人に直接聞いた話なのか不明、多分前者。) (『慰安婦と戦場の性』新潮選書p232-233)

 

 この引用は<要約>ではありません。秦センセの調査の紛れもない全てなのです。 これで(これだけの証拠で)「日本軍による慰安婦の強制連行は無かった」ことの決定的な「証明」として世の中に知られる事になったのです。(笑

 証拠として挙げられている「事実」は、たったの三件(郷土史家金奉玉の証言が新聞記事の伝聞であれば二件)です。しかもよく見ると、ほとんど伝聞情報ですね。これが、わざわざ権威ある大学の先生が物々しく現地まで足を運んで得られた「新情報」というわけです。(新聞記事なら、わざわざ済州島に行かなくても、釜山かソウル辺りの図書館辺りを丁寧に回れば読めるはずですけど、ね。)
果たしてこれだけの【簡単な証拠】で、(他のあらゆる証言を撥ね除けて)「日本軍による慰安婦の強制連行は無かった」という壮大な歴史的事実を立証した、と言えるのでしょうか?

済州島では、1948年に政府軍と右翼自警団によって島民の五分の一にあたる約6万人もの住民が惨殺された事件がありました。 済州島出身の親をもった在日コリアン作家の金石範氏は、この4・3事件を執拗に調べたが、誰一人住民の証言が得られず、全く架空の事件ではないかと疑ったと書いています。
6万人も殺された大事件の証言者が一人もいないのです。(最近韓国政府が公式にようやくこの事件を認め、謝罪を始めて、ようやく事件の関係者が現れているようです。) しかし、著名な歴史学者秦郁彦教授の科学的な「オーラルヒストリー」(?)の手法によれば、『250余の家しかないこの村で、15人も徴用したとすれば大事件であるが、当時はそんな事はなかった』という「一住民の証言」(新聞記事)は、直ちに、まったく疑念の余地のない明白な「歴史的真実」になるらしいのです。(笑

どれほど秦センセがばかばかしい話を創作しているか、そしてその根も葉もないバカ話にほとんど全国民が(メディアを通じて)騙されている、という驚くべき現実、確かにこれは俄には信じがたい現実です。(笑

 

https://ja.wikipedia.org/wiki/済州島四・三事件

>済州島では事件前(1948年)に28万人いた島民は、1957年には3万人弱にまで激減したとされる
>2003年10月に行われた事件に関する島民との懇談会で初めて謝罪し、済州四・三事件真相糾明及び犠牲者名誉回復委員会を設置した 

狭い島の中で3万人から6万人が虐殺され、20万近い住民が島から逃亡したと言われている地獄の済州島に、そうした事件を知ってか知らずかノーテンキな日本の学者が観光旅行気分で一人ノコノコ出かけて行って、僅か一日の取材で、『250人の家しかないこの村で、15人も徴用したとすれば大事件であるが、当時そんな事実はなかった』などという一人のお婆さんの「証言」を引き出し、そんな話を真に受けて一国の歴史教科書を書き換えを主張する「歴史学者」がいるとすれば、ハッキリ言ってインチキ学者というしかないでしょう。

 

◆2017年01月14日 13:07

大久保陣太さん

>直接的には秦氏の著書、間接的には吉田氏の虚偽証言を本人が認め、朝日新聞も報道記事の一切を認め謝罪したことから秦氏の調査は信用できると思います。

>むしろ創作を認めているのは吉田清治氏ですよ。

 

 ほぼ100%想定内の「反論」ですね。もはや作られた一つの都市伝説とも言えます。

そもそも、あなたは「吉田氏の虚偽証言」とか平気と言ってますけど、彼が書いた証言、例えば ・『朝鮮人慰安婦と日本人-元下関労報動員部長の手記』新人物往来社1977/3刊 ・『私の戦争犯罪 朝鮮人強制連行』三一書房1983/7刊 などの原本を実際に読んでいますか?
読まないでおいて、秦郁彦氏や産経新聞週刊新潮の「吉田証言の引用文」が本人の言った事と一致しているとどうして分かりますか?
彼らは、平気で事実を捏造する事を職業とするプロかも知れない・・・のにですよ。
そこまで彼らの世間の評判はよろしいのでしょうか?

さて、この件については大分以前に私はきちんとした「再反論」をこのBLOGOSで書いています。(あなたと同じ事を言う人はこのBLOGOSでも圧倒的に多いのです。) 少々また長くなりますが、我慢して読んで下さい。

>「秦郁彦の詐話」のもう一つの大きな柱は、吉田清治氏自身が、「自分の虚言を認めた」という証言です。これは秦郁彦氏の著書の中やインタビューの中で繰り返し出てくる論点です。

>そしてこれが又、秦郁彦氏自身の証言の「正しさ」を証明している材料に使われています。>まさに自作自演w
>吉見先生も、本人が作り話と認めたとすれば、そりゃどうしようもないと撤退(吉田証言を従軍慰安婦の強制連行証明の証拠として採用しない)を決めるのも無理からぬことかも知れません。

 ◆2017年01月14日 13:19

>秦郁彦氏の著書にはこういう書いてあります。

>98年9月2日、私は吉田へ電話で、「吉田の著書は小説だった」という声明を出したらどうか、とすすめたが「人権屋に利用された私が悪かった」と述べたものの、「私にもプライドはあるし、85歳にもなって今さら・・・このままにしておきましょう」との返事だった。

(『慰安婦と戦場の性』新潮社P246)

>これが、吉田氏が自分の虚言を認めた「証拠」にされているわけです。しかし、この「証言」は、電話先の吉田清治氏の証言なのでしょうか、それとも電話主の秦郁彦氏の証言(作り話)なのでしょうか?

>仮に、吉田清治氏が電話口で「正確にそう述べた」と仮定しても、どういう意味なのか(それは自分の虚言を認めた意味なのか?)はそれ自体の言葉として客観的に不明です。ただ明らかなのは、秦郁彦氏が一連の吉田氏の証言を、【小説】という結論に【誘導】したがっているという事実です。
>これは、今はやりの振り込め詐欺の手口によく似ていますね。(笑

>あともう一つ、吉田清治氏が「自分の虚言を認めた」証拠とされているのが、1995年の『週刊新潮』の記事です。 しかしこの週刊誌ネタも、秦先生の「学術書」(『慰安婦と戦場の性』)にしっかり載っていて、大体ネトウヨの皆さんもこれを「一次資料」(www)としている様なので、やっぱりデマの出典は秦郁彦先生の著書に行き着きます。

>週刊新潮 95.1.5 吉田証言は全てでっち上げと記述した記事に対し「私がこれ以上言うと、元慰安婦家族の方に迷惑がかかる。でっち上げと言われても構いません。私の役目はもう終わったのですから」との吉田のコメント
>週刊新潮 95.5.2/9 吉田は電話インタビューで「本に真実を書いても何の利益もない。事実を隠し自分の主張を混ぜて書くことなんていうのは新聞だってやるじゃないか」と弁じた (同上、p238)

◆2017年01月14日 14:30

ごらんの様に、これらの文脈をきちんと読めば、吉田清治氏の発言の意図に不明な点はあっても、直接「証言がウソだ、と本人自身が認めた」という解釈は成り立ちません。 一部に、フィクションを入れているというのは、関係者の多くがまだ生存していて彼らに社会的な迷惑をかけるかも知れないので、地名や人名を変えたり、日付を一部変更したりしているという事であって、それは普通の新聞やテレビなどでも日常的にやられている事です。 しかも、この秦郁彦氏の新潮記事からの引用文は、記事の一部のみが都合良く切り貼りされている。 記事の全体はこうなっています。

週刊新潮 95.5.2/9 

>【秦さんらは私の書いた本をあれこれ言いますがね。まあ、】本に真実を書いても何の利益もない。【関係者に迷惑をかけてはまずいから、カモフラージュした部分もあるのですよ。だからクマラスワミさんとの面談も断りました、】事実を隠し、自分の主張を混ぜて書くことなんていうのは新聞だってやる(こと)じゃない(です)か。【チグハグな部分があってもしょうがない。】

 つまり、秦郁彦氏は【****】の部分を省略し(念入りに、丁寧語も乱暴口調に置き換えて)吉田氏の証言を切り貼りし、証言者の真意をちがった印象に誘導しているのです。

>吉田清治氏はこの記事について反論していません。

 ちゃんと反論しています。 しかしそれらの証言は全く無視され、抹殺されたのです。1992、3年頃から右翼からの吉田清治氏に対するいやがらせ等の攻撃が強まり、多くのマスコミも腰が引け始めて、吉田氏の反論などは取り上げないようになっていたに過ぎません。

 

◆2017年01月14日 14:39

 最近になって、当時の吉田清治氏の「反論」のインタビューが記事になって出版されています。(これは元赤旗記者が、吉田氏が存命中にインタービューした時に残された記録で、2014年の赤旗の記事取り消しに対し、あえて異議を申し立てる目的で公開されたものです。)


『緊急出版 吉田証言は生きている』(今田真人著 共栄書房 2015/4/10刊)

引用はP48-51 <吉田清治さんへのインタビュー、九三年十月十八日> (産経新聞の攻撃への反論について)

>大阪に人権資料博物館があるが、あのグループで、元・奈良新聞編集長をやっていた人と吉見教授が、三、四カ月前にここにきて反論してほしいといってきた。私は「そんなことはやめなさい」と断った。そんなことやったって外務省や外政審議室にとってはなんともないんだよ、もっと外務官僚の中枢に爆撃をやらなけりや、戦争にならないよ、と。

>なんか下請けの下請けの、そういう手合いを相手に、十五年も前に済州島慰安婦がどうのこうのなんて、もう事実として証明ずみなんだ。この前、会ったときにいったけど。くだらん。あそこから慰安婦がいないなんて。戦後の済州島事件(→やまんば注、1948年4・3事件の事)でまともな奴はいない。みんなその後、住み着いたんだ。だって韓国のマスコミ、KBSがすでに十年前にもうこれを事実として報道している。

>済州島の新聞記者がというが(同注→秦の著書に出てくる許栄善記者のこと)、その新聞記者の信憑性なんていう証明をせずに、それから八十なんばの老婆(同注→秦報告に出てくる「八五歳の女性」)が、と。老婆といえば、当時、みんな知っているのかい。それの信憑性も全然なくて、かってに歴史家、なんとかいう教授(同注→多分、秦の言う「郷土史家金奉玉の事)がそれを歴史上の証言者のように使っている。

 

>こっちは、もう十五年も前から、そして済州島に十年ばかり前にいったとき、韓国マスコミが全部、徹底的に調査しているんだ。どっちが信憑性があるのか。その済州島で新聞記者、済州新聞なんて地方新聞の記者が、戦前のことを知っているはずがない。 だれからきいたんか、その新聞記者は。慰安婦をこっから強制連行されたなんて、どこの部落のものが証言するか。

>だいたい、三年前まで韓国で「私は慰安婦」という証言者は戦後四十年間、一人も現れなかったやないか。この事実、いまでも百四十人と韓国政府は、発表してるが、実際に名前を、訴訟を起こすなり、自分の名前を出してもいいといったのは、九人しかいない。あと二、三人が追加する。たった九人しか、そのうちの四、五人しか実名。あとはみんな匿名で訴訟を起こしている。

>だから、その現実。それと、もっと日本人の、将校慰安所は日本人の慰安婦ぽっかりだったから、それが、だれ一人、証言者が出てこない。

> それから、戦場の慰安所まで慰安婦をもっていくのに、関係者が生き残っているのは無数におるわけで、だれ一人、戦後五十年の間にも証言者がゼロ。それだけじゃない。百万も二百万も在日韓国人朝鮮人を強制連行したり、つれてきたり、そういう関係者を、強制労働させた関係者、これの証言も、今日までゼロ。男ですらゼロ。つまり、一人もいないんだ。 >たった一人の両方の証言者で、過去に十年やり、ことに過去十年間は韓国マスコミに、いっさい向こうにいって証言し、徹底的に韓国マスコミ人の調査を受けてきた。その結果が、あれなんだ。その証言を否定して、どこが違っている、ここが違っているという。それをまともに全部公表したら、吉田清治といっしょに行動したものは、だれも名乗りでない、それを表に出すことになる。

 >彼らは戦後、やはり中小企業を経営したり、なんかかんかいろいろやっている。そして息子さんの代になっても、オヤジが強制連行やったとなった場合に、ことに建設業をやっているものは、在日韓国・朝鮮人が関係者が非常に多いんです。土建業。職場ないから。その連中を敵にしたとき、商売、いっぺんで倒産してしまうよ。だから、だれも名乗りでない。関係のない職についているものも、一人も名乗り出てない。

>それをたった一人の証言者が、少し人名やらなんかをマスコミにわからないように、少し、そこを脚色しているところはある。地名を、そこではなくて、日本内地の地名ですね。どこどこという地名を、どこ出身の動員部長とかいう、その地名も、これは変えている。

>それは、みんなの、彼らの迷惑を考えている。暴露してなんの価値がある。強制連行の実態を歴史に日本人に事実を知らせることが目的で始めた二十年前の行動で。基本的には全部事実だ。その、いろんなところの矛盾とか、それがあったからといって、(「信用できない」と)いうのか、というのが、私の主張なんです。

-----引用終わり---- 

まだまだ吉田清治氏の「反論」の続きはありますが、後は大久保氏が実際に自分の眼で資料のあたって確認して下さい。 いずれにしても、吉田清治氏は堂々と、1993年の段階で、【基本的には全部事実だ。】と断言しているのです。もち論、大久保氏がこれらの証言を信じる、信じないは自由です。 しかし、あなたが、勝手に【吉田氏自身がウソを認めている】とか、【(秦氏や新潮の記事に対して)何も反論していない】・・・という事実認識だけは、全くの<誤認>である事は、これで証明されるでしょう。

 

◆2017年01月14日 16:19

大久保陣太さん

>いくつか質問です。 >(1)吉田清治氏は秦氏産経新聞の具体的な記述に対して、反論していませんがそれはなぜだと考えていますか? 

 上記したように「反論していません」というのはあなたの事実誤認だから、むしろ、どうしてあなたが「反論していません」などと思い込んだのか、誰から聞いたのか、あなたの頭の中のリソースを探ってみて下さい。

>(2)朝日新聞が自らの研究者への調査の後に、吉田清治に関する報道を虚偽と認め、謝罪しています。報道機関が報道機関がニュースソースの信用性を否定した。報道はウソだったといっていることについて、これも認められないという主張なのですか。 

 その通りですね。朝日新聞でもウソは一杯ありますよ。 そもそも、ネトウヨ君らの間では嘘つきで有名な朝日新聞社が、今度だけ本当の事を報道した、などとどうして断言できるのでしょう?政府や政権政党の見解に沿った情報を流せば、信用ある報道機関に格上げされるのでしょうか?(笑

済州島新聞のある一記者の証言「なんでこんな作り話を書くのでしょうね」というたった一言が、あなたにとっては疑いようのない吉田偽証の根拠になる位ですから、それよりも権威のある日本の大新聞社が吉田証言を全面否定すれば、直ちに真実になっても不思議ではないでしょう。

>(3)済州島慰安婦の強制連行があったことを調べた調査または取材などが、韓国側を含めて何かありますか。 

 吉田清治氏は1980年代に渡韓して向こうでも色々な証言をしている様ですが、当時の軍事独裁政権下の韓国でどれほど「実態調査」の手が及んだのかハッキリしません。韓国の民主化によって色々な歴史が発掘されてきたのは90年代後半からの事で、(利害関係者がまだ生存しているので)済州島の4・3事件ですら事実の究明はそれほど進んでいないのが実態ではないでしょうか?

 

◆2017年01月14日 20:11

大久保陣太さん、 あなたはこのツリーのコメントで、
吉田清治氏本人が、虚偽証言を認めている、
②そして、秦郁彦氏の調査発表に対する反論を行っていない
・・・の二点を、吉田証言が虚偽である事の最終的な<動かない証拠>として挙げているのです。

しかし、私が上で反証したように、そのどちらも事実ではありません。
吉田清治氏本人が、虚偽証言である事は認めていない(認めている様な記述は、秦氏の捏造)
秦郁彦氏の調査発表の著書には反論は行っているただし、これを公表するメディアは少なかった?)
これが全てです。これであなたへの論駁は終了です。

「反論が具体的ではない」というあなたの「反論」には、では、秦郁彦氏や産経新聞の記事のどこがどう「具体的」なのか、あなたの口から改めて説明して貰うしかありません。
秦郁彦氏が有能な歴史学者であるなら、朝鮮半島日帝からの解放後の歴史において、済州島では大量の虐殺事件があり、多くの住民が島から脱走して、古い地元の歴史を語れる人は少なくなっていたはずだ(吉田清治氏は、この脱走した島民の多くが日本に密航して大阪の在日コリアンとして実在している、とまで具体的に証言している)、その恐ろしい体験から自由に事実を語ることは不可能だったはずだ、位の事には当然気づくかなければならないはずです。

しかし彼の著書の中では、こうした点は全く触れられていない。要するに、秦氏歴史学者としてはノーテンキで失格なのです。 わずか数人の調査で、この程度の<抽象的証言>が動かぬ証拠になるなら、朝日新聞が 「金学順さんが、中国で日本軍に拉致され強制的に慰安婦にされたと証言しました」 ・・・という記事を書いても、十分「具体性」があり、リアリティがあるから、間違いない情報だということになるでしょう。(笑

 

◆2017年01月14日 20:31

大久保さん どうもこれ以上この問題で議論を重ねても不毛な領域に入りつつある様な気がするので(「具体性」というのは実に「抽象的な」で便利な言葉ですからw)私の方は、もう言いたい事は大体言ったので、これで終了したいと思います。私はもともと性格が淡泊なのです。(笑

なお、コメント中で挙げた資料 ・『緊急出版 吉田証言は生きている』今田真人著(共栄書房)2015/4刊は、○大久保さんがこの問題で関心があるなら、重要な資料となると思うでお勧めです。
もち論、次の二つもお勧めです。
・『朝鮮人慰安婦と日本人-元下関労報動員部長の手記』新人物往来社1977/3刊
・『私の戦争犯罪 朝鮮人強制連行』三一書房1983/7刊 (前者の本は、朝鮮独立運動の指導者の金九を助けたとか、養子が英雄的な戦死を遂げた筋書きとか、ちょっと小説っぽい所があって、私が読んでも眉唾もので、吉田清治氏の評判を落とす一つの理由になっていますが、私は全体としては重要な日本史の歴史的証言だと考えて評価しています。)

----この稿終了----

「吉田清治の詐話」の正体は、実は【秦郁彦の詐話】だった(BLOGOS 2014年8月コメント)

https://blogos.com/article/92072/forum/

「猪野享 従軍慰安婦問題 朝日の訂正記事に小躍りする右翼勢力の醜態へのコメント」

◆2014年08月09日 19:19
吉田証言「虚偽説」を辿っていくと、その情報の発信源(インターネットで「ググる」とその行き着く先の元ネタ)は、ほとんどたった一人の証言に行き着きます。「歴史学者」で知られる、秦郁彦氏の「研究調査」ですね。
(この歴史学者の証言は、『昭和史の謎を追う』(下巻)1993年に発表され、それに例のごとく産経新聞(!!)が飛びついて一躍ニュースとなり、次に「権威ある研究書」の決定版として1999年の著書『慰安婦と戦場の性』が上梓される事になります。)

このセンセの話が繰り返し、インターネットでコピペされ、使い回され、流通して、いつの間にか「常識化」し、【吉田清治は稀代の大嘘つき】という都市伝説が定着しました。 (もち論、このプロパンダ戦で産経新聞も大きな仕事を果たしました。)

その勢いに負けて、一部の左派の権威ある専門家のセンセ達すら、「吉田証言は採用できない」などと言い出す始末で、とうとう今回は朝日新聞までが、「吉田清治は稀代の大嘘つき」→「その証言を肯定し続けた朝日新聞は大嘘つき」キャンペーンの政治圧力に屈服して白旗を掲げ、秦郁彦説に軍配を上げる事態にまで至りました。

 

 しかし本当にそうなのでしょうか? 私は、「吉田清治の詐話」どころか、むしろ【秦郁彦の詐話】こそがこの虚言ドラマの最大のソースではないか、と睨んでいるわけです。
つまり、もし秦郁彦の方がウソをついていて、「吉田清治の詐話」が創作されたとすると、我々はそれを一体どうやって「科学的に証明」する事ができるか、という大きな謎解き問題に突き当たります。

 

 ◆2014年08月09日 19:32

彼(秦郁彦氏)は上記の著書の「第七章、吉田清治の詐話」の最初の所でこんな事を言ってます。

1、済州島
>日本軍が犯したとされる戦争犯罪がマスコミで取り上げられと、必ずと言ってよいぐらい元日本兵の「ザンゲ屋」ないしは「詐話師」が登場する。(中略)
>有名な南京虐殺事件でも、この種の人物が何人か登場したが、私はその一人とニューヨークで同宿したことがある。中国系アメリカ人組織のシンポジウムに出席したときのことだが、会場で虐殺、強姦などの体験を涙ながらに告白し、土下座までして見せた。ところがホテルに帰ると私に「カン・ビールを買ってこい」と命じ、モロ肌脱ぎになって飲みながら、「強姦した姑娘(クーニャン)の味が忘れられんなあ」と舌なめずりをしたものである。

>同類の「詐話師」に何度か振り回された経験をつんで、私は疑ぐり深くなっていたのかも知れない。」(『慰安婦と戦場の性』新潮社p229) 

 つまり、秦郁彦氏は、この後、吉田清治氏の証言の裏を取るためにわざわざ高い旅費をかけて、「済州島の調査」に向かうのですが、すでにそれ以前から、秦氏の認識では、吉田清治は(南京大虐殺を証言した元日本兵と同様に)「ザンゲ屋」「詐話師」「ろくでもない人間」、「大嘘つき」「偽善者」「やくざな人間」に違いないという「疑ぐり深い」認識を持ち、先入観をもって、調査活動に赴いていた可能性が高い。


しかし果たして、そんな「予断と偏見」を持った人が、「学者・研究者」らしい客観的で正しい、科学的調査など行うことなど出来るのでしょうか? 最初から、「吉田清治済州島での慰安婦狩りの証言は捏造に違いない」という結論ありきの「調査」ではなかったのでしょうか?

私には、秦郁彦氏は、科学者らしく「純粋に客観的な真実」を知るために済州島に行ったのではなく、最初から「吉田清治のウソ」の証拠集めに行っただけ、のように映ります。 そうすれば当然、村内を二、三カ所歩けばたちまち「そんな事実は聞いていないし、見ていない」という村人の証言は簡単に得られることでしょう。(笑

 そもそも彼が歴史学者ならば、済州島が戦前の日本の植民地時代以上に戦後苦難を経験し、とんでもない悲劇(朝鮮戦争後の大虐殺事件・いわゆる4・3事件)の島で、元々の住民が一体どれほど昔のまま同じ場所に住民として暮らしているのか・・を疑問とし、その条件を考察した形跡すらありません。

この著書では、この後に、とても学者の「学術書」とは思えない「電話取材での小話」が沢山でてきて、「やっぱり吉田清治は嘘吐きらしい」という「沢山の証明」がなされています。(笑)


その話はもうインターネットを駆け回っている定番のバカバカしい話ばかりなので一々ここで取り上げませんが(例えば大学を中途退学しているのに卒業したと言っているとか、結婚の年月が1年ずれているとか・・)、しかしそれよりも重大な問題は、その4回の電話取材から引用されている秦センセの話そのものが、ホントなのかどうかすら、何の裏付け・証拠もないという事です。(どこかに吉田清治電話取材のテープのような客観的証拠が公開されているのでしょうか?)

 つまり、秦センセが最初から「電話取材の内容」をでっち上げていたら、「吉田清治氏の記憶の矛盾の証明」という事自体が、秦センセの自作自演という事になってしまいます。

最初の話を思い出してみて下さい。 そもそも、上記の秦郁彦氏の話、「ニューヨークのシンポジウムの夜のホテルでの話」(醜悪な元日本兵の立ち振る舞い)が「ホントの話」なのかどうか、我々は一体どうやって確かめたらよいのでしょう? ひょっとしたら単なる秦郁彦氏の記憶違いかも知れないし、初めから「ザンゲ屋の元日本兵」を快く思っていなかった秦郁彦氏が、そういう「謝罪運動」(?)の品位を落とし込める目的で、話を捏造したか大袈裟に膨らましているか、の可能性だって捨てきれませんね。 幾ら高名な学者センセと言えども、自分の「予断と偏見」をあからさまに表明している程度のお人ですから、これらの疑問は余りに当然のことです。 さて、皆さんどうお考えになりますか?

 

◆2014年08月09日 21:09

*****2000さん

>>秦センセが最初から「電話取材の内容」をでっち上げていたら、「吉田清治氏の記憶の矛盾の証明」という事自体が、秦センセの自作自演という事になります。

>というあなたの私見はわかったw

 どうも私の「私見」を的確に評価して戴き、有り難う御座います。
そう、吉田清治の詐話」は、「秦郁彦の詐話」そのものであるという説は、誰も主張していない、全くの私の「私見」、及び「仮説」です。
なにせ、秦郁彦氏のブランド力は大したものですよ。彼は左派と右派の中間にいて、あちらに「南京大虐殺はあった」と言ったと思ったら、こちらには「南京大虐殺は無かった」と言い、結局、両方の陣営から中立(日本ではこれが「科学的立場」と解されます)の歴史学者として、「高く評価」されています。
多分、そういうブランド力で、従軍慰安婦問題の最大の権威の吉見センセも朝日新聞も、彼に騙された可能性がありますね。(笑

 

ついでの、もう一つ、重大な点での私の「私見」「仮説」を言っておきます。
秦郁彦の詐話」のもう一つの大きな柱は、吉田清治氏自身が、「自分の虚言を認めた」という「証言」です。これは秦郁彦氏の著書の中やインタビューの中で繰り返し出てくる論点です。 (そしてこれが又、秦郁彦氏自身の証言の「正しさ」を証明している材料に使われています。 これまた自作自演が濃厚w)

吉見先生も、本人が作り話と認めたとすれば、そりゃどうしようもないと撤退(吉田証言を従軍慰安婦の強制連行証明の証拠として採用しない)を決めるのも無理からぬことかも知れません。

 秦郁彦氏の著書にはこういう書いてあります。

>98年9月2日、私は吉田へ電話で、「吉田の著書は小説だった」という声明を出したらどうか、とすすめたが「人権屋に利用された私が悪かった」と述べたものの、「私にもプライドはあるし、85歳にもなって今さら・・・このままにしておきましょう」との返事だった。

(『慰安婦と戦場の性』新潮社P246)

これが、吉田氏が自分の虚言を認めた「証拠」にされているわけです。
しかし、この「証言」は、電話先の吉田清治氏本人の証言なのでしょうか、それとも電話主の秦郁彦氏の「解釈」なのでしょうか? 仮に、吉田清治氏が電話口で「正確にそう述べた」と仮定しても、どういう意味なのか(それは自分の虚言を認めた意味なのか?)はそれ自体の言葉として客観的に不明です。
ただ明らかなのは、秦郁彦氏が一連の吉田氏の証言を、【小説】という結論に【誘導】したがっているという事実です。 これは、今はやりの振り込め詐欺の手口によく似ていますね。(笑

 

◆2014年08月09日 23:18

*******さん、
>”吉見義明も吉田本人から創作を交えたことを聞いたため、吉田証言は資料としては用いることができないと確認した”とか知らないのか

その話は知っていますけど、関係者に迷惑を掛けない為に、写真をぼかすとか、本名を伏すとか、年月日を入れ替えるとかは、テレビのドキュメンタリー番組では普通のやっている手法です。 「創作を交えた」という言葉は、秦郁彦氏の著作にある言葉で、吉見義明氏の著作にはなかったと記憶しております。(前記した様に、吉見氏が秦氏の言葉を真に受けたとすれば別ですけど。)

従軍慰安婦」を巡る30のウソと真実』(大月書店)p26-27

>そこで私たちは、1993年5月に吉田さんを訪ね、積極的に反論するように勧めた。また誇張された部分があれば、訂正すべきだとも申し入れた。(中略) これに対して、吉田さんは、「日記を公開すれば家族に脅迫などが及ぶことになるので、できないと答えた。そのほか回想には日時や場所を変えた場合もあるとのことだった。 そこで、私たちは吉田さんのこの回想は証言として使えないと確認するしかなかった。

◆2014年08月10日 07:58

 tak_livedさん
>上記が、大まかなこれまでの経緯です。

しっかし、あなたも物わかりの悪いお人ですなあ。 だ か ら、あなたが言っている事は、秦郁彦氏の『慰安婦と戦場の性』に全部書いてある事なのです。
あなたが実際にその本(新潮選書)を読んで喋っているかどうか知りませんけど、要するにその秦郁彦氏の記述--秦郁彦氏が作り上げたストーリー(小説の類)--をそのまんま、あなたが再現コピペしているだけなんですよ。インターネットで「ググ」れば、一瞬に出てくるお話なのです。(笑

吉田清治氏の著作と、秦郁彦氏の著作を直に比較検討して、自分の頭で読みこんで、どちらが本当の事を言っているか判断する必要があるのです。幾ら、秦郁彦氏が作り上げた「吉田清治の証言」を読んでも、そこから真実は浮かび上がってきません。何せ、その証言自体が(特に電話取材の内容)秦郁彦氏が加工した自作自演の疑いがあるのですから。彼が一連の歴史認識の問題で、自身の政治的イデオロギーから、「予断と偏見」を持っていることは、私が上記で引用した「ニューヨークでのシンポジウムの夜のホテルの話」で、よ~く分かりますね。

>秦郁彦氏は、こうした当時の韓国側の(現地の)証言を知り、「吉田の証言は嘘なのではないか?」という疑念を抱き、その後に自ら「済州島に向かい現地調査を行った」のが1992年です。

「韓国側の(現地の)証言を知」ってから、済州島での現地調査に行ったのではなく、現地に行ってから思わぬ拾いもの(「済州新聞」の許栄善記者の記事)したのです。

「韓国の郷土史家の金奉玉氏」の証言も、その新聞記事に出てくる内容ですね。
つまり、秦郁彦氏の「発見」は、又聞きのその又聞きなのです。それが、いつの間にか「吉田証言虚偽説」の「決定的証拠」になって一人歩きしているのです。

 

◆2014年08月10日 08:14

tak_livedさん

>吉田証言について、同じレフトサイドの朝日新聞すら説得できないような妄想理論を語って「秦郁彦の詐話だ!」といくら息巻いても、まともな一般人を説得する事などできませんよ。

それはご尤もな意見ですね。しかしこの朝日新聞の「再検証」記事にしても、実は「秦郁彦の詐話」という構造が分からないと、普通の人が読んでも俄に真偽を判別するのは難しいのです。 今回の朝日新聞が、「吉田清治の証言」を全面否定するに至った根拠として挙げているのは、次の8点(正確には7点)ですね。

 (1)今年4~5月に、朝日新聞自身が、済州島内で再調査を行い「70代後半から90代の計約40人」の聞き取りをした、そこで「強制連行したという吉田氏の記述を裏付ける証言は得られなかった」こと。

(2)干し魚の製造工場から数十人の女性を連れ去ったとされる北西部の町。魚を扱う工場は村で一つしかなく、経営に携わった地元男性(故人)の息子は「作っていたのは缶詰のみ。父から女性従業員が連れ去られたという話は聞いたことがない」と語った。

(3)「かやぶき」と記された工場の屋根は、韓国の当時の水産事業を研究する立命館大の河原典史教授(歴史地理学)が入手した当時の様子を記録した映像資料によると、トタンぶきとかわらぶきだった。

(4)93年6月に、吉田氏の著書をもとに済州島を調べたという韓国挺身隊研究所元研究員の姜貞淑(カンジョンスク)さんは「数カ所でそれぞれ数人の老人から話を聞いたが、記述にあるような証言は出なかった」と語った。

(5)吉田氏は著書で、43年5月に西部軍の動員命令で済州島に行き、その命令書の中身を記したものが妻(故人)の日記に残っていると書いていた。しかし、今回、吉田氏の長男(64)に取材したところ、妻は日記をつけていなかったことがわかった。

(6)吉田氏は93年5月、吉見義明・中央大教授らと面会した際、「(強制連行した)日時や場所を変えた場合もある」と説明した上、動員命令書を写した日記の提示も拒んだといい、吉見氏は「証言としては使えないと確認するしかなかった」と指摘している

(7)戦時中の朝鮮半島の動員に詳しい外村大・東京大准教授は、吉田氏が所属していたという労務報国会は厚生省と内務省の指示で作られた組織だとし、「指揮系統からして軍が動員命令を出すことも、職員が直接朝鮮に出向くことも考えづらい」と話す。

(8)吉田氏はまた、強制連行したとする43年5月当時、済州島は「陸軍部隊本部」が「軍政を敷いていた」と説明していた。この点について、永井和・京都大教授(日本近現代史は旧陸軍の資料から、済州島に陸軍の大部隊が集結するのは45年4月以降だと指摘。「記述内容は事実とは考えられない」と話した。

 さて、この中の論点で、(4.)と(5.)と(6.)の三つは既に昔から何度も引用されている事で--それこそインターネット上のコピペ--、別に朝日新聞の今回の「再調査の新発見」でもなんでもありませんね。

それから(1.)と(3.)も、従来の「調査にも関わらず、現地住民の目撃証言が得られなかった」という説の繰り返しです。 これについては、上杉聡氏らが言っている様に「現地の住民が不名誉な事実関係を喋りたがらないのではないか」とか、あるいは「何かの事情で箝口令が引かれているのでないか」という「憶測」も一つの説明ですが、こちらも「反証」としては根拠が弱い。

 この事情については、私の上記の記事でも若干触れましたが、やはり、植民地時代からの住民の大規模かつ頻繁な移動(日本への出稼ぎ移民等)、朝鮮戦争での大混乱、四・三事件(島民の大虐殺)などが原因していて、当時のそんな仔細な事件を細部にわたって記憶する住民が実際に存在しなくても不思議ではないのではないか?という説を考えています。

非人道的な事件などが全く珍しくない地域の歴史を考えれば(例えばパレスチナの住民の様に)、住民が一々、何年何月何日に此れ此れ然々の残虐事件があったなどという事を覚えていなくても、別に驚くべきことではない。205人もの若い女性が一度期に誘拐されて姿を消したとなれば、それは確かに、日本の瀬戸内海に浮かぶ小豆島みたいな平和で牧歌的な島なら、史上最大の「大事件」という話になるでしょうが・・・。

いずれにしても、何度も現地調査を行っている学者センセ(秦郁彦氏)や今回の「朝日新聞の調査」のように、その辺の複雑な済州島の事情についてどう考慮して調査に当たったのか、何の注釈もない方が不思議です。 従って、「住民の目撃証言」が得られなかったという結果を持って、直ちにその事実関係が「無かった」というのは、科学的な結論とは言えないのです。

 ◆2014年08月10日 09:31

かくして、今回、朝日新聞が「新しく」付け加えた(少なくとも私が知る限り)論点は
(3.)かやぶき屋根は、「トタンぶきとかわらぶき屋根だった」(笑
(7.)外村大・東京大准教授の「証言」(→軍が動員命令を出すことはない」)
(8.)永井和・京都大教授の「証言」(→当時済州島では軍政はひかれていない」
・・・という「3点」に絞られます。

朝日新聞は、この「訂正記事」の中で、済州島の当時の工場の屋根は「トタンぶきとかわらぶき」であって「かやぶき」屋根ではなかった、という様な大学教授の証言をもって、「吉田証言は虚偽」などと決め付けていますが、(その程度の事が証拠になるのであれば)例えば、彼が山口県直轄の行政組織である労務報国会の下関支部に所属し、そこの職員として朝鮮人労務者徴用などの仕事に当たっていた事、また済州島での慰安婦徴発以外にも、1944年4月に、下関市大坪で慰安婦100名の徴用(皇軍慰問名目)活動を行っていた事、などの重要証言(1977年『朝鮮人慰安婦と日本人』新人物往来社刊)もあります。これらの証言も全部ウソという事できちんと検証がなされたのでしょうか?少なくとも、「トタン葺き屋根か茅葺き屋根」かの論点以上に重大な問題と思われますけど・・。(笑

  ◆2014年08月11日 23:26

また、朝日新聞は今回の記事で、「権威ある大学教授」の証言を引き出して、これまた「吉田証言のウソ」を「証明」していますけど、ホントでしょうか?

>戦時中の朝鮮半島の動員に詳しい外村大・東京大准教授は、吉田氏が所属していたという労務報国会は厚生省と内務省の指示で作られた組織だとし、「指揮系統からして軍が動員命令を出すことも、職員が直接朝鮮に出向くことも考えづらい」と話す。

大学教授がこんな事を仰っていますが、吉田氏自身はすでに1977年の時点でそういう「誤解」を予測したように次のように証言しているのです。

>「昭和18年 下関には砲兵連隊があり、連隊名が西部軍第74部隊と変わって、軍は民政にも関与するようになり、行政機関や各種団体に対して直接命令を出すことが多くなった。私は軍の労務動員の命令受領の為、74部隊への出頭を命じられた。」(上記『朝鮮人慰安婦と日本人』p79)

戦争が過熱化して、日本全体が既に軍政下に置かれたような末期状態の中で、こうした超法規的な状況は当時の常識であるにも関わらず、大学の教授ほどの人がこういうウソ証言を「シラ~」と言い、それをまともな証言と受け入れる朝日新聞の知能はどうなっているのでしょうか?

 

 *後日記:2019/7/15

上記で議論されている、2014年8月の朝日新聞検証記事で「重要な証拠」の一つとされた【外村大・東京大准教授の証言】に関しては、後日出版された、今田真人著『極秘公文書と慰安婦強制連行 外交史料館等からの発見資料』(2018年2月刊、三一書房)によって完璧に論駁されている。(逆に言うと、吉田清治証言の正しさが改めて実証的に確認された。)

https://www.amazon.co.jp/本-今田真人/s?ie=UTF8&page=1&rh=n%3A465392%2Cp_27%3A今田真人

今田真人氏のホームページ
http://masato555.justhpbs.jp/newpage165.html
外村大・東大教授への反論のページ

http://www.sumquick.com/tonomura/外村大研究室
http://www.sumquick.com/tonomura/note/pdf/180413.pdf

1「吉田清治証言」の再検証―史実との相違、語りの背景、失敗の教訓

>3、労務報国会と朝鮮半島からの労務動員では、労務報国会は、朝鮮半島からの労働者の動員の業務を何か担当していたのであろうか。
>この点について、筆者は、無関係であると考えていた。しかし、今田真人は、思想国策協会『決戦下の国民運動』1944年に、「〔大日本労務報国会の理事会において〕外地労務の移入斡旋を労報〔労務報国会〕が担当することになった」との記述があることを発見した(今田真人『極秘文書と慰安婦強制連行外交史料館等からの発見資料』三一書房、2018年、36頁)。筆者も実際にそれを閲覧し、その記述があることを確認している。労務報国会が朝鮮半島からの労働者の動員に関りを持っていたことはこの記述から確実であり、これまでの筆者の認識は誤りであった。2014年8月5日の朝日新聞記事での筆者のコメントで、労務報国会の職員が朝鮮に赴くことはないとした点も間違いである。

----この稿終了-----

【世界の】南京大虐殺は嘘【非常識】 2ちゃんねる論争2006-2008年

秦郁彦センセのお言葉

【世界の】南京大虐殺は嘘【非常識】67次資料

◆572 名前:やまんば ◆bBpWaTff0M 投稿日:2008/01/12(土) 01:22:19
君達若い人達はよく知らないだろうが、1972年の日中国交回復に伴う、中国側の戦争被害に関する賠償請求権の放棄は、大変な勇気ある決断だったという事を肝に銘じるべきだな。

戦時賠償の最大の支払いはフィリピンに対する約5億(米)ドルであるが、怖らく中国への戦時賠償が実施されたとすれば、支払額はその20倍は下らなかったであろう。その為に、日本の戦後復興は5年以上遅れることになったかも知れない。

そこんところを、よ~く念頭において、「南京事件の被害者名簿の請求」などという自分達の馬鹿げた空騒ぎの意味を考えるべきでだな。

いまや老衰して、南京虐殺否定派の走狗に転落した秦郁彦センセも、頭脳明晰な頃はこんな立派な事を言っていたのである。

 >日本が満州事変いらい十数年にわたって中国を侵略し、南京事件をふくめ中国国民に多大の苦痛と損害を与えたのは、厳たる歴史的事実である。
 それにもかかわらず、中国は第二次大戦終結後、百万を越える敗戦の日本兵と在留邦人にあえて報復せず、故国への引きあげを許した。昭和四十七年の日中国交回復に際し、日本側が予期していた賠償要求もしなかった。当時を知る日本人なら、この二つの負い目を決して忘れていないはずである。

>それを失念してか、第一次史料を改竄してまで、「南京”大虐殺”はなかった」といい張り、中国政府が堅持する「三十万人」や「四十万人」という象徴的数字をあげつらう心ない人々がいる。もしアメリカの反日団体が日本の教科書に出ている原爆の死者数(実数は今でも不明確だが)が「多すぎる」とか、「まぼろし」だとキャンペーンを始めたら、被害者はどう感じるだろうか。

>数字の幅に諸論があるとはいえ、南京で日本軍による大量の「虐殺」と各種の非行事件が起きた事は動かせぬ事実であり、筆者も同じ日本人の一人として、中国国民に心からお詫びしたい。
そして、この認識なしに、今後の日中友好はありえない、と確信する。
(秦郁彦『南京事件』あとがきp244-245(中公新書)

 「戦争なんだから人殺しは当たり前」の証明

【世界の】南京大虐殺は嘘【非常識】68次資料

◆189 名前:やまんば ◆bBpWaTff0M 投稿日:2008/01/16(水) 22:22:27

>170 名前:むむんち 投稿日:2008/01/16(水) 02:10:40
>私は南京虐殺は無かったと思う派だが日本軍による中国人虐殺のメリットはなんであろうか。
>組織的な、とあるが、軍としての行為にしては変だ。銃弾だって只じゃない。
>占領に抵抗されたにしては死んだとされる数が多すぎる。
>ゆえに虐殺は存在しないか、あったとしても軍事行動としてではないと思うんだが、どうかね。

君が「南京虐殺は無かった」と思うのは自由だけど、少なくとも君がその「無かった」とする根拠、その理由説明は全く不十分だな。
まあどの道、ワシら肯定派の意見は素直に聞かないだろうから、否定派・中間派のセンセの意見も参考にしてご覧。

>戦友がバタバタ斃れる苛烈な戦闘の最中、形勢不利と見るや、銃を捨てて手を挙げ「オレを捕虜として取り扱え」といっても、白兵戦のさなかでは、それは許される事ではあるまい。「ヤッチマエー」といって、「激昂せる兵は、片はしより殺戮す」と佐々木少将や島田中隊長の回想録に出てくるが、これは当然の戦闘行為で、逃亡する敗残兵を掃射する戦闘行為と同様とみてよい。

>戦闘中の捕虜は、これを「とる」「とらぬ」はその時の部隊長の意志によるというのが、陸戦法規の考え方で、違法ではない。
>ともあれ、生か死かの戦場の極限状態にあって、敗残兵か、捕虜か、国際法に違反するか、否か、そんな思考を巡らして、殺す、殺さないを決めるというようなことができようはずはない。
>それが戦争というものである。
田中正明『「南京事件」の総括』(小学館文庫p52-53)

>そもそも、戦争法規などというものは、放っておけば勝者・占領軍が野放図に乱行をすることに、少しでも歯止めをかけるために作った理想規範であり、現実に百%守られた戦場などは存在しない(この点は道交法の速度制限に似ている)。
>大体、戦争というものが、人を殺し、物を破壊、焼却し、最後には敵の領土、人民そのものを併呑・支配してしまおうという、平常の倫理・道徳観念の全く逆を行く「人間の業」である。

(板倉由明『本当はこうだった南京事件』p356)

ま、上記の否定派・中間派のセンセの意見が正しければ、戦争で大量の殺人が行われたかどうかという事実関係が(南京大虐殺を証明する)問題の中心ではなく、そうした日本軍の「戦闘行為」が、当時の世界各国の慣習や価値観からみて正当行為とみなす事ができるかどうか、かつ当時の国際法に照らしてそれが適法かつ合法なものであったかどうか、という点が問題の中心でしょう。

そして国際的世論の意見は、少なくとも極東軍事裁判における日本軍の活動に対する手厳しい弾劾によって結論が出ている。(日本の右翼は、その国際慣習法を再度覆す論理を蒸し返しているわけである。)

ウヨ厨くんの素朴で些末な疑問に回答する

◆64 名前:やまんば ◆bBpWaTff0M 投稿日:2008/01/14(月) 22:43:49

>ねえねえ、南京の被害者名簿はどうして8242人分しかないの?

ワシに聞いているのかな?

それは多分、中国国民党政府も、共産党政府も日本政府に対する戦争被害の賠償請求を
断念したので、その後まじめに戦争被害の実態について追跡調査しなかったせいだろう。(その為に、戦争被害者は何の賠償も受けられず悲酸な運命を強いられた。)

でも大丈夫、日本の右翼が中国政府に被害者名簿の提出を求めているので、怒り狂った中国共産党政府が、真剣に調査した結果をその内公表してくれるだろうさ。(藁

>まかり間違って70年も経ってから増えたりすると捏造だよね?

それはチミ、普通の科学的調査というものに対する無知だな。

災害調査というのは、丹念に調べれば調べるほど、それまで知られていなかった被害が発見され、大旨数字は拡大する傾向のものなのだよ。
(先のインド洋津波の被害者の集計は、その後も増え続けていますよね。)

まあそれ以前に、予測値、推計値が多く見積もられるという事はあるだろうが、それと実態調査で調べられた最低限の被害者名簿の数を単純に秤に掛けるのは、科学に無知なアホのすることですね。(藁

 

◆70 名前:やまんば ◆bBpWaTff0M 投稿日:2008/01/14(月) 23:09:00
>あんたの言う事を信じるなら中国政府は南京大虐殺について碌な調査をしてこなかったって事になるよね

そうだよ。1947年の時には、国民党政府はまだ日本に損害賠償を請求するつもりだったし、戦犯を厳しく訴追するつもりで真剣に調査を行った。

それでも、日本占領軍が撤退の際に徹底的に証拠隠滅を図った後での、実態調査は極めて困難だったし、裁判に合わせて急いで証拠書類を集める事に専念せざるを得なかったから、事件の全容解明にはほど遠かった。(でもまあ、今出されている資料を見ると、あの混乱期によくそこまで調べたと思うよ。)

ホラ、フセインの犯罪だって、クルード人は10万人近くも殺されたはずだが、実際の訴追は四十数名程度の確実な被害者の証拠によって行われ、処断されたのである。
実際に作られた被害者名簿が少ないからと言って、「犯罪がなかった」などとは世界の常識で通用しないのである。ワカタ?(藁

>何しろ30万の内97%以上の名前も判っていないんだから
>もしかすると南京大虐殺の97%は捏造って事じゃないの?

大きな災害になればなるほど、行政の手も届かなくなるし、全容の実態調査は困難を極める。君の非科学的理論では、大きな災害、犯罪ほど捏造の割合が大きくなる、とでも言いたいのかな?

 

◆80 名前:やまんば ◆bBpWaTff0M 投稿日:2008/01/14(月) 23:44:31
>だから60年前に既に困難になっているのに、どうやったら現在になってから調査可能なんだい?

そりゃ、お金の問題でしょう。
財政的な余裕があれば、埋められた遺骨を全部掘り起こして、(なんなら揚子江の川浚いまでやって)、一体一体死因を調べ、名乗り出た生き残りの人達や、遺族の一人一人を全部丁寧に追跡聞き取り調査をやったら、いまあるデータの百倍は詳細なデータが得られるでしょう。

何なら、南京虐殺を疑っている君は、その調査団の為に協力費を支払って、「まぼろし説」を立証したらよい。(藁
(ところで、日本政府が戦後、戦争中にアジア各地、南方の島々で死んだ日本兵や日本人移民の犠牲者の遺骨収集にどれほど「熱心に」取り組んでいるか、君らはご存知か?)

 

◆81 名前:やまんば ◆bBpWaTff0M 投稿日:2008/01/14(月) 23:57:01
>「中国共産党政府が、真剣に調査した結果をその内公表してくれるだろうさ。」
>これって思いつきで言っただけなんだろ?

いや、思いつきじゃないよ。

日本政府が公式に中国共産党政府に対して、「南京大虐殺における被害者の数を証明してくれたら、賠償金を支払います」と約束したならば、中国共産党政府は、ほぼ99%の確率で、きちんとした「被害者名簿」作成し、提出して来るでしょう。(藁
(後記注) 13000余人の南京大虐殺遭難者リスト初公開_China.org.cn

 

犯罪者は裁判を受ける権利がない By東中野修道(大虐殺の超法規理論)

【世界の】南京大虐殺は嘘【非常識】72次資料

◆48 名前:やまんば ◆bBpWaTff0M 投稿日:2008/07/27(日) 01:41:57 ID:vxPR7uN5
アメリカ軍によって拘束され、グアンタナモ基地に収容されたアルカイダやタリバンの兵士は不法戦闘員なので、いかなる捕虜の待遇も裁判を受ける権利も有しない・・・

わが日本の著名な大学教授である東中野修道センセは、アメリカのドナルド・ラムズフェルド(元)国防長官の国際法概念を援用しながら、力強くこう語っている。

>「戦争は一人でするものではない。必ず相手がある。日本軍だけが勝手に相手の命を奪ったのではない。
>日本軍も多くの命が奪われた。戦争は相手を殺さなければ自分が殺されるといった、生きるか死ぬかの戦いである。そのような戦いの中にも戦争のルールがある。繰り返すことになるが、戦場で法を守るものは法に守られるが、法を守らないものは法に守られない事がある。」

>軍服を着用し戦争法規を守っている戦闘員は、戦争法規に守られて「捕虜の資格と身分」prisoners-of-warstatus)を与えられるが、しかし軍服を脱ぎ捨てた兵士は不法戦闘員となる。
>専門的には、ラムズフェルド国防長官が述べたように、『ジュネーブ条約の定める如何なる権利も有しない』戦闘員の資格四条件を守った合法戦闘員はその報償(ママ)として、捕らえらても捕虜となり命は保証されるが、先にも述べたように、不法戦闘員はその報償(ママ)は得られず捕虜にも成り得ないのである。」
(東中野修道、小林進他『南京事件ー「証拠写真」を検証する』草思社p46)

つまりわが東中野修道センセは、戦争法規を守らずに拘束されたアルカイダやタリバン兵(テロ容疑者)は、審問や裁判にかけなくてもそのまま処刑しても構わない、と仰っているわけである。


>不法戦闘員は裁判などを受けるいかなる権利も有しなかった。

>340頁の表でもみたように、不法戦闘員は拘束されても戦争捕虜としては扱われず彼らはいかなる権利もなかった。そもそも捕虜に成り得ない不法戦闘員を捕虜として位置づけることが、戦時国際法上致命的な誤ち(ママ)であった。そしてまた、裁判とは判断上何らかの留保があるときに行われる審理であって、助命などの権利は全く問題外となった不法戦闘員にたいして、捕虜となり得るかどうかの判定を行う裁判は不要であった。

(東中野修道『再現南京戦』草思社p345)

法律を守らない人に法律は適用されない??
犯罪者は裁判を受ける権利がない??
凶悪犯罪者は裁判無しに処刑しても構わない??

・・・わが日本の著名大学教授は、「南京大虐殺まぼろし論」の証明から更に進んで、こういう前代未聞の「超法規的法律論」(?)をぶちあげるまでに至ってしまったわけである。

南京戦を指揮した日本軍の司令官が、これと同じ「戦時法の超法規論」で理論武装していたとすれば、確かに拘束された30万人の投降兵や、便衣兵の疑いが掛けられた一般市民の「大虐殺が起きない」と考える方が不自然ですわな。(藁

【日の丸・君が代 総合スレ】2ちゃんねる論争 2004-2012年

上司の意味不明な職務命令に従う義務はあるか?

国歌斉唱とかのとき歌わなかったり立たなかったりする教師 part4
2ちゃんねるの過去ログは、5ちゃんねるの書庫で検索してみる事ができましたが、2021年頃に閉鎖され、現在はリンク切れ状態で見る事ができません。書庫の再生の可能性もあるので、一応スレッドのタイトルを残して置きます。2022/5/10記)

◆ 17 :朝まで名無しさん :04/05/06 02:36
昔より、鰯(いわし)の頭も信心からと言いますから、君が代でも、日の丸でも額面に飾れば、バカな国民はみな有り難くなるのですよ。
そして自分が有り難いと思っているものを、他人にも強要したくなるのです。
○○学会の入会オルグと同じ様なものです。
しかしこっちの国家オルグは、一層始末に悪くて、強権力をバックになかば脅迫ですから、入会を断るにはなかなかの度胸と根性が必要な様です。
でも、私なら死んでも、鰯の頭に自分の頭を垂れる訳にはいかないなあ。(藁

◆ 59 :やまんば :04/05/06 14:24
鰯(いわし)の頭と「君が代」「日の丸」は同じか?
私の様に「同じだ」と考える人は少数かも知れないが、それに起立し、敬礼しなければならない「理由」が合理的に説明されていないのであるから、同じ事である。
何となく有り難い気分になるとか、うれしい気分になる人達が国歌・国旗に敬礼するのはカラスの勝手だが、<気分>の共用を「強要」されるのは、気持ち悪い。

あ、そうそう話題は「国歌・国旗」問題ではなく、教師、公務員等が職務規程に従うべきだという義務規則一般の話だったのかな?
それなら、君は校長あるいは教育委員会から、お尻丸出しの子豚ちゃんの格好で校庭のグランドを一周せよと<職務命令>が出されたら、それにも黙って従うのか、と聞いた訳だ。
お隣の教頭に<職務命令>で、お手々を繋いで君が代を一緒に歌いましょうなんて気味悪く言い寄られたら、教員はそれを拒否する自由はないのか?
まあ、私には石原都知事の職務命令は、それほど不合理な、理屈にあわない変態要求にしか映らないという事である。

◆ 209 :やまんば :04/05/07 14:04
さげ氏
>私が問題にしているのはあくまで今回の事件についてです。そしてそれは単に遵法の問題でしかないわけです。

そうかな?
教職員が公務員として、国あるいは地方行政機関の職務命令に「無条件」で従う事を「遵法」というなら、私は例えばの話で、教育委員会や校長が尻丸出しのお豚ちゃんの格好でグランド一周しなさい、と命令したら君はそれに黙って従うのか、という問題を出した。
それが極端な例で答えようがないというなら、「天皇陛下万歳」を唱和しろと命令されたらどうなのか?日の丸を前にして単に起立ではなく「土下座しろ」と命令されたら、どうなのか?
当然、さげ氏の「遵法」理論だと、中味を問わないで公務員は粛々とその国家、上級行政機関の「職務命令」を実行しなければならない事になる。

さあ、どうかな?それでも「職務の中味」を問わないで、職務命令遵守の形式論議で話を済ませると思うかな?
怖らくさげ氏は、「国歌・国旗」に敬意をしめし直立不動の姿勢で臨む事を余りに「自明な」国民としての態度と思い込んで、「職務命令」に何らのイデオロギー性、宗教性が含まれていないと「誤解」している様だ。
だから公務員として国家・行政機関の職務命令遵守を「常識」=合法という形式カテゴリーで語る事が出来るのである。
だがその「常識」は、あくまでさげ氏の「常識」=イデオロギーであるという点を捨象してはならないのである。

◆ 236 :やまんば :04/05/07 15:14

>いや、その私からみても例え話ばかり多すぎて、しかもその例え話があまりにも非常識です。

でもねえ、今回の東京都における職務命令強制、教員の大量処分は、元を辿れば石原都知事の判断ですよ。
彼がそんな「常識的」価値観の持ち主だと思いますか?
建国義勇軍のテロを支持し、彼らが警察に捕まっても謝罪一つなく開き直って行政庁のトップで居座り続けているお人です。
これも君は「常識的」だと思いますか?
それから歴代の文部大臣、副大臣事務次官とか言われる人達がどんな「常識」の持ち主であったか、調べればすぐ分かるでしょう。
つまり、行政庁幹部役人の「常識」なんかをあてにしていると裏切られるのは我々大衆なのです。確かに私の事例は「非常識」で極端かも知れない。
しかしそんな「非常識」がいつの間にか「常識」にすり替えられるのです。新兵教育で上官の命令は絶対である事を教え込むのに、わざわざ「不合理な命令」(尻丸出しのお豚ちゃんの例もあるでしょう)を出してそれに従わせる、という軍隊教育が「常識」でまかり通った時代はつい先日の事です。
石原都知事の「常識」が戦前の軍国主義の「常識」と同じかどうかはいまは問わないとして、行政組織のトップダウン方式をそれに準えて「民主主義的仕組み」を骨抜きにしようと奔走している可能性は高いとみるべきでしょう。

◆973 :やまんば ◆HxgXEEbvX6 :04/06/12 19:50
>>959 >id:pnPuLDn4クン

それじゃ、君に引き続き聞くが、「君が代」斉唱が、学校の儀式の中で「一般的な(当たり前な)儀式的行為」と認定される様になったのはいつの時期からか?そんな遠い昔の話か?(少なくとも「一般的な行為」として、私の記憶にはないな。)
東京都でも、卒業式で出席者全員が起立して君が代斉唱を行う学校が50%を上回ったのは、確かほんの数年前の話だと思うが。

60年前の日本では、「天皇陛下万歳」を唱和する事は日本の主な式典で「一般的な(当たり前な)儀式的行為」であった時期が間違いなくあった。
しかしそれは日本の敗戦とアメリカ型主権在民思想の導入で「一般的・常識的行為」としては否認された。
この戦後からの比較的長い期間、「君が代」も国家の正式な式典で楽器演奏はされても、歌詞が歌われるのは希有で行為であったはずだ。(例えば、大相撲の千秋楽に例外的に歌われるとか)。
かように、「一般的な(当たり前な)儀式的行為」などというものは「移ろいやすい」ものである。

君が国歌国旗に賛成するのもよし。ただ、その賛成の<根拠>があやふやで怪しげな世論、マスコミの風評で作られた「一般的常識」ってやつを頼りにただ闇雲に「多数派」の意見に追従するだけなら、君の場合、「君が代」斉唱と「天皇陛下万歳」唱和の間に、その一線を越える大きな断絶はないはずだ。

◆521 :やまんば ◆HxgXEEbvX6 :04/06/04 20:38
>子供の批判能力を育てるというのが左翼教師の間違っているところで、子供は極端な思想から離れて、中立の立場で教えるのが教育なのです。批判の名をいいことに自分の偏った思想を植えつけようというのが左翼教師の狙いでしょうが、もはやそんな時代ではないのです。共産主義北朝鮮、中国だけです。

君は、教育のイロハのイが分かっていないのだよ。
<批判>というのは、論理学で言う物事の本質にアプローチする場合の基本です。
カントが「純粋理性批判」とか「判断力批判」とかの用法で使用して一般化した概念で、原語criticismから、簡単に言うと物事を見分ける=分析する、と言った程度の意味になります。

物事を本質的に理解するという場合、人間の感性的実感に映る事象を自明なものとしては一度それを否定し、現象と本質、普遍と特殊、全体と部分、主観と客観等々の要素に分解し、再構築する作業が必要になるのです。
物事の本質が、ただ単純に見たままの事象で語られるなら、学問・教育に何の努力も要らないのです。単なる「知識」(Knowledge)の量を増やせばよいだけです。ガリ勉で一生懸命教科書に書いてある事を暗記すれば「賢く」なった積もりで居られるのです。
しかし本質的な「知恵」(wisdom)とは、知識の単なる量ではないのです。

本当の知恵は与えられた解法からではなく、疑問から育つのです。
疑問が無ければそれを解く為の知恵も必要ありません。<批判能力>を否定するという事は子供達から<疑問>それ自体を取り去るという事を意味します。
日本の教育がそうした子供達の「疑問」自体の否定に向かうなら、日本の社会的進歩は確実にそこで止まるでしょう。
従って、子供の批判能力を育てるというのは、左翼も右翼も関係なく本来の教育の眼目であるはずなのです。

ちょっと君には話が難しかったかな<正義の味方クン (藁

◆532 :やまんば ◆HxgXEEbvX6 :04/06/04 22:11
>君が代だろうがなんだろうが自分の国の国歌を知らないし歌えないってのいうは
>ただの常識知らずで国際レベルの恥。歌えて当たり前。歌わないのとはわけが違う。

別に君が国歌を歌えたからと言って「国際レベル」の人間になっているとは、私には思えませんが。
外国人が自国の国歌を歌えたからと言って、特別に関心する程の話とも思えないし。
君なら、中国人が来日したときに「義勇軍行進曲」を大声で歌っているのを、聞きたいと思います?

やはり「国際レベル」の価値観の相違でしょうか?(藁

◆549 :やまんば ◆HxgXEEbvX6 :04/06/04 23:01
>>539
この場合、どうも日本人って、右へ倣え右、左へ倣え左、といった号令が発せられると皆一緒の方向に向かないと落ち着かない国民性の様だ。
それと、お節介に、「校長先生が右へ倣えと言っているよ」などと、隣の人に声を掛けないと気が済まない国民性の様だ。
だから、それがつまらないイベントであっても、一人だけ反対の方向を向いていると、村八分、袋だたきの大騒ぎとなる。
この辺の国民性を熟知して、つまらないイベントで大騒ぎのネタを仕込んだ石原慎太郎もなるほど元作家だけあって、演出が巧みといえばたくみであった。
その下手な演出に踊らされている阿呆の自作自演劇を、私たちはいま目撃している様だ。

◆562 :やまんば ◆HxgXEEbvX6 :04/06/04 23:41
>法律に従い右へ倣え、という号令が出ているのに無視するのがあなたの理想とする国民性か。

では、君に率直に質問するが、

1 国旗掲揚の位置はステージの中央とし、児童生徒が国旗に正対するようにする。
2 式次第の中には国歌斉唱を位置づけ、その式次第に基づいて進行をおこなう。
3 国歌斉唱はピアノ伴奏でおこない、児童、生徒及び教師の全員が起立して正しく心を込めて斉唱する。
4 原則として、教師全員が式に参列する。

↑この「右倣え」という号令は、「法律」か?

国家主義への礼賛

公立学校教師の国旗掲揚・国歌斉唱に関する問題 16

◆397 名前:やまんば[sage] 投稿日:04/06/22 10:09

それにしても北朝鮮国家主義体制を散々コケにしていた同じウヨ厨諸君が自分の国の全体主義国家主義体制の復活にはまるで気が付かない というのは、どういう事だろう? 
赤いパンツを白いパンツに履き替えておけば、中身は同じでも心配はない、とでも思っているのだろうか? 
それとも、もうちっと理論的に、官僚主義にも2種類あって、独裁的官僚主義と民主的官僚主義は決定的に違う、という高級な仮説理論でも持っているのだろうか? 
でも、彼らの主張を聞いていると、ただ単に「御上の命令に従え」「御上のやる事に大衆が楯突くのはけしからん」という主張を、壊れたレコードプレイヤーの様に繰り返しているとしか思えんが??(藁

マインドコントロール

◆260やまんば :04/07/02 01:46
 国家の指導者達が国旗国歌の国民的認知をより高めたいと思うなら、誰かさんが以前言っていたように、まず中央官庁や都庁の幹部が朝礼で毎日職員全員を集めて、国旗掲揚・国歌斉唱をやり、国民に彼らの「愛国」への熱情と手本を示せば良いでしょう。

しかし、なぜそれをやらずにイの一番に「教育現場」への国旗国歌の導入として画策されているかというと、それはやはり子供達がターゲットだからであり、子供達への「刷り込み」教育が目的だからに他なりません。
疑念のない純粋無垢な幼い子供である内に、国家(指導者)への無条件な忠誠心を刷り込む事、その為にまず身体的に(条件反射的に)国家を象徴するシンボルへの畏敬の念、尊敬の念を植え付ける事、この目的に尽きます。

ある意味で、大人達はみなそれ(国旗国歌)の目的など百も承知なのです。
>>100さんが、いみじくもきちんと「忠孝の精神」「教育勅語」の意義を並べて
この国旗国歌問題の本質を説明している。
そうした「フィクションの共有」というマインドコントロールの手法が、子供達を如何に容易く「調教」するか、それは戦前の日本や北朝鮮の教育実績をみれば一目瞭然です。
戦後民主主義の教育は、そうした洗脳的手法、身体的調教という手法を使わなかったが故に自分の頭で考える思考能力のある子供達の育成に幾ばくか(まあ最上を望めば切りがない)成功してきたのですが、そういう批判能力を持つ国民の育つ事が、日本歴代の国家指導者達にとって、常に癪の種で有り続けて来たわけです。

東京都教育委員会2003年「10・23通達」=礼儀のお作法

[●] ┫日ノ丸┣ 公立学校教師の国旗掲揚・国歌斉唱…29┫君が代┣ ♪

◆ 64 名前:やまんば 投稿日:04/08/14 13:42
ちなみに、そのアホなエリート学校出の都教委の役人が思いつきで作文した「常識 
(礼儀)」の作法とは次の様なものである。 
これらの内容をよ~く読んで、国旗国歌に対するこの画一的な「常識(礼儀)」の 
作法が何故に必要なのか、どんな「意義」があるのかよ~く考えて貰いたい。 

 

都教委「入学式、卒業式 における国旗掲揚、国歌斉唱にかんする実施指針」 
1 国旗の掲揚について 
 入学式、卒業式等における国旗の取扱いは、次のとおりとする。 
 (1) 国旗は、式典会場の舞台壇上正面に掲揚する。 
 (2) 国旗とともに都旗を併せて掲揚する。この場合、国旗にあっては舞台壇上正面に向かって左、都旗にあっては右に掲揚する。 
 (3) 屋外における国旗の掲揚については、掲揚塔、校門、玄関等、国旗の掲揚状況が児童・生徒、保護者その他来校者が十分認知できる場所に掲揚する。 
 (4) 国旗を掲揚する時間は、式典当日の児童・生徒の始業時刻から終業時刻とする。 
  
2 国歌の斉唱について 
 入学式、卒業式等における国歌の取扱いは、次のとおりとする。 
 (1) 式次第には、「国歌斉唱」と記載する。 
 (2) 国歌斉唱に当たっては、式典の司会者が、「国歌斉唱」と発声し、起立を促す。 
 (3) 式典会場において教職員は、会場の指定された席で国旗に向かって起立し、 国歌を斉唱する。 
 (4) 国歌斉唱は、ピアノ伴奏等により行う。 
  
3 会場設営等について 
 入学式、卒業式等における会場設営等は、次のとおりとする。 
 (1) 卒業式を体育館で実施する場合には、舞台壇上に演台を置き、卒業証書を授与する。 
 (2) 卒業式をその他の会場で行う場合には、会場の正面に演台を置き、卒業証書を授与する。 
 (3) 入学式、卒業式等における式典会場は、児童・生徒が正面を向いて着席するように設営する。 
 (4) 入学式、卒業式等における教職員の服装は、厳粛かつ清新な雰囲気の中で行われる式典にふさわしいものとする。 

 

◆ 66 名前:やまんば 投稿日:04/08/14 13:46 id:s4RNBdWC
繰り返して言うが、留意すべきなのは、(この東京都の実施指針のごとく)国旗・国歌への賛否の問題だけではなく、国旗 ・国歌への「常識(礼儀)」の作法が事細かく行政機関によって指示されている事である。
これらの作法に従わなければ、「国旗・国歌」を真っ向から否定する者、国旗・国歌への反対者・反逆者と見なされるという事である。 
約めて言えば、ある役人が思いつきで、天皇御真影を体育館の舞台壇上に置いて、 「万歳三唱」を叫ぶ様に式次第に盛り込んだとしても、それが国旗・国歌への礼儀の作法 法と解釈される限り、それの恣意性に反対する根拠は奪われる事になる。 
教師、生徒、保護者らは「国旗・国歌」への礼儀の作法を勝手に解釈してはならないという事である。 
君が会場の入口で、係員に呼び止められ、君の服装が国旗・国歌への礼儀の作法にある「厳粛かつ清新な雰囲気」のものではない、と認定された場合、卒業式への入場を拒否されるか、ないしは後から都教委による処罰のお沙汰があるのである。 

第1の疑問、都教委に国民の式典に関しそんな「常識(礼儀)」の作法を指示する権限などあるのか? 
第2の疑問、仮にその権限が越権行為とまで言えない場合にも、その「常識(礼儀))」の作法は、入学式・卒業式という学校の式典に本当に必要なものなのか? 
第3の疑問、都教委の職務命令は、文科省の「学習指導要領」に準じたものとされているが、そうすると国旗・国歌への礼儀の作法は、政府・文科省によって既に決定された事柄だという事なのか? 
その作法は石原都知事と都教委が勝手に創作したものと違うのか? 
第4の疑問、都旗が日の丸と並べて掲揚するとあるが、「起立行為」には都旗への儀礼も含まれているのか?その儀礼は学習指導要領によって指示されたものなのか? 何か他に法律的根拠があるのか?

右翼の国体教育

公立学校教師の国旗掲揚・国歌斉唱に関する問題 20

◆ 383 :やまんば :04/07/02 23:38
>「教育」という視点が抜けている(「教育」の話だったよね?)
>「教育」なら「カラスの勝手」とはいかんだろ(w

あ、そうそう、私は民間人だからね、その辺は勝手なんだけれども、公教育という事になると、勝手な洗脳教育は「許せねエーー」という話になる。
何せワシらの税金を使った学校だからね。お前等右翼の好き勝手させるカーという話になる。
それに子供達に対する公教育の水準は、日本の将来にとって重大案件である。
右翼自民党に好き勝手させていたら、公教育の水準は益々低下し、海外への頭脳流失は止まらず、国家への寄生害虫だけが増殖し、国家資産を食いつぶし、日本の国土は荒廃を極める事になる。

「国旗国歌」の国民への強制とは、そうした国家に寄生する害虫(高級官僚)ども
の免罪符に他ならず、又しても「天皇」のご威光に隠れて悪さを企む腐敗役人・軍人達の通行手形なのである。

 

◆485 名前:やまんば 投稿日:04/07/03 19:35
>学校とは、学問のみを教える場所ではない。
>集団での規律、社会での規律を教える場でもある。
>特に、学校以外でも学問を行う場所が豊富に存在する現代日本社会においては、学校における後者の教育は重要度の比率を増していると言える。
>したがって、むしろ「生徒の心理を事実上強制すること」こそが、学校教育における重要な責任の一つなのだ。

ほらほら、私が以前から何度も指摘してきた事柄が、本音としてきちんと語られているでしょう。
それが石原都知事、都教委の「教育方針」、日の丸君が代を強制する理由である、と。
(誰ぁれ?強制が目的ではない、などとウソを言い廻っていた人達は?)

ついでにわざわざ、石原都知事の好むスパルタ教育の「心理」的効果まで見事に語ってくれている。
石原の主張するスパルタ教育の手法が、この新しいスレで議論になっている「洗脳」「マインドコントロール」に当たるかどうか、私はあまり独断即決で決めつけるつもりはないが、その疑いは十分、と言っておこう。
要するに民間の戸塚スクールでやったことを、公立学校で大々的に公権力のお墨付き
でやろうというのだろう。そのためには、もちろん左翼の教師は邪魔だし、戸塚スク ールの校旗ではとても都民の信用が得られないから、石原国民学校のシンボルは、やはり日本の国体を象徴する日の丸・君が代でなければならない、という訳だ。

左翼批判の筋違い

公立学校教師の国旗掲揚・国歌斉唱に関する問題21 
659 :朝まで名無しさん :04/07/12 23:18

>日本の公務員って、何故左翼的な考えに傾倒するんだろう?
>国のために働く人たちじゃん。
>世界中でも、こんな国、日本だけじゃね?

それは多分、戦後、法律はバリバリの最新西洋式のものを導入したのだが、「国体」精神そのものは、まるっきり戦前の様式が残ってしまったという世界でも非常に珍しい日本の特殊事情によるだろう。(ふつう「和魂洋才」とも言われる。)
だから公務員は、西洋式の法律では人民主権に準じて、国民に奉仕しなければならないのだが、戦前の国家職務に寄生して生き延びた日本の高級官僚は一般公務員に向かってひたすら自分たちへの無条件忠誠を要求する。
板挟みになった公務員は、やはり憲法精神に則り国民奉仕の道を本義としたので、彼らは国家の官僚から「裏切り者」=左翼のレッテルを貼られた。レッテルを貼られた彼らも、左翼の称号をあえて名誉として受入れた。つまり西洋式民主主義者は、この国では総じて左翼と呼ばれた。(韓国でも同じ様な特殊事情にあった。)
まあ、こんな経過になるのじゃないかな?(藁

ロボット教師の育成

[●] ┫日ノ丸┣ 公立学校教師の国旗掲揚・国歌斉唱…28 ┫君が代┣ ♪ 
 910 名前:やまんば 投稿日:04/08/12 23:37

教師は、自分で勝手に教育を考えてはいけない。 
公務員として上司の命令にひたすら忠実である事がよき教師のお手本である。 
まあこのスレの多くの皆さんはこうおっしゃる訳ですね。 
だからこれからは、教育指針は全部、文科省と地方教育委員会が決める訳ですね。学校の教師はただその指針を忠実に実行するロボットであればよい訳です。 
(もう実際に、これは90%以上現実となっていますが。) 

何か現場でトラブルが生じれば、文科省と地方教育委員会がきちんと責任をとってくれるでしょう。少年の非行・犯罪もこれからは左翼教師に責任転嫁はできないので、彼らがきちんと面倒と 後始末をつけてくれるでしょう。 
少なくとも責任を、自分自身で判断能力を持たないロボット教師に押しつける事はできないでしょう。 教育問題に関心のある皆さんは、これからは学校の教師ではなくて 
行政組織のクソ役人の一挙手一投足に注目しましょうね。 
そして最後まで彼らに教育行政の責任をきちんと取って貰いましょう。


◆945 名前:やまんば 投稿日:2005/05/19(木) 22:41:21

>当該職務命令に法的根拠があるにしろ無いにしろ、 
>俺だったら従うね。 
>立って国歌歌うだけだからね。 

まあ、思想的になあ~にも考えなければ、ロボットの様に君がそう反応 する理由は分かる。 大部分の教師もなあ~んにも考えないで、そうしているだろう。 
(なんたって起立率は99%だ、という事をお忘れ無く。) 

しかし、その職務命令を出している方は、十分にイデオロギー的根拠があって、それを命じているわけだな。 
早く言えば、国民の調教に必要なアイテムが国旗国歌だ、と狙いを定めた訳だ。(天皇制も持ち出すのはまだ早いし、法的な整備も追いつかない。) 

よほど思想的に深めた考えがなければ、単純に国旗国歌に反対する態度を打ち出すのは難しい。なんたって国家の権威がバックにある。右翼の恐喝もある。生活費も脅かされている。 
大部分の国民が逆らえないだろうと見越して、邪悪な政治家と役人が国民に国家の一時的なロボットになるように仕組んでいるわけだ。 
一旦思考し停止した行動は、その他の日常生活の場面にも拡大・適用される事になるだろう。
こうして日本人の思考停止した日常生活の劣化は日々加速されている。 
国家の自己満足的な権威を高める稚拙な行動が、日本をまさに北朝鮮以下の三流国家に転落せしめるだろう。 


◆947 名前:やまんば 投稿日:2005/05/19(木) 23:00:58
>>946 
>心底、敬意を持って起立するようにさせないと。 

一遍にそこまでは無理。まだ日の丸・君が代をやたらと振り回す事に不信感を持つ お年寄りも多い。 
取りあえず、子供たちに余計な邪念を持たせる事なく、「なあ~んにも」考えないで黙ってって組織の指示命令に従う事の日常習慣を覚えさせる事が肝要。 
(その為に、余計な邪念を与える左翼教師から彼らを切り離す必要がある。) 

ニワトリにそれなりの成分の肥料を与えれば、それなりの成分の卵を産むだろう。 
どんな卵を産ませるかは肥料次第だとすれば、取りあえず彼らを鶏舎に囲っておく管理方式だけが大事、というわけだ。(藁 


◆951 名前:やまんば 投稿日:2005/05/19(木) 23:50:23 ID:1zejOp6J
>>948 
>何にも考えないで、とは心外だなぁ。 
>それじゃあ、まるで周りが立っているから立ってるみたいじゃないかい。 

そりゃ、実態だから君が不平を言ってもしょうがないでしょう。(藁
だって、国旗国歌になぜ起立・敬礼するのか、その職務命令の意味を巡ってこれほど延々と議論を重ねても、さっぱり意味が分からない。 
ある人は礼儀だといい、ある人は公務員への単なる職務命令だといいある人は愛国心だといい、ある人は国際習慣だといい、ある人は団結だという。みんな言っている事はてんでバラバラ。 
つまり、誰もその都教委の職務命令の真の意味が分からないで、とに角、「形だけでも」起立命令に従うのが賢明という「常識的」判断に落ち着いている。 
理由を知りたければ、その職務命令を出した教育委員会に聞くのが一番。 
しかし教育委員会のホームページのどこを読んでも「なあ~んにも」書いて いません。要するに「服務事故があった」というだけしか書いておらん。 

一体全体、理由もわからず皆、とに角それが文部省、教育委員会という権威ある組織が出した職務命令だから、多分間違いはないだろう、という勝手な推測で肯定しているだけだ。 誰も、本当に頭を使って、その職務命令の怪しさに疑いを持たない。 

それほど日本の一般大衆は国家の役人や政治家からバカにされ、舐められているという事なのだよ。 

「右倣え」の常識と非常識の逆転

http://【国旗国歌】国旗・国歌問題ニュース総合スレ 5 【愛国心】

◆69 名前:やまんば[sage] 投稿日:2005/04/20(水) 14:34:41
>>66 
日本列島は数千人しか住まない村社会じゃないのだから、その自然、不自然という つまらない議論はいい加減に止めたら? 
何を自然、不自然と思うかは、個人の主観的問題で、実に多種多様な意見があって当然でしょう。 そもそも 
>一方、式典で国歌斉唱時に全員が起立する姿は、社会人なら経験で、 この姿が自然だという事を理解しています。 
・・・なんて全く君の主観的な意見でしょう。 

私なんか、社会人になってから(学生の頃も)一度も国歌斉唱もなどやった事はないし、それで何か不便を感じた事もない。これが私の「自然」です。 
最近、プロ野球の会場でも試合開始前に国歌・君が代の楽曲を流す事が多くなっているようだが、もち論、私は起立しません。国際試合や年に1回の開幕試合か何かなら分かるが、何も国内試合で一々国歌を演奏する必要もないでしょう。 時間の無駄。(アメリMLBの物真似だね。) 

確かに、学校での国歌国旗教育を受け、社会生活の面でもじわじわ国旗国歌が浸透しつつある事は感じられるが、まあ一時期の政治的反動でしょう。 
つまらない愛国主義国粋主義がそれぞれの国で蔓延すると、間違いなく国際紛争がおきます。それを自然と感じる人達が多いという事は、まあそういう政治的反動の時代風潮が強まっているという事ですが、情緒に流される事の危険性には十分な認識が必要でしょう。 


ちなみに、1999年段階における公立小中高学校での国歌斉唱率(卒業式)は多くの地方で100%になっているが、東京都の公立高校でが59%、神奈川県で26.6%、政令指定都市大阪市、神戸市、川崎市に至っては0%である。 

http://平成11年度入学式における国旗掲揚・国歌斉唱の実施状況 

この場合、そこの学校に通学している高校生には国歌斉唱は伝統として無いのがむしろ自然と受け止められるだろう。 まあ自然、不自然などと言ってもその程度のことでしかない。 
もち論、文部省や教育委員会の役人は、国旗斉唱・国歌斉唱を国民の間にごく「自然」のこと思わせる為に、その達成率を上げるのに血眼になっている。 
達成率が全て100%になれば、自然認知度もこれまた100%という次第である。 

右倣え右の号令は、もはや役人の号令ではなく、国民自身のごく「自然な振る舞い」として強要され、号令に反するのは不自然な振る舞いとなり、めでたく異端者の称号を戴く。(藁 

 

◆78 名前:やまんば 投稿日:2005/04/20(水) 16:09:12
私がこの議論に参加して、迂闊にも途中から気がついた事は、どうやら「不起立教師」に反発している人達は、(右よりの)イデオロギー的な理由というよりも、小学校から 中学校、高校に至るまで学校の卒業式・入学式などで、日の丸掲揚・君が代斉唱が習慣付けられて、全く違和感もっていない子供たちだ(今は大人でも子供の時代に そうした学校教育を受けてきた)という事実関係だ。 

例えば、こんな↓意見に代表されている。 

前スレ>>615 
>いやなことは従わなくてもよい 
>なんて非常識に染まったのが教師なんかする資格はない。 
>いやでもやらんきゃいけないばあいがあるんだよ。 
>不起立教師はあまったれ。国歌斉唱時に起立したらショックで死ぬとでも言うの 

つまり彼にとって、学校の入学式・卒業式での国旗・国歌への起立・敬礼は習慣化され 
何の疑念もない、ちょっぴり面倒ではあるがごく「自然な振る舞い」を意味した。 
その様なごく自然な日常習慣を、頭から否定するがごとき、一部「不起立」教師の振る 
舞いが、彼にはどうしても理解できないばかりか、怒りすら感じたところの理由である。 

東京都の公立学校の「不起立教師」たちは、日の丸・君が代が学校の教育課程に強引に持ち込まれてきた歴史を知っている。だから、教育委員会の提案を受けて素直に「はいそうですか」という形で児童・生徒に教える事の疑念がある。 
ところが、その様な歴史的経過を知らず、学校に入学した時から日の丸・君が代がごく普通の日常生活の中にある子供たちにとっては、「国旗掲揚・国歌斉唱の理由」など関係がない。不起立教師の主張は彼らには「屁理屈」の様に聞こえる。 

ただ朝礼の時の号令にごく当たり前に「起立」し、入学式・卒業式では前年と同じ作法でごく自然に国歌を斉唱する。従って、その行為の意味など考える理由もないのである。 まさに、それは彼らにとって「常識的な立ち振る舞い」なのである。 

◆81 名前:やまんば 投稿日:2005/04/20(水) 16:33:13
学校教育への国旗・国歌学習の導入を規定した文部省の「学習指導要領」には 
ただ次の様な記述があるだけである。 

>3 入学式や卒業式などにおいては,その意義を踏まえ,国旗を掲揚する 
>とともに,国歌を斉唱するよう指導するものとする。 
http://www.nicer.go.jp/guideline/ 

たったこれだけの文章が、全国数十万の公立学校で国旗掲揚、国歌斉唱を実施するところの「合法的」根拠である。 

同様に、都教委の10・23通達も同様の記述がある。 
http://www.kyoiku.metro.tokyo.jp/press/pr031023s_2.htm 

>東京都教育委員会は、児童・生徒に国旗及び国歌に対して一層正しい認識をもたせ、 それらを尊重する態度を育てるために、学習指導要領に基づき入学式及び卒業式を適正に実施するよう各学校を指導してきた。

で?その国旗掲揚、国歌斉唱の「意義」とはナンジャラホイ?と聞いてもそこに答えはない。 

国旗、国歌に対して「一層正しい認識」とは、どんな認識の事なのか? 
「尊重する態度」の為に、どうしてこれまで学生と教師の対面式であった卒業式の形式を 壇上に向かって全員が正対する形式に改めなければならないのか・・など 、な~んにも理由説明はありません。 

その公式の説明がない以上は、みんながそれぞれ勝手に国歌国旗の「意義」「尊重する態度」 ついて想像を巡らすしかない。
だから、この2ちゃんねるでも皆さんが勝手に、いや「礼儀」の問題だの、いや「自然」の問題 だの、いや「道徳」の問題だの、いや「国際習慣」だの、いや「公務員の職務規律」だの、いや「愛国心」の問題だの、と議論百出、百家争鳴状態で、いつまで経っても意見がまとまらないのである。(藁 

◆92 名前:やまんば 投稿日:2005/04/20(水) 17:13:50
>>81 
そこで皆さん、ちょっと「変だ」とは思いませんか? 
なんで、国旗国歌の意義について、それを指示している側のきちんとした説明が無くて、その受け手側が勝手に「意義」についておしゃべりしているのでしょう? 

国なり地方教育委員会は、国旗国歌は「強制ではない」と何度も繰り返し言明しているにも関わらず、この2ちゃんねるの厨房諸君は、いや「強制だ」と「強制が当たり前」などと勝手に主張してしまう。 
終いには、国旗に向かって勝手に「天皇陛下万歳!」を叫ぶ輩まで出てくる始末。(藁 
(ラインハルト、オマエのことだよ。) 

つまりこれらの事情は、実は「国旗・国歌」には何の理屈も必要ない、という事を物語っている。 
私が、前スレで述べた様に、それは理屈ではなく単なるシンボルのイメージ操作に過ぎないという事です。シンボルの理屈については人それぞれ勝手に屁理屈を並べればよい。 理由がわからなければ却って「神秘性」が増して、有り難みが高まるかも知れない。
要するに鰯(いわし)の頭と同じ、信仰心を持つには具体的な偶像はなんでもよい。 
皆が同じ方角を向き、同じ対象に向かってお辞儀を繰り返し、この雰囲気の情緒を共有する事が大事、国難に際してお互いが「心」を<一つ>にすることが大事、という訳です。 

「心の共有」を拒否するものは、異端者とみなされなれなければならない。何故なら「心」は理屈ではなく、皆が「仲間である」というそれ自体が自己完結した意識そのものでなければならないからです。だから国旗国歌が「愛国心」涵養と結びつけられる時、(これは既に述べた 様に、現在段階では文部省も教育委員会も公式には言明していない)、それに向かっての信仰告白の儀式では、一人の例外者も認められないのです。 
例外者はその会場を去るべきであり、あるいは国家への反逆者として必ず処罰されなければならない、という信仰者自身からの声がこうして高まってくるのです。 

愛国のお作法 

国旗・国歌と公立校教職員の義務と権利【口パク共和国】
http://news18.2ch.net/test/read.cgi/news2/1120579045/
408 名前:やまんば 投稿日:2005/07/15(金) 11:28:34

>401 
>国民が国を愛するのは当然だろう? 

「愛国」という言葉を誤解してはいけない。愛国とはそんな生やさしものではないのである。 
愛国というのは、いざとなったらお国の命令で命を捨てる覚悟のことだ。 
少なくとも一般国民がそのニュアンスをどう理解しようと、それを御上(役所)が「強制」するときには、それ以外の意味はない。 
(御上の必要のないときに、国民が勝手に「愛国」を語って暴走すると弾圧されるのは 
そのせいである。) 

で、人一人が自分の命を捨てる覚悟というのは並大抵の事ではない。よほどの理由がなければならない。君の様に月並みな郷土愛のレベルで収まる「愛情」の話ではない。 
だから、お国の為には命を捨てる覚悟のある「愛国心」には、なかば宗教的な熱狂と長たらしい思想信条の説教が必要になってくるのである。 

国家主義を宗教のレベルまで高める必要がある。さもなければ仕事もまともにせず 汚職まみれで給料泥棒の役人の言うことなど誰が素直に聞きますか? 
石原慎太郎の安っぽいカリスマ的アジテーションでは全く物足りない。 
結局、「愛国心」の完成の為には、靖国神社の再登板が必要となる。 

何事も手順が必要になる。終戦後60年が過ぎたとは言え、お年寄りには過去の戦争に対する嫌悪感と反省があり、中年の世代でも戦後民主主義に対する根強い信仰がある。
一挙に靖国愛国心をばらまくわけにはいかない。 
まずはプチ愛国、ソフトタッチの愛国を若者に広める事である。愛国という言葉に国民が違和感を持たなくなる事が肝要。サッカーの応援で日の丸を振るのがあたかも愛国と 
思わせる事である。愛国とはごく「自然なものだ」と感じさせる事である。 

しかしそれらは単なる前準備の愛国であって、本物の愛国ではない。 
本物の愛国ともなれば、サッカー場で流行歌手がおかしな音階で「君が代」を歌ったり浮かれた裸姿の若者が日の丸を振ったりしたら、懲罰ものなのである。

君が代を歌わせたい男達」の欲望

◆214 名前:やまんば 投稿日:2006/03/10(金) 01:44:28
石原東京都知事はたいそう国旗国歌にはご執心の様だが、祭日・記念日でも自宅には日の丸を掲げていない、という話は案外有名な話である。(多分、君が代も 自分では歌っていないはずである。なぜなら自分が「天皇」のつもりだから・・・w) 

文部省の学習指導要領の普及にあたって、とりわけ国旗国歌の強制導入を主導した文部事務次官の高石邦男は、例のリクルート事件で多額の賄賂を貰った事がバレて、 最高裁で懲役2年の有罪判決を食らった男である。「秘書の妻が、妻が・・・」の無責任な言い逃れに終始して醜態を晒し、余計に有名になった男でもある。 

東京都教育委員会の委員で、将棋指しの米長邦雄は、国旗国歌の強制問題ではもっとも過激派で知られるが、この男は、将棋連盟の会長職を狙って、ライバルの棋士を落とし込める為に、自分の弟子のスキャンダルを横流ししたとも言われている。 
そんな権力欲の強い男だから、園遊会の席で天皇にまで自分の手柄話を持ち込んで名前を売り込もうとしたが、天皇咎められ、これまた大恥をかいた。 

要するに、こんな怪しげな連中が教育行政権力のトップに立ち、偉そうな顔をして子供達に「愛国心」の涵養を訴え、国旗国歌への起立敬礼を強要しているのである。 
範を垂れるならまず隗より始めよ、というのが常識だと思うが、しかしこういうジコチュウ人間に限って、他人には厳しい「規律」を求め、偉そうな説教を垂れたがるものなのである。 

天皇陛下万歳三唱」の場合の常識

日の丸・君が代 総合スレ Part36

◆438 名前:藁んば[sage] 投稿日:2009/11/27(金) 11:59:57
解説者くんは、やたらと不起立教師やそれを支持する人達に、「不斉唱・不起立の理由」を聞きたがるが、逆に、起立派の人達にはその「斉唱・起立の理由」を聞かないわけだね?

もちろん、起立斉唱派の人達は、当たり前の行動をしているだけ、言われているからそのままやっているだけ、特別の理由なんかない、とにもかくにもそれが常識なんだよ、と言うのであろう。

では教育委員会や校長が、卒業式・入学式の場で、日の丸掲揚・君が代斉唱の後に、「天皇陛下万歳を三唱しましょう」とか、「宮城遙拝を致しましょう」とか「両陛下の御真影にお辞儀しましょう」とか突然言い出したら、どうだろう?
それらも君らは「当たり前だ」「常識だ」「社会的儀礼だ」、とか言って素直に応じるのだろうか?

やまんばはまたあり得ない仮定を持ち出す、とか言って君らは答えをはぐらかすだろうが、「当たり前」と言ってしまえば、戦前戦中は日の丸掲揚、君が代斉唱に並んで、それらが学校行事の「当たり前」だった。(三点セット)
そんな北朝鮮金将マンセーみたいな真似を誰も不思議に思わず素直にやっていた。

では、日の丸君が代マンセーと、その陛下万歳、宮城遙拝とはどこがどう違うと云うのだろうか?
戦前戦中は、天皇制の世の中だったからそれは「当たり前」だったが、いまは国民主権の民主国家だから「当たり前ではない」、と言われるのだろうか?
しかし君らは、天皇の治世を祝う歌=君が代を何の違和感も持たずに歌っているではないか?その内に、校長や教育委員会から提案されたら、宮城遙拝も御真影への土下座も、違和感を感ぜず、「当たり前」の行動になるのではないだろうか?
教師にも、その「教育的指導」が「職務命令」として求められるのではないだろうか?
それが、裁判所の云う「通常想定され、期待される儀礼的な行為」と見なされない、という保障がどこにあるだろうか?

ま、かくも「当たり前」「常識」は移ろいやすいものである。
ワシ等が小中高学校に通っていた頃に、学校の行事でそんな日の丸掲揚、君が代斉唱なんて見た事も聞いた事も無かった。卒業式では校歌を歌い、ほたるの光を歌って先生達に感謝の念をささげ、感激の涙(→ウソw)を流すのが「当たり前」だった。そんな場所で、君が代を歌え、などと言われたら怒号が飛び交ったに違いない。

ネットウヨの成れの果て

日の丸・君が代 総合スレ Part43
◆229 名前:朝まで名無しさん[sage] 投稿日:2010/08/30(月) 20:00:37 id:m5XCBAsR
文科省のバッカ教育に洗脳されたバッカな子供達がスクスク育って(身体だけ)、今やネットウヨに成り果て、2ちゃんねるに大集合!!wwww

民主主義を敵視するネット右翼が、文科省の役人(上司)の命令におとなしく従え~~と叫ぶのは、確かに話の筋が合っているwwww

日の丸・君が代 総合スレ Part44
◆23 名前:やまんば[sage] 投稿日:2010/09/27(月) 20:52:00
>>19
>昨夜のやまんばの引用でも、
>明らかに指導要領を逸脱した授業を行っている。

だからさあ、君らに聞いているじゃん。

文科省の学習指導要領に沿った「国旗国歌教育」の内容って何だ?説明してご覧、と。なあ~んにも行為の意味を考えないで、頭を空っぽにして、ただ組織の命令に従う、というのが、その「国旗国歌教育」の内容なのか?
それなら、そう言いなさいよ。

教育というのは本来子供達に自分の「考える力」を養うことじゃないのか?
何にも考えないで、人の命令指示をを聞いていればよい、という教育は、それに逆行するものじゃやないか?

だから根津先生は、オウム真理教のテロ事件を事例にあげて、頭を使わないで上司の命令を黙って聞いていると、人殺しも変だと思わなくなってしまう、そういう事が無いように、きちんと自分の頭で考える力を養おう、と生徒達に教えたわけだ。
なんと、まともな教育ではないだろうか?(藁

正当な職務命令という大義名分

日の丸・君が代 総合スレ Part44

◆653 名前:やまんば ◆bBpWaTff0M [sage] 投稿日:2010/10/17(日) 21:05:37
>反抗は押さえつけていいんだよ。ばっかじゃねーの。
>保護されている分際であることを自覚させて早く独り立ちしたいと思わせるためにな。

そもそも親への「反抗」自体が、子供の「独り立ち」への心理的準備のプロセスなのだが、親に逆らうな、という一方的抑圧が、その子供の心理的準備を遅らせる、あるいはその意志を挫く、という事に気づかないバカ親は、90%以上の確立で子育てに失敗する事になる。(藁

ま、それでも人類の歴史は、子育ての失敗例に溢れかえっていても、成長した大人がすぐに犯罪者になるとは限らないから、(犯罪は一定の社会的環境の問題であるから)、まあ「イッカ」と見過ごされている側面もあり、従って君のような乱暴な論理もいまだ根強い。

石原都知事が、スパルタ教育の信奉者であり、子供殺しを平気で肯定している戸塚ヨットスクールの後援者であることは、よく知れられている。
しかしこんな恐ろしい男が数百万人近い有権者の支持を集めて行政庁の知事をいまだ続けている位だから、日本においては子育て・教育理論が未開文明並みだ、という事実をワシは否定するつもりはない。(藁

http://www.totsuka-yacht.com/nyukai.htm
戸塚ヨットスクールを支援する会 会長  石原 慎太郎

 

日の丸・君が代 総合スレ Part52

◆483 名前:忍者帖で通りがかりのやまんば 投稿日:2011/08/14(日) 20:48:52.77

>正当な命令であれば表現の自由は制限される、それだけの話w

その命令自体が「正当な命令」か否かが問われている時に、最初から「命令は正当だ」という決まった答えを前提にして何事かを説明しているの様に語るのは、明らかにインチキ説法であろう。

例えば、私が、「解説者はバカである、従って彼は社会的制裁を受けるべきである」と厳かに言明したとしょう。
で、解説者クンは、その私の言明を満足な弁論だと思うだろうか?

まず上の弁論には、解説者がどう具体的にバカなのかの証明がない。加えて単に「バカ」だからという抽象的な理由で「社会的制裁」を与えるのが、今の日本社会の法律体系の下で許される事なのだろうか?

解説者クンは、「公務員で礼儀(又は国際マナー)に従わない者は処罰されて当然である」と主張している。
しかし、この主張には「なぜ当然であるのか?」に続く証明がないので、ただ単に「正当な命令は正しい」(AはAである)という無意味な言葉をバカの一つ覚えのように反復暗誦しているに過ぎない。

①国歌斉唱時における「起立」行為は、本当に「礼儀」、あるいは「国際マナー」なのか?
解説者クンは、このスレで一万回も、「起立は礼儀、国際マナーである」と繰り返し叫び続けているが、実はその具体的な証明はこれまでほとんど出された例しがない。たまたま一度だけ出された証明も、「手づかみで食事するのは国際マナー違反」とかいう珍妙な答えであったから、まずその礼儀、国際マナーの「常識」の方を疑った方がよい。

②日本の現行法には、「礼儀に従わなければ処罰を受ける」という様な抽象的な法律は存在しない。
解説者はバカで破廉恥男だから刑務所に行け、と命じる法律がないと同様である。彼が刑務所に行くのは、具体的な刑法条項に該当する行為を行った時だけである。

③礼儀、あるいは国際マナーに従う事がそれほど重大な事柄であるなら、なぜ「公務員の教師」限定の義務になるのか説明がない。
実際に、文科省がそれを学校のイベントに導入したのは、生徒への学習指導の一環としてであるから、マナー違反一般で処罰が問われるなら、それはまた生徒にも及ぶと考えるのが論理の帰納法的必然である。

パロディ:ある公立小学校1年の授業風景(アイコクシン教育)

◆名前:朝まで名無しさん[] 投稿日:2011/09/25(日) 20:20:47.32
先生「みなさア~ん、<アイコクシン>ってシってますかああーー」
子供達、沈黙

先生「みなさん、まっすぐ前を見ましょうねえ
   大きな白地の真ん中に真っ赤っかの太陽がありますねえ
   これを「ヒノマルコッキ」といいます。
   それでは皆さん、先生にならってお辞儀しましょう
   ハイ、ポオーズ、・・・オジギイイイーー」
子供達、お辞儀

先生「はい、ヨ~クできました」
先生「みなさあ~ん、次に<コッカ>を歌います」
   先生について歌って下さい
   チヨニヤチヨニーーコケノムスマデエエエーー」
子供達「チヨニヤチヨニーーコケムスマデエエーー」

先生「ハイ、よく歌えましたネ
  「歌の意味はまだわからなくてもいいのヨ」
  「<オゴソカなキモイ>で天皇陛下さまを尊ぶ歌である
   ことは、これから皆さんが大人になって学びます」
先生 「ハイ、それではもう一度」
   チヨニヤチヨニーーコケムスマデエエエーー」
子供達「チヨニヤチヨニーーコスムスマデエエエーー

先生「みなさア~ん、<アイコクシン>が分かりましたかあーー」
子供達、大声で「ハーーイ、ワカリマシタアアーー」

米国最高裁バーネット判決の意義

oobank.j◆513 :やまんば ◆bBpWaTff0M :2012/03/03(土) 00:23:41.52

統一を強制するこのような試みが究極的に空しいことは、次のような試みの教訓がある。すなわち、異教徒の統一の妨害者としてキリスト教徒を撲滅しようとした古代ローマ人の大運動や宗教的・王朝的統一の手段としての宗教裁判所やロシアの統一の手段としてのシベリア流刑などから、下っては現在のわれわれの敵である全体主義者の急速に失敗しようとしている空しい試みまで。

つまり、このバーネット判例を分かりやすく説明すると・・・

ネトウヨくんたちのお好きな【国家統一教育】の強制を推し進めると、ネトウヨくんらが大嫌いな(?はずの)スターリン毛沢東金日成などがやった官僚独裁全体主義洗脳教育、反対派の暴力的粛清、収容所送り「シベリア流刑」に究極的に行き着くということ、を厳しく警告しているのである。

    アメリカでも一時期マッカーシズムの異端者狩りが大流行して、まさにスターリン国家のアメリカ版再現かと思われたが、 かかるバーネット判決に見られるような、アメリカ人の知性の高さが、こうした一方的な国家主義全体主義の流れに歯止めをかけている。(それでも、9・11事件以降のブッシュ政権の反動のように、歴史は繰り返し過去の教訓を忘れて暴走を繰り返すことがある。)

    論理的な推論からあらかじめ次に起きる事を想定して、事前に(綻びが小さい内に)その予防処置を講じるというのは、文化程度の高い国民性の不可欠な条件であるが、(その為には、多種多様な角度からの意見を取り入れ、反対者の批判にまともに耳を傾ける制度が必要である)、日本人にその知性と体制が欠けているという事は、教育現場における国旗国歌強制に限らず、原発事故のそれでも破局的に証明されてしまった事なのである。それでも反省の無い無脳な人達が、相変わらず空っぽの「愛国マンセー」を叫び続けている。(藁


J・S・ミルの自由論と国旗・国歌の強制

◆602 名前:やまんば ◆bBpWaTff0M [sage] 投稿日:2012/03/04(日) 00:52:05.22
>>597
>人の成育とか、心理とか、共生して生きる・共同体として生きる(→社会的存在として生きる)ということが解ってないだろ?

しかし多種多様な価値観の存在を否定し、「特定の価値観」のみ「正当」性を認める君らのファッシストの価値観では、その個人が「共生として生きる・共同体として生きる」こと自体を否定する事になるだろう。

J・s・ミルの『自由論』を読むがよい。

「社会が個人に対して強制と管理という形で干渉するとき、その為に用いる手段が法律による刑罰という物理的な力であっても、世論という社会的な強制であっても、その(個人に対する)干渉が正当かどうかを決める絶対的な原則とはこうだ。

人間が個人としてであれ、集団としてであれ、誰かの行動の自由に干渉するのが正当だと言えるのは、【自衛を目的とする場合】だけである。文明社会で個人に対して力を行使するのが正当だと言えるのはただ一つ、他人に危害が及ぶのを防ぐことを目的とする場合だけである。本人にとって物質的にあるいは精神的に良いことだとiう点は、干渉が正当だとする十分な理由にはならない。あるいは行動を強制するか、あるいは行動を控えるように強制するとき、本人にとって良いことだから、本人が幸福になれるから、さらには強制する側からみてそれが賢明か正しいことだからという点は正当な理由にはならない。」(光文社文庫p27-28)

お分かりかな?いまこのスレで議論していることは、君や私の価値観が正当だとか、賢明だとか、精神的に良いことだ、とかを一生懸命相手に説得する問題ではない。むしろ異なった考え方、対立する考え方、多様な価値観をもつ人達が、一つの体制、一つの社会共同体の中で平和的に、生産的に「共生する」その【合理的な社会システム】の問題なのである。
その方途を示さず、ただ己の価値観(思いこみの日本人観でも構わないが)のみを一方的に主張するのは、この平和共存の道を閉ざし、文字通り国内を暴力的闘争の場に変えるということである。(イラクシーア派スンニ派が一つの領土を巡って生き残りの宗教戦争を展開しているごとく)

 

◆604 名前:やまんば ◆bBpWaTff0M [sage] 投稿日:2012/03/04(日) 01:01:29.42
上記の話を踏まえて、再度バーネット判決を読むがよい。
結局、この判決文でアメリカの裁判官が言っていることは、上記に引用したJ・S・ミルがその『自由論』で語っている「合理的社会システム」論とほとんど同じ核心である事がわかる。

http://kohoken.s5.pf-x.net/cgi-bin/folio.cgi?index=bun&query=/lib/khk195a2.htm

> 今われわれの前にある問題は、この原理の例証である。自由な公教育は、非宗教的教育と政治的中立の理念に忠実であるならば、いかなる階級、宗教、政党、党派の敵味方とはならないであろう。
>しかし、もしそれがイデオロギー的教育を行なうとすれば、各政党、宗派は教育制度の影響を抑制しなければならない、
>あるいはそれに失敗しても、弱めるようにしなければならない。
>憲法の制限条項の遵守は、その運用が適切であれば政府を弱めることはないだろう。


◆608 名前:やまんば ◆bBpWaTff0M [sage] 投稿日:2012/03/04(日) 01:31:25.08
>>605
>人に対して「思想は押しつけるな」と文句を言っておきながら、
>自分は押しつけるとか、ダブルスタンダードだよなぁ。

解説者クンが押しつけているのは、自分が勝手に思い込んだ【国際的マナー】とかいうやつでしたよねえー。

「手づかみで食事する」のは国際マナー違反とか言ってましたが、そんな国際マナーは聞いたこともないし、そもそもそんな些末な問題で、目くじらを立てて他人にマナーを強制するのもどうかしている。

確か、国歌も校歌も同じようなもので、さしさわりのない無意味な歌だから歌ったって構わないジャンとかも言ってましたが、それなら歌わなくたって構わないジャン。(意味不明の歌を歌をただ口パクで唄わされる子供達も悲惨です。)

こんな調子なので、解説者クンの押しつけ理由はほとんど思想以前のデタラメとしか言いようがない。少なくとも、国旗国歌を押しつけている人達は、文科省とか教育委員会とか学校校長とか、権力機構の担う人達だから、「思想を押しつけるな」と言うなら、むしろ権力側に自制が求められるのが当然でしょう。

 

◆621 名前:やまんば ◆bBpWaTff0M [sage] 投稿日:2012/03/04(日) 11:28:58.80
>>612
「たとえば、酩酊や怠惰は、不行跡ではあっても、他人の利益を害さない限りは、他人の干渉を受けるべきではないが、もし彼が過去に酩酊して他人に暴力を加えた等で有罪歴がある者の場合、あるいは怠惰ゆえに家族の扶養義務を履行しない場合などは、法律をもって干渉されるべきである。」 岩波文庫「自由論」p195より引用

こんな事は当たり前だよねえ。誰がこんな事を否定しているの?

私が最初に引用したミルの文章の中にも(>>602)、
「文明社会で個人に対して力を行使するのが正当だと言えるのはただ一つ、他人に危害が及ぶのを防ぐことを目的とする場合だけである」
とはっきり謳っているのだから、上記の「酩酊や怠惰」が「他人に危害をもたらす」ケースで、社会の強制力を持って個人の行動が抑制されるのは当然の事である。

しかし問題は、学校の教師や生徒が、国旗国歌への起立斉唱を拒んだようなケースで、それを上記の「酩酊して他人に暴力を加えた有罪歴がある者」と同列に論じ、かつその者に「法律を持って干渉し」個人の自由を奪う、あるいは制限する事が認められるのか?という点にある。

この点で解説者クンが、J・S・ミルの文章から自説の正しさを立証するであれば、【学校の教師や生徒が、国旗国歌への起立斉唱を拒む】事によって、一体どんな【他人の利益が害された】のかを、十分に説明しなければならない。

少なくとも、一部のウヨクや解説者クン等のネトウヨくんらが、【気分を害した】【嫌な気分を味わされた】【腹が立った】程度の【理由】で、学校の教師や生徒の自由権に干渉を加える事が許されるのか、という問題である。

解説者クンは、自由権を主張する人々に対して常に「我が儘」「私情」だと非難するが、果たしてこうしたケースで【我が儘】【私情】を主張しているのは、どちらの側なのか?この点は非常に核心的な問題なので、十分に熟慮していただきたいものである。

 

◆622 名前:やまんば ◆bBpWaTff0M [sage] 投稿日:2012/03/04(日) 11:33:42.41
だが、何時の時代にも、ネトウヨくんらのような我が儘・ジコチューな人はいる者である。一層始末に悪いのは、それが無自覚な点である。

自分達の意見があたかも社会の多数派であり、【常識を主張しているに過ぎない】と、世界がまるで自分達を中心に回っているかのように錯覚して、他人の自由権にあれこれ口を差し挟む。口で批判するだけなら、まだ言論の自由の範囲であるが、官憲に訴えて、他人の自由権に強制的・暴力的干渉を加えようとする。

J・s・ミルには、この様な状況は手に取るように見えていたわけである。 

>だが、個人のみに関係する行動に社会が干渉すべきでないとする理由のうち、もっとも強力なものは、干渉した場合に、間違った方法で間違った部分に干渉することになる可能性が高いことである。社会道徳の問題、他人に対する義務の問題であれば、社会の意見、つまり支配的な多数派の意見は、間違っている場合もあるが、正しい場合の方が多いとみられる。こうした問題あれば、自分自身の利害だけを判断するだけでよく、ある形態の行動を許容したときに、自分自身にどのような影響が及ぶかを判断するだけでいいからだ。

>しかし、個人のみに関係する行動について、同じような多数派の意見を法として少数派に>強制した場合、正しいことも間違っていることもほぼ同じくらいにある可能性が高い。この場合、社会の意見はせいぜいのところ、他人にとっての利害得失に関する一部の人>の意見にすぎず、そうですらないことが多いからだ。
世論がある行動を非難するとき、まったく冷淡な姿勢をとって、その行動をとる人の好みや>都合を無視し、自分たちの好みだけをいいたてることが多いのだ。

 

>自分が嫌う行動がとられているのをみると、害を受けたと考え、感情が傷つけられたと憤慨する人は多い。頑迷な宗教家が、他人の宗教心を無視していると非難されて、不愉快な礼拝や信条に固執する連中こそ、自分の感情を無視していると反論したという話がある。しかし、ある人物が自分の意見に対してもつ感情と、その人がその意見をもっていることに憤慨して他人がもつ感情では、大きな違いがある。他人の財布を狙う盗人の望みと、自分の財布を盗まれたくないという所有者の望みの間に大きな違いがあるのと同じだ。(J・S・ミル『自由論』光文社文庫p186-187)

私がすでに>>602で書いたように、ミルの自由の核心は、異なった考え方、対立する考え方、多様な価値観をもつ人達が、一つの体制、一つの社会共同体の中で平和的に、生産的に「共生する」その合理的な社会システムを如何に構築するか、という問題である。
(思想言論を統制し、多様な意見を排除する試みが、如何に貧困で陰惨な社会状況を作り出すからは、社会主義官僚独裁の実験の中ですでに証明されている。)

ネトウヨくんたちは、特定の価値観を持つことは自由であるが、(日の丸は綺麗だとか、君が代は聞いていてうっとりするだとか、天皇制が無ければ日本人は消滅するだとかの主観的な判断)、その特定の価値観を、国家権力の強制装置を使って、あるいは教育機関を独占して国民に(公務員でも同じ)、強制するのは少なくとも民主主義のルール違反である、ということ位は少なくとも自覚すべきであろう。

◆641 名前:やまんば ◆bBpWaTff0M [sage] 投稿日:2012/03/04(日) 20:12:27.28
>>632
>もちろん、「卒業式の進行を妨害した」と言う他人の迷惑をかけているのだがねぇ

何度もJ・S・ミルの話を持ち出して申し訳ないが、こうした解説者クンの根拠のない妄想を耳にすると、やっぱりミルが上記の文章で指摘した光景そのまんま思い出さざるを得ない。(藁

「自分が嫌う行動がとられているのをみると、害を受けたと考え、感情が傷つけられたと憤慨する人が多い」(>>624)

つまり感情論に流されて、正確な事実関係が見えなくなっている。坊主憎けりゃ袈裟まで憎い、の例えにあるようにそれが取るに足りない些末な行動でも、ネトウヨ君らには、不起立教師の行為は、なんとしてでも「ハレンチな悪行」であった事にしなければ気が済まないのだろう。

しかし実際に、その会場で黙って座っている行為(不起立)が、一体どれほど「卒業式の進行の妨害」になったというのであろうか?
解説者くんは、その会場を目撃したのだろうか?会場でパニックが起きて大混乱になり卒業式が中止にでもなったのだろうか?
それなら、都教委による不起立教師の処分は、単なる「訓告」や「戒告」では済まないだろうし、実際都教委の処分理由にも単なる「服務事故」とあるだけで、「式典の妨害」などは処分理由に挙げられていない。

会場にいた校長や教頭、教育委員会から送り込まれた監視員、ウヨクの都議などが大騒ぎを起こさない限りは、怖らくその式典は--不起立教師や生徒が何人居ようと--結果的には何事もなかった様に「無事完了」という事になったであろう。

いやその程度の人畜無害な行動でも、やはり世の中には、どうしても【自分が嫌う行動が取られている】のをみて【感情が傷つけられたと憤慨する】頑迷な人達はいるでしょう。解説者クンもそうした人達の典型的な一人と言えるでしょう。

しかし、やっぱりここでも、感情的な意見と、正確な事実認識に基づく理性的な判断とでは、後者を優先すべきなのです。

 

◆643 名前:やまんば ◆bBpWaTff0M [sage] 投稿日:2012/03/04(日) 20:36:52.95
>>641
>それを判断するのは個人ではなく社会だってのに。

だ・か・ら、今問題の中心は、個人の自由権に対して「社会」が(正確にいうと【行政権力】だが)制限を加える正当性の根拠は何か?を問うているわけで、最初から社会が(正確にいうと【行政権力】だが)個人に対して無制限に権力を振るうのが正当であるというなら、それは最初から個人の自由権などは存在しないと言っているようなものである。(江戸時代の大衆の様に、幕府の役人に意見具申はできるが決定権は全て役人が持っている、という事)

どうやら解説者クンは、「我が儘」を主張するのはいつも個人の方で、行政権力が「我が儘」な事はやらないと確信しているらしい。それなら、解説者クンは、民主党政権増税要求にも、「社会」の当然の判断として黙って大人しく従わなければならないだろう。(藁

>ミルは「迷惑をかけているかどうか個人で判断してもよい」とか言っているのかねぇ?w

ミルが言っているのは、「社会」の「共同利益」がその個人によって侵害されたという明白な証拠がない限りは、最大限、個人の自由の権利は認められ、保障されるべきだ、という考えです。

日本国憲法では、この「社会の共同利益」は【公共の福祉】という言葉に置き換えられています。

>第一三条、全ての国民は個人として尊重される。生命、自由及び幸福追及に対する国民の権利については、公共の福祉に反しない限り、立法その他の国政の上で、最大限の尊重を必要とする。

つまり、解説者クンの言うような意味不明で曖昧模糊な【迷惑行為】で、個人の自由が制限されるというような事は、近代の文明先進国の憲法のどこにも謳われていないわけです。(藁

 

◆650 名前:やまんば ◆bBpWaTff0M [sage] 投稿日:2012/03/04(日) 22:43:11.53 >>633
>「子供の親が望むなら宗教でも何でも教えればよい」とも言っているのがミルなんだがw

ああ、そういう事は言ってますね。
私も、別に公立学校で、宗教を教えたって構わないと思いますね。戦前の修身教科書の内容だって、日の丸君が代の由来だって、ついでに共産主義思想だって、教えていいと思いますね。それはこういう意味ですね。

>賛否両論のある問題で、政府が国民の結論をどちらかに導こうとするのは、すべて害悪である。しかし、考える価値のある問題について自分で結論を下すのに必要な知識を各人がもっているかどうか国が確認し証明しようとするのは適正だと言えよう。
>哲学を学んでいる学生なら、ロックとカントのどちらに関する試験にも合格できるようにするのは良いことでありどちらの見方も否定する場合ですら、良いことである。
>また、無神論者にキリスト教の正しさを示す証拠について質問しても、キリスト教信仰告白を求めない限り反対する理由はない。しかし、高度な知識についての試験はすべて任意でなければならない。
>資格を欠くと判断した人を専門職から、教師の職からすら排除する権限を政府に与えるのはあまりに危険である。(J・S・ミル『自由論』光文社文庫p237)

こうした観点からすれば、「政治的中立」、「学問的中立」を謳いながら、結局は何も教えない(しかし、こっそりと自国への愛国イデオロギーだけは注入する)日本の公立学校教育では、頭の空っぽなネトウヨくんみたいな無教養な子供さん達しか育たないと思いますね。

 

◆658 名前:やまんば ◆bBpWaTff0M [sage] 投稿日:2012/03/05(月) 01:30:07.82 id:kpy5Rj2r [1/3]
>>651
>加害者側が言うことじゃない、「スキンシップ」と言うセクハラ親父と同レベルw

で、解説者クンは被害者側というわけかな?実際、不起立教師からどんな被害を受けたの?

>「卒業式の進行妨害」も立派な服務事故、迷惑行為だろうにw

客観的事実として「進行妨害」など無かったと言っているでしょ。教育委員会も裁判所もそう認定しているのに、どうして部外者の君が、「進行妨害」で迷惑を被ったなどと、嘘の証言をするの?

>それともミルは「小さな迷惑ならやっても良い」とでも言っているのかねぇ?

ミルは「迷惑」など全然問題にしていませんけど。そもそも「迷惑」ってなに?
人は多かれ少なかれ他者に迷惑を掛けて生きていますよ。親が病気で寝たきりになったら子供はその親の
面倒をみなければならないし、子供がいなければ、どこかの介護施設や病院のお世話にならなければいけない。
「お世話」と「迷惑」の境界なんて、そんなはっきりしたものがあるわけじゃない。それで助け合いがあり、相互扶助の関係が発生する。
他人に完璧に迷惑を掛けない生き方を選ぶなら、どこか離れ島で一人で生活するしかない。
純真な子供がいじめにあって、逆に自分の存在が他人にとって「迷惑な存在」なのだという自責の念から自殺した例すらある。

私にとって、君らのようなネトウヨの存在は社会的環境を悪化させているという意味で、実に迷惑な存在ですよ。
でも抹殺はできないし、実害の程度も取るに足りないものだから、そうしようとも思わない。かくも「迷惑」などという言葉は抽象的で曖昧な概念です。そういう曖昧な基準を使って、他人を法的強制力用いて裁くような真似はすべきではないのです。

◆660 名前:やまんば ◆bBpWaTff0M [sage] 投稿日:2012/03/05(月) 02:05:42.69 >>652
>ま、やまんばちゃんの指摘をするのであれば、「自分たちは迷惑をかけていない!」と加害者側が言い張っているだけなんだよなぁw

いや、私はあえて「迷惑をかけていない」などと言うつもりはないな。そりゃ、どうしたって日の丸と君が代、国家と天皇制を妄信している(あ、失礼、「尊敬している」だったかな?)人々がいる事は事実で、しかもある程度日本国民の多数派である事も事実であろうし、彼等にとって、それ(不起立・不斉唱)が「不愉快」「面白くない」「腹が立つ」・・・等々のいわば【迷惑行為】であることは、全然否定するつもりはない。

しかし、あえて言えば、その様な【迷惑】は、大人としての常識的社会生活の中では、君らが甘受すべき事柄なのです。
それはわれわれが日常で見聞きした他人の不愉快な言動を、一々警察に訴えて取り締まる事が、思想言論の自由の権利を著しく侵犯する事に繋がる恐れがあると懸念して、あえてその様な言動を見逃す、無視するという行動を取る事と一緒です。

つまり、思想言論の自由を守ろうとするならば、そうした微細な「迷惑行為」に関しては、言論上の批判にとどめて、あえて容認するという大人の寛容の精神がなければならない。
そもなければ、結局ところ、思想的対立、価値観の対立、宗教上の対立は深刻な社会的分裂を引き起こし、その分裂は強権的、暴力的な闘争によってのみ決着がつけられる事になるだろう。
ウヨクの諸君も社会的流行に乗って、あまりお調子に乗りすぎない方が賢明なのである。(藁 

ダブルスタンダードのルール違反

◆311 やまんば ◆bBpWaTff0M [sage] 投稿日:2012/12/10(月) 19:18:48
>>298
>要はルール(法律)だから守れというのは為政者として正解。

でもさあ、前にも説明したけど、石原慎太郎都知事(前)みたいに、「ルール(法律)」なんて勝手に無視してしまう為政者もいるんだよねえ。
憲法なんて守る必要がないと明言しているし、裁判所の判決だって、自分が気に入らなければ「とんでもない裁判官」の判決で、そんなモン無視して構わない態度です。

実際、国旗国歌への起立敬礼を都内公立学校の教職員に義務付けた、都教委の10・23通達は、石原都知事の強い要請で行われたものです。この通達違反を口実に不起立教師に出された都教委の処分は、すでに各級裁判所の判決で、戒告以上の懲罰的処分は、裁量権の逸脱で無効(違法)という結論が出ています。
橋下徹大阪市長も、職員に対して行った思想調査が違法な職権濫用にあたるとして、その撤回を余儀なくされている。

つまり、「ルール(法律)違反」は、為政者の側でもやるし、むしろその権力者のルール(法律)違反の方がよっぽど(強権力の行使を伴うだけに)悪質で、怖い。

ところが、わがネトウヨクン達の視点は、もっぱら弱い立場の国民や下級公務員の「ルール(法律)違反」には、徹底的に厳しいが、お気に入りの政治家や霞ヶ関官僚や警察などの文字通りの権力者のルール(法律)違反には、全くもって寛容なんだよねえ。
警察なんて、不正の温床みたいなもので、ルール(法律)違反なんて日常茶飯事だが、ネトウヨくんが警察の不正を追及している話などほとんど聞いた事がないよねえ。

日本人には昔は「判官贔屓」という「美風」があったらしいが、時代も下って、今の時代の意味する「判官贔屓」とは、薄幸であったり、弱い立場に立たされた人(この場合は源義経)に対する同情の意味でなくて、まさに強い立場の「判官」=権力者(この場合源頼朝)に対する、「えこ贔屓」の美風に変わってしまったのだろうか?(藁

2012年最高裁判決=「基本的に戒告処分までが懲戒権者の裁量の範囲」元教諭の停職処分の取り消し

◆317 自分:やまんば ◆bBpWaTff0M [sage] 投稿日:2012/12/10(月) 22:52:20.71
>>315,>>316
>通達は最高裁て合憲と認められてるよ

私は「処分」の話をしているのですが。↓これが日の丸君が代関係の裁判の最新判決です。 

君が代訴訟で賠償を初認定 東京高裁差し戻し審
2012.11.7 19:26

>学校行事で国歌斉唱の際に起立しなかったことなどを理由に停職処分を受けたのは不当として、元東京都立養護学校教諭の女性(62)が都に300万円の損害賠償を求めた訴訟の差し戻し控訴審判決が7日、東京高裁であった。
>南敏文裁判長は「処分は一律的に行われ、慎重に考慮されていなかった」として都教育委員会側の過失を認定、30万円の支払いを命じた。
>不起立をめぐる懲戒処分に対し、賠償が認められたのは初めて。

>元教諭は平成18年1月の学校行事で国歌の起立斉唱に応じず、停職1カ月の処分を受けた。処分取り消しと賠償を求めた元教諭らの訴えに対し、最高裁は今年1月、「基本的に戒告処分までが懲戒権者の裁量の範囲」と判断。元教諭の停職処分の取り消しを命じ、都教委側の過失の有無などを審理し直すよう高裁に差し戻していた。

石原慎太郎都知事(前)は、不起立教師の首を全員切りたかったんだろうけど、日本は一応法治国家スレスレなので、暴君もそこまでは出来なかったという事でつね。

いずれにしても「30万円を払え」という裁判所命令が出たのだから、その賠償金は、その処分に関わった責任者の役人(東京都教育委員、もしくは前東京都知事)に支払わせるべきだと思うけど、君はどう思うかな?

 

上意下達の職務命令
◆455 名前:やまんば ◆bBpWaTff0M [sage] 投稿日:2012/12/13(木) 23:26:48.06

>>433
>職務命令は校長から出てますよ。

校長とか言っても、いまは教育委員会(正確には文科省の下請けの教育局)の下級職員だからねえ、全然人望もなければ、職務権限も無いんだよねえ。(藁

中には、土肥信雄氏(元東京都三鷹高校校長)みたいに、生徒の事を考えて、教育委員会の理不尽な命令に真っ向から逆らう立派な人もいるけど、まあ、ほとんど千人に一人だろうねえ。
佐高信から、「あなたみたいな人がよく校長になれましたねえ?」と聞かれて、どうして都内の校長になれたのか自分でも分からないと答えている位だから、よっぽど希有な校長だったんでしょうねえ。(『それは密告からはじまった-校長 vs 東京都教育委員会七つ森書館、参照)

そもそも「職務命令」は、(実質)教育委員会が出しているのですから、君の思い違いですね。

国旗国歌への礼儀作法、国際マナー、国際常識とは?

◆431 自分:やまんば ◆bBpWaTff0M [sage] 投稿日:2012/12/13(木) 18:09:54.34
見ず知らずの人に、いきなり「敬意を払え」とか、それが「国際マナー」とか「世界の常識」とか言われたら、特に国旗国歌に違和感を持っていない人でも、「ムッ」とするよね。見ず知らずのお前なんかに言われたくない、とか。(笑

「敬意」というのは、やっぱり自分が感じるごく自然な態度で表明すべきもので、他人から強要されるものではないでしょう。

そもそも儀礼作法なんて「世界共通」のものなんかあるのかしら?日本式儀礼作法なんて、その珍しさでは世界遺産クラスで、映画の脚色などでも、東洋人の顔をしてペコペコお辞儀をする人間をみたら、まず日本人を連想する話になっているんじゃないかしら?

誤解のないように言うと、珍しいとか希有だとか言う理由で悪い、なんて言っていないんだよ。ただそんな礼儀作法を、「国際マナー」とか「国際常識」とか的外れの事は言わない方がよい、と言っているまでだ。
とんでもない勘違いで、むしろマナー違反で恥を掻くのは自分の方かも知れないし。

自分の国(日本)は世界の一等国なので、自分の国の「マナー」も一等賞で、世界標準に違いない、とか勘違いしてはいけない。
それでなくとも、つい数十年前まで、わが大和民族は、「大東亜共栄園建設」とか「八紘一宇」とか、特異で独善的な価値観をアジアの諸国に「世界標準」として押しつけようとして、大反発を受けた歴史がある。
「日の丸」を見ただけで頭に血が逆流する外国人もまだいるみたいだ。

本の学校の「卒業式」「入学式」も、最近は厳粛さだけが売り物の葬式みたい儀式になってしまっているようだが、それが日本の古き良き伝統で、どうしてもその「厳粛さ」を守りたいと保守系の諸君が懇願してやまないのであれば、その「厳かな儀式」の雰囲気自体には無理に反対はしないけど、(確かに、葬式の場に「笑顔・笑顔」はなじまないでしょうからw)、ただ調子に乗って、君が代斉唱の後に、天皇陛下万歳三唱とか、御真影奉拝とか、宮城遙拝とか、教育勅語朗読とか続くのは、勘弁願いたいもんだね。
また、それもいつの間にか「国際マナー」「国際常識」とか言われ始めるのでしょうからね。(笑

【拉致事件を本音で語れ!偽善排除】 2ちゃんねる論争2003-2006年

「逆拉致」はこうして行われた

2ちゃんねる「ニュース議論板」【拉致事件を本音で語れ! 偽善排除 9】 
◆432 :やまんば :03/09/27 16:05 id:pzpgxix/
結局、9・17平壌宣言が国交正常化交渉に進展する事を阻んだのはアメリカのブッシュ政権です。(安保晋三は、ただ彼らの手先をやったに過ぎません。)

私は、9・17会談の直後からこの内容が「アメリカ戦略」と矛盾している事に気づいて、必ずアメリカの横やりが入ると見ていました。
(この会談当初は、むしろ反対にアメリカの圧力に北朝鮮が折れて拉致問題への解決に乗り出したのだ、という噂話が主流だった。)
この辺の経緯は、岩波新書薬師寺克行「外務省」に詳しく書かれています。
もち論、この2ちゃんには朝日新聞記者の書いた事など信じられるか、というおヒトの意見が大勢でしょうから、別に信じて貰わなくも結構です(^^;;

ただ、私の意見をもう一つ付け加えると、当初アメリカのブッシュ政権は、イラク戦争準備の問題に関心が集中していて、北朝鮮問題をないがしろにしていた、ないしは余り刺激しないで大人しくしていて貰おうという思惑も絡んでいた様に思える。

しかし9・17日朝会談の内容を検討して、それが余りに北朝鮮ペースものと解釈したブッシュ政権ネオコン派が慌てて、核開発疑惑のニュースをリークするなどして、問題に介入してきたものと思われる。

日本政府が拉致被害者5人の一時帰国を永住帰国に切り換え、山下清氏のいう「再拉致」「逆拉致」を実行したのが、その時期(10月中旬)にぴったり一致するのは、もち論、全然偶然ではないのである。(その「逆拉致」のアイディアを考えたのは、安倍晋三かもしれないが、それは所詮アメリカ外交の手のひらの上で踊った売国外交の延長線上の話に過ぎない。)

◆ 221 :やまんば :03/10/10 10:44 id:d6Cp8UD/
>>196、山下氏今日は。
> けれども、俺は、アホぼん晋三や小泉がそこまで理解したうえで
>再拉致をやったとはとても思えないのです。彼等は相当なノータリンだよ。

そうそう、小泉と外務省は点数稼ぎに目が眩み、国民的人気取りの政治的パフォーマンスで、ホイホイ平壌に飛んだに過ぎない。安倍晋三もただそれに付いていっただけ。

その「日朝国交正常化」という極めて困難な戦後処理の問題を解決するには、ウヨク反動勢力の激しい抵抗とアメリカ戦略との整合性を十分に踏まえた上での、重大な政治的決断が必要なのにそんな用意はまるでなかった。

本来なら、そんな安易な外交をやったという事で、小泉政権は責任が追及され、倒閣運動にすら発展しかねなかった。
しかし、小泉はブッシュへの忠誠心が認められてアメリカから許され、国民からは「5人の日本人拉致被害者」を奪還した「愛国的行為」だけはかろうじて評価された(^^;;

(というよりも正確には、国民の多くは、日朝交渉の真実など何も知らされず、ウヨクマスコミの反北朝鮮・反金正日キャンペーンにただ踊らされているだけ。)

安倍晋三の人気の秘密

◆ 222 :やまんば :03/10/10 10:51 id:d6Cp8UD/
>>219 @氏今日は。
>しかし、この大無能の安倍ボンが何でコンナに人気が有るヤロね!!(w

5人の拉致被害者の「奪還」は本来、田中均の手柄だった訳だよね。
その手柄を安倍晋三が<横取り>した。

彼はもともと日朝国交正常化交渉に大反対で、9・17日朝首脳会談の時にも
官房副長官として訪朝するのを嫌がっていた。
結局、拉致議連の代表として日本政府が「安易な妥協をしない」為のいわば監
視役として送り込まれたに過ぎない。
だが、その「安易な妥協」(平壌宣言)の結果があって、拉致被害の実体の一
部が公表され、5人の拉致被害者の一時帰国と相成った。
ところがどこまでも卑怯な安倍晋三は、自分だけが「安易な妥協に反対だっ
た」様な顔を作って、帰国後、強硬派に「再変身」し、国交正常化交渉を
ぶち壊す為に、一時帰国者5人の「逆拉致」に走った。
(この背後には、独自の日朝交渉を阻止したいアメリカの指示と支援があった)

こうして田中均が「国賊」になり、果断な強腰外交を演出した安倍晋三が愛国
の英雄として、いつの間にか自民党の幹事長まで登り詰めた。

 日本政府の姿勢への懐疑論

https://news2.5ch.net/test/read.cgi/news2/1073649928/22

◆22 :やまんば :04/01/10 20:45 id:XeY/y03v
>懐疑論もここまで行くと、お見事としかいうほか無い。・・・・唖然。

しかし残念ながら、私の「懐疑論」はこれまでも余り大外れした事はないんだよ。
北朝鮮当局が従来から、拉致被害者家族の要求である子供達の日本側への引き渡
しを別段拒んで来た訳ではないという事情は、クソウヨ諸君の根拠のない非難に
反駁して私が何度もこれまで指摘してきた事実関係だ。
山下清氏も同様の指摘をしている。)
それは北朝鮮が特別人道的国家だからではなく、日朝首脳会談の成果から拉致被
害者を日本に送り返すという決定を行った以上、子供達を彼らから引き離し北朝
鮮にそのまま残す特別な政治的理由は無かったからである。

北朝鮮側が言っている事は、協定破りで信義違反の日本政府のやり口であって、
その限りでは問題の打開は、日本政府側が謝罪し、一旦5人の親達を北朝鮮に送
り返すという簡単な手続きで済む話であったのである。
(日本政府がそうしなかったのは、もち論、安倍晋三拉致議連等のウヨク強硬
派が日朝国交正常化交渉の成果をぶち壊す目的で意図的に事を荒立てようとした
為である。)

それを拉致議連の先生達が今更のごとく、子供達の送還に関する北朝鮮側の見解
を、あたかも北朝鮮側の新しい譲歩案であるかの様に宣伝し、自分達の手柄話に
つなげようというのは、手前味噌の話しであり、眉唾ものの話でしかないと云う
事である。
結局、拉致議連の先生達は、拉致問題の膠着化という自らが招いた結果を家族の
会に釈明する為、あたかも自分達の「圧力路線」が北朝鮮側の一方的譲歩を引き
出したのだ、という様な話しを創作したかったのである。つまり毎度お馴染みの
見え透いた政治的プロパガンダのお話に過ぎないのである。

パロディ「安倍晋三の政治主張」

http://mimizun.com/log/2ch/news2/1103529630/910

◆ 910 名前:朝まで名無しさん 投稿日:05/01/18 15:23:25 ID:BOmyowmN
お前等2ちゃんに巣くう厨房ども、安倍先生へのクソ中傷をヤメレ。
安倍先生の愛国にかける熱情と公正中立な政治主張が分からんのか?
バカタレども、これを↓嫁!!

<安倍晋三の政治主張>(H17.1.17)

北朝鮮の人間はみな工作員(スパイ)です。
その工作員に接触した日本人はみな騙されて北朝鮮の工作員(スパイ)になります。
それ故、朝日の加藤も工作員(スパイ)になりました。
外務省の田中均は言うまでもありません。爆弾で脅されて当たり前です。
小泉首相も、日朝首脳会談で金正日と話をしたので、きっと北朝鮮の工作員になった
のでしょう。しつこく「日朝国交正常化」にこだわるのがその証拠です。
僕ちゃん(安倍)は、最初の日朝会談に陪席していたけれども、 用心して一人だけ
無菌室にいたので、北朝鮮の工作員になることをまぬがれました。(苦笑)

NHKの長井もスパイです。私を落とし込めようと生意気に内部告発をやりました。
朝日新聞は全社挙げてスパイの巣窟です。
日本の外務省をはじめ、北朝鮮に柔軟な態度をとろうとうする政府の職員にも用心し
なければなりません。彼らは北朝鮮に懐柔されたスパイの可能性があります。

日本はスパイ天国です。これから国の方針を改め、かってのソ連や東ドイツ、いまの
北朝鮮の様に 国民の間にスパイ密告網を張り巡らさなければなりません。
愛国者とは、あなたの隣に隠れ住むスパイの住民を発見し、速やかに警察に通報する
国民のことです。黙って見逃す国民は、自動的に売国奴になります。
まずその手始めに、売国奴・スパイの一大巣窟・朝日新聞社を解体しなくてはなりま
せん。
さあ街宣車の用意はいいかな?それでは築地に向け進軍開始、Let's go!!(^_^)/~

 

日本の右翼勢力に拉致問題解決の意思は無し

http://mimizun.com/log/2ch/news2/1103529630/934

◆ 934 名前:やまんば 投稿日:05/01/19 11:22:22 ID:nHREBKK1
だからはじめから日本側における「拉致問題解決」の落とし所が不明確なので、事態の膠着が打開できる見通しは全くつかない。国内の右翼勢力もそれを良いことに、経済制裁等の強硬 路線をエスカレートさせ、日朝交渉のルートそのものを断ち切る為に奔走している。
彼ら右翼勢力の目的は、拉致問題の解決とは別の所にあるのであるから、その活動も当然である。

少なくとも、次の3点に関しては明白に北朝鮮側の譲歩・「誠意の表明」と解釈する事が出来る。
①02年9・11日朝首脳会談で、金正日が拉致の犯罪事件を認め、謝罪した。
②02年10月に拉致被害者の内生存者5人の日本帰国が実施された。
③04年5月小泉再訪朝で、北朝鮮側に留め置かれた8人の家族が日本に引き渡された。

しかしながら、日本側からの譲歩・「誠意の表明」は、
①02年9・11平壌宣言で過去の植民地支配を謝罪し、日朝国交回復実現に向け努力する旨を表明した。
②04年5月小泉再訪朝で、5人の家族引渡しとのバーターで食糧支援の実施と日朝国交回復への日本政府側の強い決意を改めて表明した。
・・の2点に留まっている。
この内、日朝国交正常化への日本政府の強い決意は、それが具体的な施策で裏付けられない限り、 単なる空文句、あるいは空手形とも解釈されるだろう。

こうした中で、北朝鮮側はこれ以上の譲歩を重ねる事は、むしろ右翼勢力を勢いづかせるだけの結果にしか 繋がらない、後は総て日本政府の態度如何、との判断に傾いたとしてもこれはやむを得ない事態である。
それは、家族会、救う会、拉致議連らの活動が導いた必然的な結果でもある。
彼らは「北朝鮮政府は、最初から100%嘘つきで、誠意の欠片もなく、柔軟な話し合いによる解決は不可能、あるのは経済制裁等の圧力路線あるのみ」という姿勢で一貫している。
しかしそうなら、「100%嘘つきで誠意の欠片もない」相手に、今後更なる誠意ある回答を期待する事は 自己矛盾と言わざるを得ないだろう。

 

 

 

 

大義のない戦争に反対する 2003年3月FSHISO

FSHISO MES( 9):時事問題討論室 03/03/17 -
17531/17534 QGB02146 TATEO

大義のない戦争に反対する

■ 私の戦争反対の理由
私が戦争に反対する理由はいくつかありますが、しかし、やはりその中で重要な点は、<大義のない戦争は絶対にすべきではない>、という事です。

そういう意味では私の立場は、日本の国是たる憲法9条の絶対平和主義の立場とは異なります。
戦争は嫌でも、時にはやらなければならない場合もありうるでしょう。それは<自衛のための戦争>の場合です。
もし日本に敵対的な国があり、その国の軍隊が日本の領土に攻め込んでくれば、応戦するしかないでしょう。
日本の場合、そんな<自衛の戦争>は、史上、中世のモンゴルに攻められた時くらいしかないのですから、(あとは幕末に、欧米列強国からの軍事的圧力を受けた時)かなり無理な想定部分もありますが、やはり何らかの国防対策は必要だ、というのが私の立場です。

そうした点から考える時、今回のアメリカによる対イラク戦争に、日本政府が支持を与え、あるいはその戦争に荷担する、何か<大義名分>があるのでしょうか?

多分、何もありません。
アメリカのブッシュ政権によって企図されている戦争は、イラクの石油、中東におけるアメリカの石油利権の確保を狙ったむき出しの略奪の戦争、強盗戦争以外の何ものでもありません。(理由は他にも考えられますが、まず一番の理由はこれでしょう。)これほど、大義名分のない戦争も史上空前と言ってよいでしょう。

それは、アメリカの自衛の戦争でもありません。
アメリカ本土が、直接イラクから軍事的に攻撃されたわけではありません。
名目は、その可能性がある、というだけです。
フセイン政権を打倒しない限り、アメリカに軍事的脅威になる、だから<やられる前にやる>、つまり先制攻撃が許されるという理由です。2002年9月にまとめられたとするアメリカの「国家安全保障戦略」ではこの先制攻撃の概念が政策の重要な柱として打ち出されました。
ここに、この戦争は大義がないだけでなく、無制限に世界戦争へ発展・拡大する可能性のある、際だって危険な性格の戦争である事が分かります。

日本政府=小泉政権は、その戦争に大義がない事を知っているから、その戦争支持の理由を国民に公然と説明することなく、裏に回ってこそこそと動き戦争支援策をまとめているでしょう。
(しかし彼らは多分、この戦争の本当に<危険な性格>を読み取って動いてはいないでしょう。ここに小泉、福田、安倍、石破ら自民党政権上層部のノーテンキぶりがうかがえます。)

では<大義名分>はともかく、日本がこのイラク戦争を支持する本当の理由は何でしょうか?
フセイン政権が日本にとっても軍事的脅威だから、などとはとても言えた話ではないでしょう。
また仮に軍事的脅威を認めたにしても、攻撃された訳でもないのに先に戦争を仕掛けるのは<自衛の為の戦争>概念を逸脱した、国際法違反の戦争行為になります。

結局、理由らしき理由は、最後に、アメリカが日本の親しいパートナーであり、比類無き同盟国だ、という関係の問題に帰着します。
つまり友人の戦争を支持するのは当然だ、という屁理屈くらいでしょう。

ここに日本の没主体的な日和見外交の全てが集約されています。
日本の国益はどうなるのでしょう?
そのアメリカの危険な戦争を支持することで、日本の国益は損ねられないでしょうか?
先の湾岸戦争では、日本は1兆数千億円もの軍資金を提供しながら、何一つ国際社会から評価されなかったと言われています、それどころか、アメリカは湾岸戦争以降、その比類無き国威をバックに、1990年代の未曾有の好景気に沸き立つ一方、日本はそれ以降、長期の不況のどん底に突き落とされました(それは直接的には1985年のプラザ合意以降、系統的なドル安円高誘導の政策によっても流れが作られました)。

こうした事情が物語る事は、この戦争支持の理由は、日本がアメリカの同盟国だからではありません。日本は属国として、アメリカの命令に従わされているだけなのです。
従って、その政策は、日本人の命を抵当に入れ、日本の国民的利益を外国にアメリカに引き渡す売国的政策に他なりません。あるいはこの政策で、アメリカのグローバル市場経済の支配に乗っかって、一儲け二儲けをたくらむ売国奴的資本家だけがうるおうのみです。

もはやこの戦争を支持する大義名分は何一つありません。
ただ奴隷の様に、アメリカの命令に従わされているだけです。
日本の政治家や外務省の役人は、それが国民に知られる事を恐れて(何故ならそれを知られれば、国民から「売国奴」として弾劾を受け、首になるからです)、裏で姑息に動き回っているのです。

そして大義のない、道義に反した戦争を行えば、仮にその戦争に一時的に勝利したにしても、世界中にその遺恨を残します。そのツケは必ず回ってくるでしょう。
隙があれば、必ず一度は屈服させた相手からの報復と反撃を受けるでしょう。

アメリカはそれを強大な軍事力、日本の国家予算のほぼ半分にもなる巨額の国防軍事予算の投入、有りとあらゆる大量殺戮兵器の開発等々で、世界中を軍靴の下に置き、力でねじ伏せようとしているのです。
日本も当然、アメリカの手先として世界中の国々から敵対視されるでしょう。
日本もまた益々その脅威に怯え、更なる軍事力強化の方向に走らざるをえないでしょう。
北朝鮮問題はそのさきがけであり、小泉政権はなし崩し的に国防体制の強化に乗り出しているのです。

■ 戦争問題とFSHISOの関係
先の大戦で壊滅的打撃をうけ戦争の凄惨な事実を経験したわが国日本では、長い間、世界の平和運動の中心的存在であったでしょう。
しかしそれ等は、ただ核爆弾等の戦争の残酷な事実、悲惨さだけを訴えるものであり、本当の意味での反戦運動と結びついていた訳ではありません。
何故なら、平和は、祈る事やそれ自体を希求する事で実現するのではなく、戦争が引き起こされる事の原因、理由を解明し、それとの周到な戦いなくしては守られないからです。

しかし、日本では絶対平和を国是として、その戦争の原因究明がおろそかにされ続けてきたのです。朝鮮、中国等に行った日本の侵略戦争の歴史がきちんと経験的に総括されていないのです。だから、先の大戦の教訓は、アメリカから一方的にやられた事の臆病な精神しか残らなかったのです。
今日の日本における反戦運動の停滞の主要な根拠の一つが、ここにあるでしょう。

戦争は、明確なそれを意図した特定の政治勢力の手で引き起こされます。
たまたま軍隊同士がどこかで遭遇して、衝突が始まってしまったという類の物語ではないのです。
だから、戦争前には系統的に、戦争を煽る政治的プロパガンダが開始されます。北朝鮮問題がその良い事例です。
とに角、明確な敵を作りだし、敵を悪党に見立て、その戦争に何が道義があるかの様な口実が系統的に作り出されます。金正日体制下での大衆の悲惨な状況が放映され、国民の中にその金独裁政権への敵愾心が持ち込まれます。しかし、日本のマスコミがこれまでの歴史において、朝鮮人の人道問題をそれほど心配していた事実などあるでしょうか?
やはりそこには隠された政治的意図があると判断すべきでしょう。

戦争の真の目的の多くは、経済的利益の拡大・追求でしょう。敵対国の軍事的脅威などは全くのでたらめで、国防予算を拡大する為の口実でしょう。
私は、こうした戦争プロパガンダの手法を、この場で系統的に暴露してきたのです。
こういう意識的な戦争策動を暴露する活動が無ければ、必ず戦争勢力に、知らぬ間に、ずるずると国民は引きずり込まれます。かって満州関東軍が居座り、彼らの戦争挑発により日本がずるずるとなし崩し的に戦争状態へ引きずり込まれた様にです。
北朝鮮問題での日本人拉致被害者の会のやっている事も、従って平和を求める活動ではなく、明白な戦争挑発の行動になりうるのです。

FSHISOは、ほとんと組織とも呼べないほどの小さな仲間の集まりかも知れません。しかしそれでも、やはり言論機関の一部と言えるでしょう。
そこでの発言が外に持ち出されれば、それ相応のインパクトを持ち、かつ外部からの強力な圧力を被る可能性のある言論機関の一部でしょう。

戦争は、その言論活動における最大の危機なのです。
戦争は、激しい利害関係の衝突を引き起こします。それは他人(他国の大衆)の自由、権利、生存自体を脅かし、それを奪う行為だから当然です。
お互いが自分の側の自由、権利、生存を主張して、相手の自由、権利、生存を真っ向から否定する運動です。当然、それは殺し合いも伴うでしょう。
そうした時代には、言論活動もまた、それまでの平和的討論で済んでいた問題が、戦いの場に変わるのです。必然的にそうならざるを得ません。日本政府の戦争荷担が一層進み、それへの国民動員が進めば進むほど、国内
的情勢は更に緊迫するでしょう。(有事法制化、情報管理強化他)

しかしFSHISOは、その事を知っているが故に、これまで戦争問題に無関心を装い、避けて見ぬふりをし、寝たふりをしてきたのです。文字通り、臭いものには蓋、という訳です。
それをやれば、文字通り、戦争支持派と反対派の激しいバトルになるからです。これまでのFSHISOでの数多いバトルなど問題にならない程激しい戦いになります。(会員数が昔より減って発言数が少ないから、そう見えないだけです。)
だから、FSHISOのシスオペ氏は、昔のからの良き静かなFSHISOを語り、中立的立場で言論機関の存続を願っているのです。それが、可能なら、そうすべきでしょう。何もしないで言論の自由が守られるなら、それはそれで結構な話です。
しかし戦争の問題を正面から取り上げ、議論に挙げなければ、既に述べたように言論機関の死につながります。
言論の自由は斗いによって守られなければならないのです。

ここにパラドックスが隠されているのです。
闘争の場に変われば、空中分解するかも知れないし、それを議題に取りあげなければ、無力なお遊びサークルとして「現代思想フォーラム」の看板を裏切り続け、自然死を待つのみです。
私は、先にこの警鐘を鳴らしたのです。

取りあえず、私はここから先の結論は言わない事にします。実際どうなるか、この先の事は誰にも分からないからです。状況がそうした段階に来ている、という事実だけを指摘しておきたいと思います。
バトルは既に開始されているでしょう。

なぜ、チョムスキーを語るのか 2003年3月FSHISO

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◆05583/05665  03/03/01   なぜ、チョムスキーを語るのか(2)

■ 裕鵬氏の戦争反対の「理由」

裕鵬さんは、チョムスキーグローバリズムは世界を破壊する』の読書も2回
目に入ったらしいですが、どうですか?
それを読んで、少しは賢くなりましたか?
世界の情勢が少しは正確に見えてきたでしょうか?
裕鵬さんお望みの<アメリカの恥部>の認識に関しても、チョムスキーの提供
している情報は少しは役立ったでしょうか?

それで、あなたの場合、いま起こされようとしているアメリカのイラク戦争
対する認識の変更に、それらの情報は何か影響を与えたでしょうか?
アメリカの恥部>の事実認識が深まったとして、何かその戦争問題に対する
貴方のスタンスに、変更はあるのでしょうか?

私は、アメリカによるイラク戦争にどんな意味でも正当な理由がない、更に、
日本国民がその戦争を支持し、支援しなければならない正当な理由が見あたら
ないという事で、これに反対している訳ですが(注*1)、貴方の場合、その戦
争に反対・賛成する理由があきらかになったのでしょうか?

 (注*1)つまり私の場合、絶対平和主義の立場ではなく、正当な理由があれ
  ば戦争もやむなし--例えば自衛の戦争--という相対平和主義の立場です。

# 5553
>>だから、どうだって言うの?
>>だから、あなたはこのアメリカの武力攻撃に賛成するという言いたいの?
>>反対すると言いたいの?

>武力攻撃には反対だよ(笑)
>でも攻撃してしまったら賛成するよ(笑)

# 5560
>武力攻撃が始まるまではそれには反対さ。
>でも、やると決まったら応援するということ。

貴方はこの様に立場表明しています。

戦争前と戦争が始まった場合に態度を豹変させるというのも、ひどく無節操な
話だけど(^^;;、まあそれはそういう節度のない人も中にはいるだろうという
話で特にここで議論の俎上には上げませんが、それよりも、あなたがそのアメ
リカのイラクに対する武力攻撃=戦争に反対し、かつ戦争が始まったら賛成の
側に回る、<理由>は何なんでしょうか?

反対する理由は??
# 5572
>俺は反戦主義者だよ(笑)
>争い事は嫌いだよ(笑)

・・・との事らしいので、取りあえず反対の理由は説明されました(笑)
(→後にも先にも、戦争に反対する理由は<これっきり>ですね。)

では、戦争が始まってしまったら、賛成する理由は何でしょうか?
# 5560
>会社などの組織においてある議題に反対意見を持っていても、会議で決まっ
>たらそれを応援するということさ。

つまり組織で決まった事だから、その決定は守る、例えば日本政府が決めた事
は国民としてそれを支持する義務がある、という様な理由ですね。

そうすると、貴方は戦争に反対するにしても賛成するにしても、政府の説明す
る戦争理由の中味は不問にして、とに角、戦争が始まる前は<争い事は嫌だ>
から、ひたすら紛争の平和的解決を望み(当然一度くらいは反戦集会にも参加
するだろう)、戦争が始まったら、兎にも角にも、国民の責務として政府を応
援する(当然戦争支持の国民決起集会にも参加するだろう)、という具合にな
りますね。

しかしこれって、だいぶ変ではないですか?
貴方は、どうして戦争が起こされたのか、あるいは起こされようとしているか
の<理由><原因>を自分の頭で問うことはしないのでしょうか?
例えば貴方にとって、外国から攻められてやる日本本土での戦争も、日本が海
外に派兵して外国でやる戦争も、同じ事だとして中味は一々考えないのでしょ
うか?
ただひたすら政府の説明を信用し、戦争前の戦争回避の為の平和外交努力に期
待し、戦争勃発後は、断固たる戦争遂行の諸政策に黙って追従するのでしょう
か?

では、政府が、あるいは政治家が揃いも揃って、貴方に<ウソ>を付いていた
らどうするのでしょう?政府の説明する戦争理由がデタラメだ、という可能性
はないのでしょうか?
彼らの言っている事が、ウソか真を自分の頭で精査しないのでしょうか?

ね(^^;;
お分かりの様に、貴方の戦争反対、賛成の理由説明は、ただのお馬鹿さん、な
んですよ(^^;;

しかし幾らなんでも、実際は、貴方もそこそこの年配者なのだろうから、そこ
まではノーテンキ、おめでたくはないでしょう。
まして相手は腹芸達者な自民党政府だから、貴方も彼らの説明を頭から納得し
てはいないのでしょう(→それ以前に、日本政府から公式にアメリカの戦争支
援の理由が説明されていない、それでも裕鵬氏は、この戦争支援を実質認めて
しまっている訳ですが)。
そこで実際、貴方は、政府や政治家の言っている事、やっている事をいろいろ
本を読んだり映画を見たりして、調べている訳でしょう。

だから、問題は、いま起こされようとしている戦争の理由説明が(政府機関の
公式の発表だけではなく、マスコミから流されるうわさ話の類まで)、正しい
情報と見なすのか、大量のウソが含まれていると見るのか、という点に帰着し
ます。

政府の戦争理由が正しければ、支持を与えればよいのだし(注*2)、間違っ
ていれば、絶対反対の姿勢を貫くべきなのです。
  (注*2)それでも人殺しは嫌だと拒否する人もいるでしょう、良心的兵
   役拒否権は認められるべきでしょう、しかし戦争は、基本的にそれが正
   当だと考える人達によってのみ遂行されるべきです→志願兵役制

しかし多くの場合、事が単純でないのは、戦争をやろうという国家権力の意図
は、大衆的利益との間に乖離があり、その為、その政府はそこにウソを盛り込
んで、国民を騙す戦争正当化の理由を見つけるだろう、という事情です。
だからこそ、政府の説明する戦争理由をきちんと精査する必要があります。
そんなものを頭から信じるのは論外なのです。
(→これはチョムスキーが言っている事の核心的部分の一つでしょう。
→これは<全共闘のアジ>ではありませんよ。裕鵬さん、ちゃんと読んでます
か??(^^;;

裕鵬氏は、私に「君は人を信じることができないという心の貧しい育ち方をし
たんだな」#5553、とおっしゃってますが、そういう問題ではないのです(^^;;

貴方みたいに、お目出度い信心深い国民が沢山いると、逆に国が危うくなるの
です(^^;;

実際、裕鵬氏は、アメリカ政府、日本政府がマスコミを通じて垂れ流している
戦争理由の説明を、尾ひれが付いたうわさ話の類も含めて、丸ごと信じている
でしょう。
従って、当然の法則ですが、裕鵬氏はこれらの戦争を支持せざるをえないでし
ょう。だって、そこには戦争の正当な理由があるからです。

従って、次に、裕鵬氏の引用から、この点を具体的に検証してみます。

 ◆05593/05665  03/03/03   なぜ、チョムスキーを語るのか(3)

■ 裕鵬氏が戦争に賛成する「理由」

前回みたように、裕鵬氏は、一応口先では「戦争反対」を言っています。
なぜ口先かというと、彼の「戦争反対」の理由が「争いが嫌いだよ」というま
るっきり子供じみた理由説明だからです。
そうすると彼は絶対平和主義者なのでしょうか?つまり何時如何なる時の戦争
にも反対の姿勢を貫ぬくのでしょうか?
しかしそうじゃありませんね。戦争が始まったら政府を支持して、戦争賛成
側に回るよ、と言っているのです。

果たして、そんな人を「反戦主義者」(#5572で自認)というのでしょうか?
昨日反戦集会に参加していた人が、今日には政府主催の戦争決起集会に出かけ
ていったとすると、普通は、この人は二心者とか、裏切り者とか、背教者とか
鉄面皮、とか罵られるのじゃないでしょうか?
裕鵬氏に言わせると、そんな糾弾をする連中は、<心の狭い偽善者>だ、<自
分の正義だけ>を人に押しつける教条主義者だ、という事になります。
しかし問題は裕鵬さんお好きの趣味の話ではないのです。多くの人の命がかか
った重大問題なのです。
果たして、ここで裕鵬氏を糾弾する心の狭い反戦派の活動家と、「心の広い
(笑)、ちょっぴり節度がないだけの裕鵬氏のどちらのい言い分が正しいので
しょう?
これはFSHISOの皆さんに意見をお伺いするしかないですね。


裕鵬氏は、思わず、日和見主義者としての(有利で勢いのある側に付き従う)
自分の秘密を漏らして了ったのです。

しかし、もち論彼が自分を「反戦主義者」などというのは、口からのでまかせ
ですね。彼の本質は、権勢の強い側に付く、という事情で説明されます。
普通それは常識的に見て、多くの場合、<国家権力>の側でしょう。

だから、彼は必ず「無条件」に、政府の公式の戦争プロパガンダに付き従うで
しょう。
戦争に賛成する、反対する理由の中味の吟味などは、要らないのです。
その戦争が間違った目的なのか、正しい目的なのか、など精査する必要はない
のです。
政府が公式に発表する戦争の理由をそのまま<信じる>という事です。

フセインは悪党だ、彼は自国民を殺している、飢えを作り出し、自分だけが
ご馳走を食っている不逞輩だ、大量破壊兵器を所持し、平和国家・民主主義
国家への武力攻撃を計画している、テロリストを匿い、あるいは彼らを援助し
ている、これほど危険な男が政権を握るテロ独裁国家は倒されなければならな
い」→「かくして対イラク戦争は、正義の戦争という立派な正当な理由があ
る」→「国民はみなこの戦争を支持すべきだ」

と、まあ、こういう説明になります。
毎日毎日、政府広報の下請け機関である、放送局、新聞等から、国民向けに繰
り返し垂れ流されている情報です。
フセインの所を金正日に置き換えると、アメリカの戦争理由は、ほとんどそ
のまま日本の対北朝鮮への戦争理由になることがお分かりでしょう。)

なるほど、日本政府=小泉政権から、こういう説明は今の所公式にはされてい
ません。
「いまはイラクが自ら大量破壊兵器を放棄し、武装解除して、戦争を回避する
術を彼ら自身がとるべきであり、その為に国際社会は国連を中心に一致結束し
て、フセイン政権に圧力をかけ続けなければならない」と。
「日本はその平和外交努力を続けている」と。

これが現在段階の公式の説明でしょう。つまり日本政府は現在のところ「戦争
するとは一言も言っていない」(正確にはアメリカ政府の対イラク武力行使
日本政府が支持するとは言っていない)のです。

そこで裕鵬氏も素直に政府の発表を信じて、いまのところ<反戦主義者>でい
られる訳ですよね(^^;;
今はとに角<平和的解決>だと・・俺は争う事が嫌いだ、と。
日本政府のやっている<平和的外交努力を支持する>と・・・。
日本政府の言っている事を信じるべきだ、と。
小泉首相はけっしてペテン師じゃない、と。
(ね、裕鵬氏は何時でも政府と一緒、そのアナウンサーなのです(笑)

しかし、もち論日本政府の<本音><腹の内>は違いますよね。

ブッシュアメリカの目的が、単なるイラクフセイン政権の大量破壊兵器の破棄
あるいはその武装解除といった<平和目的>でないことは明白だから、<国連
査察の結果>などに関わりなく、アメリカが戦争を開始する事は知っている訳
です。
だから、日本政府は、ただ単にその戦争支持を公表するタイミングを窺ってい
る、だけの話でしょう。
ねらいは、もち論フセイン政権の打倒です。一国の政権を転覆して、その土地
を占領する事です(アメリカの傀儡政権が出来れば、占領の必要はなくなりま
すが)。
日本政府はそうした<国際法違反>の戦争目的を知っており、かつそれを必ず
支持する政策を実質決めていながら、表向き国民に向かって「まだ、戦争やる
とは決まっていない」「イラク次第だ」「今は平和外交をやっている所だ」と
ウソとペテンで欺いているのです。

どうですか?
私はただ事実認識だけを話ししているに過ぎません。客観的に、誰にでも明白
な事実を話ししているのです。これは全然、<全共闘のアジ>(笑)とも、イ
デオロギーの問題とも関係ない話です。
事実、マスコミも<うわさ話>として既に<対イラク戦争の開戦>を既成事実
であるかの様に報道しています。何のためですか?
それは「国民」に戦争への心の準備をするように暗黙裏に求めているのです。
それは「国際法違反」であろうとデタラメな理由であろうと、事実は事実、既
成事実に従いましょう、という方向に国民を誘導している訳です。

一人、裕鵬氏だけが、寝ぼけて、政府の公式発表を信じ、日本は<平和的外交
努力を続けている>などと夢想し、<反戦>を言っているのです。


しかし実際は、裕鵬氏も、日本政府がウソを言っている事は知っている訳です。
何故なら、裕鵬氏はアメリカの戦争目的を知っており、かつそれを支持する日
本政府の理由も知っているからです。

裕鵬氏の口から直接聞いてみましょう。

#5553
>アメリカの目的は知らんよ(笑)
>フセインの国外退去に相当することを俺は望んでいる。

>たとえば。
>フセインイラク国内支持率ほぼ100%を知って、君はなんとも思わない
>のかい???

>独裁者が政権のトップにいるイラク北朝鮮は潰すことが必要なの(笑)
>ブッシュはたとえ「いちゃもん」であっても潰そうとしているわけ(笑)

>江戸幕府がやった「大名の改易」を「悪の枢軸」にブッシュはやろう
>としているの(笑)

とネ。
アメリカの目的は知らないよ」といった舌の根も乾かぬ間に、きちんとその
下で「アメリカの目的」を語っている訳です(笑)

「俺はフセインの国外退去を望んでいる」と。
つまりアメリカのブッシュと同じ事を望んでいる訳ですよね。
「亡命したら命だけは助けてやる」、とラムズフェルドか誰かアメリカの政府
高官が言ってたでしょう。

それが、ブッシュの「いちゃもん」でも、メチャメチャな戦争理由でも、強い
方に味方して、戦争を支持するのが利益だよ、と貴方は言っている訳ですよね。

アメリカの目的は、自分の世界政府=<江戸幕府>を打ち立てる事だから、弱
小国日本はそれに従属して、少なくもとその世界帝国の体制の下で生き延びる
事を考えなくてはいかんよ、下手に逆らったら、イラク北朝鮮と同じ様に日
本も<悪の枢軸>に指定されて了うよ。(実際第二次大戦の時はそれでひどい
目にあった。)
だから子供じみた学生さんの様な事(正義)を言わないで、<大人の政治>を
考えなくてはイカンよ・・・と言いたい訳ですよね。

裕鵬さんは賢いじゃ、ないですか、立派な大人じゃないですか(^^;;

「翻訳」が過ぎました?(大笑)
でもちゃんと、貴方は日本政府の戦争荷担の理由を説明しているでしょう。
それは私が以前に何度も、ブッシュ、小泉の狙い、腹の内として説明したもの
と同じじゃないですか?
全然矛盾していないでしょう。

外国の一国の政権転覆の戦争に、日本は支持を与え、それに厖大な資金援助を
与えようとしている訳です。
私は、そういう帝国主義的目的の戦争には反対だ、と言っているのです。
国際法の下では、そんな侵略戦争は許されない、と言っているのです。

貴方の場合、正直に賛成だ、と言えば済む話です。
だって、フセインは悪い野郎で、排除を望んでいるのでしょう?
人道的目的で、イラクフセインの独裁に苦しんでいる民衆を解放する立派な
目的があるそうじゃないですか?
世界平和の為には、脅威である大量破壊兵器を持つイラク政権を打倒する必要
があるそうじゃないですか?
どうしてそういう人道目的、平和目的の戦争に反対する理由があるのです?
正当な戦争目的がちゃんと分かっているなら、支持する、賛成するとはっきり
言えば良いのです。
その戦争目的にやましい内容が沢山盛り込まれているから、いろいろ隠し事を
やりたがるのと違うのですか?

フセインイラク国内支持率ほぼ100%を知って君はなんとも思わないの
かい?>

私ですか?
何とも思いません。(笑)
それがどうかしましたか?(笑)
それで、異常だから・・・国内支持率ほぼ100%だから・・・あなたは、
フセイン政権は打倒する、戦争をやる、というわけ?

しかし、そんな政治的風景はどこにでも見られますよ。非民主主義的独裁政権
など、世界中どこにでも転がっています。
中国だって独裁でしょう。共産党の指導部を選ぶ党内選挙の結果だって、そん
なものでしょう。で、一国の政治指導者をそんな異常な方法で選ぶのはけしか
らんと因縁をつけて、中国とも戦争するわけ?中国は手強いよ・・・(^^;;
選挙の形式を取る方などまだ良い方で、サウジアラビアみたいに王家が直接政
治を取り仕切っているとんでもない封建国家だってあるでしょう。
で、サウジアラビアに戦争をしかけるわけ?

最近アメリカでは、大統領の演説で、1分おきに会場の全員が立ち上がって大
統領に拍手を送る習慣が定着してますね。立ち上がらず下を向いて黙っていた
ら、その人は会場でどういう扱いを受けるのでしょう?
貴方はこれを異常な風景として見ませんでしたか?
これって、昔ソ連スターリン演説の時の会場風景と全く同じですよね。
それは、共産主義的独裁を象徴する異常な光景として、随分西側の映像で意図
的に流されましたよね。
「異常性」の基準などは、こんな具合に幾らでもコロコロ変わるのです。

貴方のイラク戦争に対する理由が正しいなら、開かれた民主国家の日本は、世
界中で専制独裁政権と戦争をやらねばならない、という事になるでしょう。

最後に、チョムスキーは、こう説明しています。

フセインの描写は正しい。彼は「究極の」残虐行為の一つを犯した怪物であ
る。そして合衆国とイギリスは(これまで)それを良いことだと考えたのです。
彼らはそのままフセインを支持しました。だからその事が、いま彼を破滅させ
ようという理由にはなるはずがない。こう考えるのは恐らく1分しかかからな
いでしょう。」(『グローバリズムは世界を破壊する』p46)

<だからその事が、いま彼を破滅させようという理由にはなるはずがない>
・・と、これが貴方への回答です。

チョムスキーは、国家権力が国民を戦争に動員する常套の手口、便法、口調の
社会的法則性を暴いたのです。

◆05600/05665  03/03/04   なぜ、チョムスキーを語るのか(4)

■3・8反戦行動へ

裕鵬氏は、今度の「論争」?が始まってから、どうやら論理の上においてすで
に破綻し、自分が防戦一方である事に気づいたらしく、例の毎度のタコの自衛
策、墨を吐きまくって(煙幕を張る)目先を攪乱し、遁走する方策に一段と力
が入るばかりでなく、私にはこれまたお馴染みの「日和見主義者の便法」、人

全共闘=過激派の図式でレッテルを被せ、自分は多数派=一般市民の側に立

って<常識>を語っているかの様な偽装工作も始めました。
(これは、意識的にやっているというより、彼らの本能的な自衛策なのでしょ
う。)
気の毒だけど、頭隠して、尻丸見えなんですよねエーー(爆笑)

また同時に彼の下で、チョムスキー自身も、ベトナム反戦闘争の時代から首尾
一貫してアメリカの国家権力と戦い続けてきた精力的な反戦派の活動家である
という側面がすっかり去勢され、何時の間にやら、牙の抜かれた人畜無害なア
メリカ体制側の<飼い猫>に変えられてしまいました。

<#5586
>あなたのアップから全共闘のアジを思い出したんですよ(笑)
>あなたが全共闘世代だったということが見事アタリましたネ(笑)

>チョムスキーの名誉のために(^^
>チョムスキーの発言からは全共闘のアジは一度も思い出しませんで
>したよ(笑)

>TATEOさんもうなちゃんやチョムちゃんのような冷静な判断力を持た
>れることをお勧めします(^^

>チョムちゃんの発言から(^^
>>「いいえ、ちょうどその反対なのです。この国はおそらく、世界一自
>>由な国です。言論への抑圧などいかなる意味でもない。」
>>
>>「抗議行動も盛んに行われるし、何事も包み隠さず語られるようにな
>>っています。いくら政府が言論を封じたくても封じることはもはやで
>>きないのです。」

>
>チョムちゃんの日本人へのメッセージは「他人の犯罪に目をつけるの
>はたやすい。東京にいて「アメリカ人はなんてひどいことをするんだ
>」と言っているのは簡単です。日本の人たちがいましなければならな
>いのは、東京を見ること。鏡を覗いてみることです。そうなるとそれ
>ほど安閑としてはいられないのではないですか。」です。
>
>よおく、お考えください(^^

 

何が、>あなたが全共闘世代だったということが見事アタリましたネ(笑)
だろう? 自分の勘は鋭いって?(笑)

「RE:偽善者などについて」#5587の中で、既に私の<世代>は貴方に話して
いるでしょう。また、そんな一々私の説明が無くとも、誰だって私の原稿を読
めば分かる事です。(アジ演説のクセが直らなくって・・・(^^;;

確かに私も、その「偽善者論争」の途中から、今回の議論(?)が、「これはか
って以前、ベトナム反戦運動の時代に、学生活動家がノンポリの学生を掴まえ
てやっていた、例の<日和見主義>追求のスタイル・論争内容だな」・・・と
いう事に気付き始めていました。
(というのは、彼が私に<偽善者だ>と反論して来た便法が、当事のノンポリ
学生がよく使った、言いがかりの口調とそっくり同じだったからです。)

しかし、元「全共闘時代」の旧ノンポリ学生が、そういう<追求>を受けた記
憶はあっても、その時代の真剣な<政治的議論の内容>など覚えているはずも
ないですから、私から、そうした場(学生集会他)でどんな<議論>がありま
したか?と聞かれても、裕鵬氏は

>>そのような場で、「欺瞞」、「偽善」、「妥協」はダメだ~~~~~
>>と、飛び交っていました(^^

などと、寝ぼけた<雰囲気描写>でしか、話が伝えられなかったのも当然と言
えば当然なのです。

そうそう、ノンポリ学生はやはりこんな口調で「政治問題」が論議になってい
る時に、トンチンカンな答えを出して、逃げ回っていました。

# 5588
>甘えるなと言いたくなる。
>「真面目なら許される」なんて「甘えの構造」そのものだ。

そうそう、あの時代、土居 健郎の「甘えの構造」が流行でしたね(^^;;
確か全共闘運動の活動家批判のバイブルとして活用されたでしょう。

それからこんな事も言ってましたね。

# 5580
>汚い部分から目をそらすのではなく、真正面から「事実」を見ましょう。
>どう判断・行動するかは個人一人ひとりが決めればいいのです。

そうそう、戦争問題だって何だって、「個人一人ひとりが決めればいい」
→人間は自由だ、と(^^;;誰も自分を縛る権利はないと。

そうすると、戦争で殺される人々の<自由>は、<人権>はどうなるのかな?
これって、二重基準ダブルスタンダード)と違うのかな?
「汚い部分」って、具体的にどんな事実かな?貴方は本当にその「部分」に
目を向けているのかな?

とまあ、こんな具合に議論がなされていた訳です。終いには<卑怯者><鉄面
皮><恥知らず><変節漢>等々、の罵声が飛び交う事になる訳ですね(^^;;
そう、その30年前のベトナム反戦闘争の時代には、真剣に<政治問題>が語
られていました。
何故、日本政府はアメリカに追従して、罪もないベトナムインドシナの民衆
を殺すアメリカの戦争を支持・支援するのか、その戦争に荷担する正当な道義
的な理由は何かあるのか?無ければ、やはりこの戦争にはあくまで首尾一貫し
て反対すべきだし、安保条約・米軍基地はその戦争政策を支える主要な道具で
ある以上、この廃棄を求めて戦わなくてはならない、等々、の政治的議論が同
じようにあった訳ですね。
(そしてこの70年の安保闘争の敗北が、それ以前からの対米追従の日本の外
交政策の基本を最終的に確定し、その後の日本の主体性のない政治的風土を決
定的にしていったのです。)

そして裕鵬氏の様に、その時代にきちんとした政治意識を持たず、運動にも加
わらず、学生時代は遊び惚けて、その後の30数年間も反省なく、金儲けだけ
を目的にチャラポランに生きてきたが故に、いま目の前に、国と世界の行く末
を決めるほど重要な戦争問題が勃発しても(しかも今回は、単なる支援、米軍
の出撃拠点だというだけでなく、日本の軍隊が直接参戦しよう、としているの
です、)「私は争い事が嫌いだ、」、故に「反戦主義者だ」、しかし、「戦争
が始まったらそれを支持する」、何故なら、「組織の決めた事は守らなければ
ならないから」・・・といったお粗末な「論理」、小学生レベルの理屈でしか、
戦争問題、平和の問題への対応が語れないのです。

オイオイお前、それで本当に50数年も生きて来たのかよ、冗談やめてくれ、
勉強好きらしくてこの掲示板でも、あちらこちらにその自慢話の落書きを書き
散らしているみたいだが、本当に何を勉強して来たのかよ、と言わざるを得な
い訳です。

そんな間の抜けた、<団塊世代の元ノンポリ学生>が、ベトナム反戦闘争から
首尾一貫してアメリカの国家権力と戦い、70年代の復権したアメリカの民主
リベラル派の知性を代表するチョムスキーを、正確に理解できるはずもないし、
まして<伝道>などと赤面もなく語るのは、決して許される事ではないのです。

彼には、実際上、チョムスキーの著書は、単に「得意な数学と物理と現国」や
「聖書」などと同じく本箱を飾る「教養の書」(#5578)に過ぎないのです。

さて、裕鵬氏のスタンスはこうして、分かりました。

次に、裕鵬氏が「アメリカが好きだ」と告白し、そのブッシュアメリカの戦争
を支持する根拠の一つとした、チョムスキー解釈、その歪曲された解釈を導い
た所の、チョムスキーの<アメリカ賛歌>の内容に言及してみます。

 ◆05612/05665  03/03/08   なぜ、チョムスキーを語るのか(終)

チョムスキーアメリカ評価

チョムスキーは、アメリカ合衆国の権力者によって隠されてきた歴史、すなわ
ち、その国家権力が、あの建国のインディアン狩りから今日のグローバリズム
にいたる過程で繰り広げてきた活動の真相、その道義なき戦争、野蛮な国家テ
ロリズムの実相を調べ上げ、そして容赦なく暴き立てています。

特にそれは現代において、ニカラグアで、エルサルバドルで、パナマで、パレ
スチナで、ユーゴスラビアで、イラクで、アフガニスタン等々で、アメリカの
国家権力を中心として繰り広げられた、数多い無慈悲なテロリズムの話です。
2001年の9・11事件がそうしたアメリカ国家のテロリズムの連鎖として
引き起こされたという事実を、明白に暴露しています。
世界中が、何故突然アメリカ合衆国の心臓部が攻撃されたのか、目を疑った時
に(特にアメリカの一般市民には)、チョムスキーは冷静にテロリズムの真相
を語ったのです。
その主要なコンテクストは、アメリカの国家権力が、「テロ対策」の名を語り
ながら、実際はその反対に国際的な規模で「テロリズム」を実行してきた、と
いう事実です。(特に、これはレーガン共和党政権に始まる。)

しかし、そのテロリズムですら本質の一部しか語っていない、とチョムスキー
は言います。

「留意していただきたいのは、ここで私はアメリカに好意的に解釈していると
いう点です。これは(1982年のイスラエルによるレバノン侵攻の例)国際テロ
よりもはるかに悪質であるとおっしゃる方もいるでしょう。侵略に他ならない
と。実際のところ、そう呼ぶべきでしょう。もし侵略であればアメリカとイス
ラエル指導部はニュールンベルグ裁判にかけられるべきです。しかし、ここで
は好意的に解釈するとして、単なる国際テロとしておきます。」
(「ノーム・チョムスキー」p16)

「現在、テロとの戦いのリーダーとされる国(アメリカ)は、国際司法裁判所
によってその国際テロ活動を糾弾された唯一の国であり、また国際法を遵守し
なければならないという安保理の決議にも拒否権を行使した唯一の国なのです。
」(同上p12)

チョムスキーの記事が、こうした内容のもので占められている事は、誰でも分
かります。本屋に立って5分も読めば、そこに何が書かれているか分かります。

ところが不思議な事に、わが裕鵬氏は---突然、卑近な裕鵬氏の話に戻り、恐
縮ですが(^^;;、---そんな話はチョムスキーの本のどこにも書いていないかの
ように、テロリズムや戦争の記述はそっくり除外して、まるっきり別の話、例
えば経済記事や、チョムスキーの趣味や孫のはなし、言語学者であることや、
ペンタゴンで働いていたことなど、末節な部分の話を取り上げ、この会議室で
盛んに、彼の<伝道>(^^;;をやっています。
そうするとチョムスキーの語る経済問題にしても、グローバリズムの負の側面
には全く触れられず、何故か、アメリカを中心とする調和ある世界自由主義
場経済への賛美歌に変えられてしまいます。

こうして彼は、チョムスキーの言説を、なんと自分の<アメリカ礼賛>のイデ
オロギー的補完物として描き出すという、アクロバット手品を堂々と、恥じら
いもなくやってのけます。

# 5578
>アメリカ好きにこそチョムちゃんを読んで欲しい(^^
>ルサンチマンの塊にはチョムちゃんは読んで欲しくない。

>アメリカに優る国家はないのも事実です(笑)
>自由重視国家のアメリカとの比較検討に値するのは福祉重視国家の
>スウェーデンかな?
# 5558
>チョムちゃん自身もペンタゴンのために働いたことがあるそう(^^
>何の束縛もなく、何でも好きな研究ができるそうです。
>アメリカは懐が深いですな(^^

要するに、何がなんでもチョムスキーを自分に有利な体制側の人物として描き、
そして、日本人には「アメリカ好き」が沢山いる事だろうし、<優る国>であ
アメリカのやる事なら多分間違いは「少ない」し、日本と米国は同盟関係と
いうよしみもあるし・・・だから、日本人はブッシュのやる戦争を支持すべき
だ、・・という驚くべき彼の文脈に繋げていきます。

まさにチョムスキーの180度転換です。
どうしてそんなびっくり仰天の逆立ちした理解が出来るのでしょうか?
では、次にこの事情について、詳しく検討してみましょう。

(しかし、この検討に入る前に、見逃す事のできない誤った記述があります。
先の#5558で、<チョムスキーペンタゴンで働いていた>
と書いてあるのは、裕鵬氏の全くの創作であり、でっち上げです。

チョムスキー自身がその箇所で、次のように事情を説明してからです。
(「ペンタゴンの為に働いていたというのは、文字通りの意味で?それとも比
喩的にですか?」という質問に)
「帳簿上の意味です。わたしはある研究所で働いていましたが、そこはたまた
ま3軍が100%出資していたのです。けれどもわたしが音楽学部にいたとして
も、ペンタゴンから資金を出して貰っていたことになります。
帳簿上ではそんなふうには見えなかったでしょうがね。」(p271)

すなわち、チョムスキーの入った音楽学部をおいた研究所が、たまたまペンタ
ゴンから資金を受けていた(電子工学部が主)という事実を、後から彼が知っ
たという事です。この事でチョムスキーは、世間に誤解のない様に、そうした
事実を公表した方がよいと判断したのでしょう。
この話が、どうして曲解した「チョムスキーペンタゴンで働いていた」とい
う事実になるのでしょうか?

裕鵬氏の頭の中には、既に<アメリカは懐が深い>という先入観ができあがっ
ており、そのコンテクストの中で、→チョムスキーのような反権力側の人間す
ら抱擁する(笑)→<やっぱり懐の深いのは事実だ>と認識された訳でしょう。
→これを「パブロフの犬」の条件反射という。(爆笑)
<意図的なフレームアップ>、でなければの話ですが。

さて、その話はとも角、確かにチョムスキーの著書とインタビューには、裕鵬
氏の手放しの「アメリカ礼賛」とは全く違う意味において、アメリカに対する
楽観的な評価が数多く見られます。これは事実です。
例えばこんな具合です。

アメリカに住んでいる利点の一つは、アメリカがここ数年の間に、とても自
由な国になってきたことです。「神々からの贈り物」としてではなく、多くの
大衆の努力の結果として、アメリカはめったいにないほど自由の国となりまし
た。ある面では、世界で唯一と言っていいほど自由です。」
(同上、p52)

「合衆国の政策は完全に合理的で、理解可能であり、一貫性があり、ずっとそ
の様に説明され実施されています。
それを非合理的であるとか、二重基準であるとか、矛盾しているというのは行
き過ぎです。そう呼ぶのは、気が違った人間がいてデタラメに何かをやってい
ると考えていることを意味します。」
(「グローバリズムは世界を破壊する」p77)

多分、こうしたアメリカに対するチョムスキーの楽観的評価の言葉は、他にも
沢山あるでしょう。
それにしても、どうしてアメリカの国家権力と戦い続けている活動家の口から、
こんな手放しとも読める<アメリカ賛美>の言説が出てくるのでしょう?
例えば、凶悪なアメリカの国家テロを受けた、ニカラグアパレスチナの民衆
が聞いたら、彼らがこうした<アメリカ評価>を素直に受け入れるのは困難で
しょう。

この事情は、次の様な三つの理由から説明され得るでしょう。

一つは、彼がやはりアメリカに居住し、実際にそこの国民の一人だから、とい
う簡単な事実です。しかし、それは彼が主観的にアメリカを評価しているとい
う事ではありません。ただ、彼は自分の住んでいるアメリカを中心に世界を眺
め、考え、そこの国民として義務を果たそうとしている、という明白な事実で
す。彼は宇宙人ではないのですから、それは当然です。

二つ目の事情は、彼が活動家だ、という事柄に関係していると思います。
単なる社会評論家でもなければ、象牙の塔に籠もった学者でもなく、売文家業
のジャーナリストでもなく、彼が社会変革の実践的活動家だ、という事です。
だから、彼にとってアメリカの社会システムは、客観的・固定的に眺めて観察
したり、評論でおしゃべりする対象ではなくて、流動的で可変的、主体的に働
きかけ、変えていくものであり、変えられる、という意識があるでしょう。

三つめは、この彼の楽観主義は、実際に、彼がアメリカで決して孤立した存在
ではない、という事情説明によって補足されるでしょう。
彼の廻りには、多分ベトナム反戦闘争以来の、多くの同志やアメリカの優れた
理性・知性を代表する進歩的、革新的な民主リベラル派の活動家、知識人が集
まっているでしょう。
それは、1960年代からずっとアメリカの国家権力と戦い、アメリカの良識
ある社会システムを作り上げるべく、戦って来た仲間達でしょう。そこには、
兵役拒否闘争などで、ベトナム戦争を崩壊に追い込んだ反戦闘争があり、キン
グ牧師以来のアメリカの黒人民権運動の継続があり、あの権力者のニクソン
統領を退陣に追い込んだウオータゲート事件の様なリベラル派ジャーナリスト
の活動があり、アメリカ建国以来のタブーであったインディアン虐殺の歴史を
暴露し、先住民族復権を要求した運動等々の歴史があるでしょう。

チョムスキーは、そうした実際のアメリカの民主リベラル運動の歴史の実績に
勇気づけられて、険悪なアメリカ国家権力のテロリズムとすら戦える、それを
止める事ができる、という確信のもと、政治暴露の活動を続けているでしょう。
それが外国に知られると、世界中にアメリカ合衆国への<ルサンチマン>を引
き起こす可能性があっても、自国民、つまりアメリカ国民を信じて、その事実
を知らせる事の方が重要だ、と考えたのでしょう。

つまり彼は、自国民の利益にならなければ、そうしたアメリカ国家テロリズム
の実相はそれを知っていても、隠したかもしれません。
何故なら、それは上に言ったように、外国のルサンチマンを触発し、9・11
事件の様な外国のテロを呼び込む可能性があるからです。
それでも、やはり彼は、事実を暴露した方が自国民の利益になる、と総合的、
戦略的に判断したのだ、と思われます。
そういう意味では、彼は単純な理想主義者ではなく、アメリカの伝統的なプラ
マティストの一人として解釈されるべきなのかも知れません。

アメリカの国家権力がやっている<テロ対策>は、実はテロ対策ではなくて、
他者への<テロリズム>そのものであり、ウソだ、と。
それは、より大きな報復テロを引き出す、テロ対策だと。
それは、国家権力の一部の人間が、金儲けかそれ以外の利権の為か、兵器の消
費の為か、石油資源確保の為かはともかく、<自国民の命>を抵当にやってい
る、特権階級の大ばくちであると。

つまりチョムスキーは、アメリカの伝統的な民主主義の社会システム(選挙や
言論活動の自由等)がまだ有効に機能していると判断しており、その基礎の上
で、アメリカの一般民衆を啓発すれば、アメリカの国家権力を独占している特
権階級の暴力と対等に戦える、と判断しているのだと、思います。

だから、チョムスキーの口からこの様な楽天的な<アメリカ賛美>の言葉を聞
いても、全く意外ではないでしょう。

「(アメリカは)変わってきました。3,40年前と比べれば、よくなってき
ました。例えば、今でもアメリカ政府も、武器の輸出などに関して、議会から
出された人権に関する要求を考慮しなければならなくなりました。
(中略)何故でしょう?1960年代の変化の結果です。アメリカの国民は
40年前と比べ、はるかに文明的になりましたし、現在もその傾向が続いてい
ます。その事が国の暴力に束縛を課しました」(「同上」p144-145)

そう、アメリカのさまざまな文明の進歩と自由の拡大は、自動的に、何か予定
調和的に、あるいは「神々からの贈り物」としてあったのではなく、「大衆の
努力の結果として」(同上)、大衆運動の成果として生み出されて来た、とい
う事実です。

どうですか?
裕鵬氏は、この<コンテクスト>を完璧に読み落としているのです。
彼は、国家権力も一般大衆も、ペンタゴンも民権運動も、Kkkもキング牧師
も、レーガンチョムスキーも、ブッシュもジョンレノンも、みそもくそも一
緒にして<アメリカ>を語り、手放しに<USA万歳><星条旗よ永遠にあれ
>を叫んでいるのです。
そうした叫びが、首尾一貫して一般大衆の側にあって国家権力と戦うチョムス
キーの<アメリカ賛歌>と、縁も縁もないものである事は明らかでしょう。

さて、こうしたチョムスキーアメリカ評価は、確かに外国人の目から見て、
日本人の私や、あるいは中東や中南米の国々の人々から見れば、甚だ楽観的過
ぎるのではないか、という風にも見えます。
実際、先のアフガニスタンへの攻撃では、圧倒的アメリカ国民が、アメリカ政
府の(テロ対策という名目の)テロリズムを支持しました。
また、アメリカには戦後マッカーシズムの嵐が吹き荒れた時、多くの民主的知
識人や文化人が厳しい弾圧を受けた、政治的反動の歴史もあります。
あの人気俳優のチャップリンすら追放された位ですから、チョムスキーがブッ
シュ政権から、弾圧を受け、捕縛されないという保障はどこにもないでしょう。

しかしそうであっても、「選択の余地はない」とチョムスキーは言います。
アメリカ国家権力という凶暴なバッファローの暴走を止める事のできるのは、
唯一、彼らアメリカの国民だ、と。

「他に方法はありません。世界最強の国に束縛を与える事のできる力は、外部
にはありえません。たとえそれがアメリカであろうと、他の国であろうと、内
部から束縛する事は可能なのです。」(p145)

いまや、アメリカほどの巨大な軍事国家を、どこか外国の軍隊が戦争で倒す事
など、不可能でしょう。確かに、アメリカは朝鮮戦争では勝てなかったし、ベ
トナム戦争では、惨めな敗北を受けました。しかしそれは海外に出かけていた
軍隊の敗北です(それでも戦死者は相手の国より数十倍も少ない)。
しかし、彼らの本土が攻撃され、その反撃に国民挙げて一致結束すれば、話は
別です。ブッシュ政権は、世界中で反戦運動が盛り上がり、数千万、あるいは
数億人が反対しても、今回のイラク戦争を開始するでしょう。
何故なら、彼はアメリカ帝国という覇権を世界に打ち立てようとしているから
です。

しかし、そんな無敵艦隊ブッシュ政権にも、唯一手強い敵がいます。
それは、アメリカ国民自身です。
何故なら、アメリカの民主主義的伝統が機能している限り、彼らは民衆の選挙
で洗礼を受けなければならないからです。
ブッシュはアメリカ国民が選んだ大統領だからです。
だからこそ、チョムスキーの様なアメリカの民主リベラル派の運動が決定的に
重要な役割を果たすでしょう。アメリカの国家テロリズムアメリカの戦争を
止められるのは、恐らく唯一その彼らの国民的反戦平和運動でしょう。

チョムスキーは、その事の強い自覚をこう述べています。

「我々(アメリカ国民)は他に例を見ないほど自由で、また大部分の人が国民
としての特権に浴しています。これは自分自身の行動、そして政策決定への影
響力の行使について重い責任がある事を意味します。」(同上p6)

まさにチョムスキーの様な存在こそが、アメリカ的奇跡の象徴であり、アメリ
カにおいて民主主義が未だ死せず、その伝統が生きている事の証明です。
彼はレーガン政権の時、執拗に政府から攻撃を受け、つけ狙われたが、ついに
政府は彼に手を下すことが出来なかった。それは、アメリカ国家権力の懐が深
く、反権力の活動家すら抱擁する(笑)からではなく、アメリカの民主主義が
健全に機能し、彼を守り抜いたからでしょう。

私たちは、こうしたチョムスキーやバーバーラ・リーに代表される民主的進歩
アメリカを信じるべきでしょう。
そういう意味なら、私は、裕鵬氏と異口同音に「アメリカが好きだ」と言わな
くてはなりません。
しかし、その事を口にするなら、やはり日本人である私たちは、またチョムス
キーと同じ様に、<自国の政府><自国の権力者>と戦うべきでしょう。
何故なら、小泉売国傀儡政府は、日本の国民的利益を裏切って、チョムスキー
達が敵とするアメリカ国家の特権階級の利益の為にその戦争政策を支持し、後
押ししているからです。
いや売国傀儡政府とは言いますまい。正確には、日本はアメリカの属国であり、
小泉政権アメリカ国家権力の一部なのですから、それはほとんど地方政府と
呼ばれるべきでしょう。

しかしそうであっても、その地方政府の政治家達は、少なくとも日本の住民の
民主的選挙で選ばれた代表者達だから、私たちは、彼らに日本の国民的利益に
沿って活動する様に要求する権利があります。アメリカの戦争政策への追従を
中止する様に要求すべきであり、それを拒否するなら、その政府は倒されるべ
きでしょう。

こうした自国の政府に対する国民の闘争は、チョムスキーらがアメリカの国家
権力に対して行っている闘争と全く同じ構造である事が分かります。
すなわちチョムスキーが言うように、民主主義が健全に機能する限りは、その
政府や国家機関に対して「たとえそれがアメリカであろうと、他の国であろう
と内部から束縛する事は可能」だ、という事を意味します。

そうした民主主義の健全性は、一度出来上がった制度で自動的に保証されるの
ではなく、国民一人一人が自覚をもった政治活動への直接の参加によってのみ
実現されるでしょう。
少なくともアメリカにはこの運動の伝統があり、こうした信念こそが、チョム
スキーの楽観主義の根拠となっている事は間違いありません。

最後に、鶴見俊輔はその「ノーム・チョムスキー」監修者のあとがきで、9・
11事件があり、米国国内で政治的反動の嵐が吹き荒れ、重苦しい空気の中で
撮影された彼の映画の印象をこう述べています。

チョムスキーの表情は、追いつめられた苦しいものではなかった。彼はゆっ
くり明るく話した。(中略)そこには現在の米国政府についての信頼を失って
いるとしても、今この場所に集まっているアメリカ人に対しては、信頼をもっ
ている様子が現れていた。」(p160)。

こうしたチョムスキーアメリカ人に対する楽天主義が正しかった事は、その
後、アメリカの反戦運動の高まり、とりわけ2・15、16にアメリカ全土を
揺るがしたイラク戦争に反対する市民の決起、巨大な集会とデモの嵐、ニュー
ヨークでは30万人以上、サンフランシスコでは住民の3分の1が参加したと
言われるほどの大規模な大衆の街頭行動で、明瞭に証明されました。
TATEO

小泉訪朝の迷走 2002年9月FSHISO

◆16725/17534 QGB02146 TATEO 小泉訪朝の迷走
( 9) 02/09/29 21:09 コメント数:3

一体全体、今回の日朝首脳会談において得点したのは誰なのか?
誰が勝者で、誰が敗者なのか?
小泉純一郎なのか、金正日なのか、外務官僚なのか、拉致被害者本人とその家族なのか、日本の国民なのか、北朝鮮の国民なのか、あるいは一部のウヨクなのか、アメリカなのか?
勿論、まだ事態は流動的であり、ようやくその小泉訪朝の全容が明らかになりつつあるばかりであり、その迷走ぶりの実体が見えてきたばかりだ。
しかし、はなはだ不透明で、魑魅魍魎の外交交渉の意味を理解するには、まずこの点から切り込むのが、一番の早道であり、ざっとここでそのおさらいをしておく事は、今後の事態の推移を用心深く見守る上で無駄ではないと思われる。

そして私の結論を先に言うと、奇妙な事に、実は誰一人得点を上げていない。
皆、(今の所)特別大損した訳ではないが、大騒ぎをした分、エネルギーを相当に浪費した事だけは確実だ。
これから先は皆、共食い、共倒れになる可能性だってある。
そうなったら悲惨も度を超したものとならざるを得ない。
以下、ざっと、この辺の事実関係をみていきたい。

小泉首相と官邸、外務省官僚が、国民人気を当てにして、小泉流政治パフォーマンスを演出し、点数稼ぎに走った可能性が高いが、その暴走した試みは残念ながら大きく躓いた(と思われる)。帰国直後、世論調査で80%近くあったとされるこのイベント支持率も、、その後、「拉致問題への北朝鮮側からの回答の中味は薄い」事が暴露され、それとの交換条件で国交正常化交渉再開を約して帰国した小泉のおめでたさ、に非難が集中し、一挙に支持率も低下しつつあるものと思われる。(この世論誘導のパターンは、何時でも類似の手法が使われている事に留意する必要がある。)

小泉と外務官僚は「こんなはずではなかった」と臍をかんでいるはずだが、しかし国家の組織犯罪というパンドラの箱を開けてしまった為に、もう事態は彼ら自身の収拾のつかない方向に走り出している。国民国家の責任ある政治家なら、世論に逆らってでも、道理を主張し、政策の基本理念を主張すべきなのだが、ただ人気取り(と外務省官僚は失地回復)しか頭にないから、北朝鮮側から「拉致問題解決」での大幅譲歩案が示されて目が眩み、さっそくそのエサに飛びついて了っただけの話だ。「アメリカ戦略」や戦後50年の重い歴史課題である国交正常化問題等との政策的整合性の十分な吟味もなく、大ばくちに臨んだツケはすぐに回ってくる事になる。政策の首尾一貫性が説明できないのだから、その早晩の破綻は目に見えている。

金正日も自らの国家の組織犯罪を自白するという外交では禁じ手のカードを使ってしまった為に、小泉と同様、事態の制御はいよいよ困難となるだろう。勿論、彼にとって自分の「犯罪歴」の数々が暴露されたからと言って痛くも痒くもないだろうが(そんなものは帝国主義者のデマ宣伝だ、)、ただ、会談の主催者として実質実りある成果(日朝国交正常化と賠償金、経済支援の獲得)が得られなかったとすると、やはり権謀術数では「千里先をも見抜き、百戦錬磨で無敵で卓越した」金正日首領の肩書きに傷が付くことは疑いなく、日朝基本合意が白紙還元という事態に至れば、彼にとっても大きな政治的痛手となるだろう。
情報の閉ざされた独裁国家の政治家なら陰謀も容易であろうが、相手が一応曲がりなりにも「開かれた民主主義社会」の政治家に属し、国家国民に自らの政策の説明責任があるという事情、小泉と外務官僚の一部を騙せても国民全体は騙せないという「民主主義社会システム」の事情を、金正日は過小評価したのではないだろうか?
そうだとすると金正日は重大な失敗をやらかした、という事になる。

では、拉致被害者本人、そして家族の人達にとって、今回の小泉訪朝の成果はどうだったのか?
一見すると一番得点したのは彼らの様に見える。何せこれまで拉致の事実、真相すら全く闇の中であったのだから、その事実が明白に表に出ただけでも大きな前進であったかも知れない。しかし既に述べた「国家の組織犯罪」というパンドラの箱を開けてしまった事が、その拉致被害者の救済にプラスとなるかマイナスとなるかは危険な賭となる。むしろ事態は一層難しくなりつつあるのではないか?
被害者の家族の人々が、北朝鮮工作機関のそうした残酷非道の犯罪に強い怒りを持つ気持は分かる。拉致問題の解決の為には一定の真相究明が必要な事も明白だ。
しかし、国家機関による組織的犯罪の徹底的な真相究明を求めれば求めるほど、北朝鮮側の犯罪の事実はより拡大し、混迷の度は更に深まるだろう。
事件の真相徹底糾明は、国家の組織犯罪を裁くという方向に向かうなら、それは国家の存亡と威信を掛けた、引くに引けないパワーゲームの様相を呈する事になるだろう。
もし、北朝鮮が同様に、日本が過去にやった朝鮮人拉致、強制連行の犯罪行為を暴き立て、その責任者の徹底処罰を要求し始めたらどうなるだろうか?
百数十万人に及ぶと言われるその事件の被害者の規模-あくまで日本国内への強制拉致事件に限って-と10数人の拉致事件とまともな比較になるか冷静に見つめる必要がある。ウヨクの狙いは、こうした日本側の過去の歴史責任に頬被りして、一方的に北朝鮮を悪玉に仕立て、国民の敵対意識を醸成させ、国交正常化交渉をぶち壊わす事にある。
つい先日までの「不審船事件」の空騒ぎがその実体を物語っている。彼らはそこで、もう明日にでも北朝鮮が戦争で攻めてくるかの様な馬鹿騒ぎをしていたはずだ。
拉致被害者の家族の人々が、こうしたウヨクと隊伍を同じにするのは、日朝両国民の不幸だ。そこには問題の現実的解決はなく、ただ日朝両国民の間の不信と憎悪との感情が増長されて、不幸な歴史が繰り返されるだけだ。
しかしこうした抜け道のない迷路は、「拉致問題の解決無くして、日朝国交正常化交渉はあり得ない」という拉致被害者家族と交わされた日本政府の基本原則の内に、既に命題として含まれている。
この基本原則自体に無理があったのである。

ウヨクはどうか、というとすっかり騙されて、怒り狂っている。
拉致問題」では一定の成果をあげたもののの、実質中身のない「不審船事件」認知、核査察受け入れ、ミサイル発射実験凍結等の回答との引き替えに、小泉首相が「植民地支配で朝鮮の人々に多大な損害と苦痛を与えた事を痛苦に反省し、おわびをする」との言質を与え(日朝共同宣言)、「国交正常化交渉の再開」をやすやす約束して帰って来て仕舞ったからだ。
ウヨクは、そこで小泉が金正日にはめられた事に気付いたのだ。しかしそれはウヨクの報いなのだ。自分達が仕掛けたワナに、自分達自身がはめられたのだ。自分達の要求が逆手に取られたに過ぎない。
日朝国交正常化交渉の場所に「拉致疑惑問題」をねじ込んで、「拉致疑惑問題」の解決が交渉再開の前提と言い続け、それを根拠に交渉再開を阻んできたのあるから、北朝鮮側があっさりとこの要求を飲み込んで了ったなら、国交正常化交渉開始を阻む口実が無くなって仕舞った訳だ。一度登ったはしごを突然に外され、後戻りができなくなってしまったのだ。
まさか安倍晋三は、ピョンヤンに出かける際に、「国交正常化交渉再開・経済援助」の<空手形>で、「拉致被害者の全員奪還」が果たせる、なんて虫の良すぎる算段をしたのではないだろうか?
そうだとすると、彼らは金正日との陰謀戦に一敗地に塗れた事となる。
まあ、彼らウヨクが騙されたとしても、日本国民は何一つ損はしないから、この事実関係は日朝両国民の得点とも言えなくはない。

では最後に、ブッシュアメリカの事情はどうだったのか?
アメリカの関心は今はもっぱら、当面の敵「イラク」に集中している。もち論、昨年発表したブッシュドクトリンで唱われている、北朝鮮金正日体制=「悪の枢軸」「テロ支援国家」との認定はその後放棄・修正されたという話は聞いていないから、その政権打倒を執拗に狙っていることは疑い得ない。
そうした事情を考えると、アメリカのこの小泉訪朝、日朝首脳会談への無関心ぶりは際立っている。
何か腹黒い意図でも隠しているのだろうか?
多分、何もない。アメリカ人は昔から腹芸の出来る国民性にはない。ノーテンキなカーボーイ気質そのままに、あくまで攻撃の対象を<当面>イラク1本に絞り、北朝鮮を「片づける」のはそれからでも「遅くない」と考えているだけの事だろう。金正日政権が暫くのあいだ「大人しく」していてくれるなら、それはアメリカの当面の軍事作戦上も都合がよい。
(あるいは、アメリカの最近の対北朝鮮問題に対する散漫な態度をみていると、実際金正日体制は弱体化しており、米国側からすると、当面恐れるに足りない相手との認識が芽生えているのかも知れない。)
だたそれだけの事、そうすると小泉訪朝とアメリカ戦略との整合性の問題は、ただ単にアメリカの当面の<時間稼ぎ>に手を貸した、という程度の話になる。まあ、どちらにしても、アメリカにとって今回の日朝首脳会談は本当はどうでもよい話だったに違いない。
アメリカが日本人の拉致問題に関心を払う理由などは、全然なかった。
自分の所のCIAやFBIが日常茶飯やっている事なので、日本がその程度の問題で何を大騒ぎしているのか理解できなかったであろう(^^;;
更に、表向きは、日朝首脳会談を評価して「東アジアの平和と安定に寄与するもので、重要で有意義な会談だった」という様な声明を出しているが、本音とは思えず、小泉首相へのリップサービスに過ぎないだろう。
北朝鮮との戦争をも射程にすえて一国単独主義で着々と世界戦略を推し進めている国が、今更「東アジアの平和と安定」を求めてどうするのか?
まあ、こうしたアメリカの無関心があったからこそ、日本の小泉首相と外務省はその間隙を縫って、珍しく対米盲従ではない「独自外交」を突っ走ったのだが、その結果は、金正日政権の合法的承認とその体制を支える経済援助、という<アメリカ戦略>からすると実に奇妙な成果を持ち帰って来ることになる。
だからアメリカもポイントはマイナス。

こうして日朝首脳会談の「成果」なるものは、四方八方が火の海で、何時沈没しても不思議でない難破船の如く、波間を漂っているに過ぎない。
今後暫くこの「成果」にしがみついて、手前勝手な解釈を差し挟み、自分の有利な得点にすべく、綱引きと駆け引きは続くだろう。しかし現実的な解決の落としどころを見失い、何時までも国家のメンツにしがみついたパワーゲームを続けるなら、それは善隣友好への話し合いの場所が、むしろ互いの敵対関係を醸成し、戦争への危険な挑発活動の場と変わるだろう。軍備拡張を策謀する日本のウヨクがそれを望み、ブッシュアメリカもそれを望んでいる事は疑いない。
私自身はあくまで9・17日朝基本合意の内容を支持し、それが一部の関係者だけの手で勝手にボロぞうきんの如く捨て去られる事のないよう、暫くは厳しく監視を続けたいと思う次第である。(この稿終了)